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健康診断・健康管理

サプリメントによる抗酸化物質が「無効」と言われるワケとは?腸とポリフェノールの関係

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近年、サプリメントなどの健康食品の表示規制が緩和されたことで、基準を満たした臨床試験結果の届出を行えば「機能性がある」とパッケージ表示できるようになりました。

ただ、その一方で、神戸大学大学院の研究によれば、生体の腸管粘膜には選別機能があり、生命の維持に必要でない物質は抱合(失活)されたあと、速やかに排出され、特にポリフェノールにおいてその傾向が高いということが明らかにされています。

ただ、その中にも例外がありたまねぎに含まれるポリフェノール「ケルセチン」は、抱合されるものの低濃度においても高い抗酸化力を発揮するという事が示されています。

食品で効果のあった抗酸化物質が、サプリメントの状態では効果が見られないことがある?

同大学の文献によれば、複合成分で抗酸化能が見られたものが、純品にしたとたん効果が失活してしまったという例が挙げられています。

これはキャベツの例を例に挙げて説明されていますが、キャベツに含まれる3種の抗酸化物質「ケルセチン・ケンフロール・ルテリオン」は同時に摂取するとケルセチンはほぼすべて抱合されて排泄されるが、後の2種は一部抱合を受けずに体内に留まる、といことが報告されています。

<なぜ2種のフラボノイドは抱合をほとんど受けなかったのか?>

同大学によれば、ひとつの推測として次のような見解が述べられています(以下は要約)。
「酵素と抱合する物質の比率は1:1ではなく、1つの酵素が多くの物質の抱合を兼任している。そのため、同じ酵素によって抱合される物質が同時に存在すれば、強く抱合される物質が障壁となって、他の物質が抱合を免れる場合がある」という主旨の内容が述べられています。

キャベツに含まれるフラボノイドの抗酸化能の実験について

■3種のフラボノイド(ケルセチン・ケンフロール・ルテリオン)の遺伝子酸化抑制に関する実験(神戸大学大学院・金沢教授による)

【実験内容】

キャベツに含まれる3種のフラボノイド(ケルセチン・ケンフェロール・ルテリオン)を培養細胞に投与し、細胞核内の最大取り込み濃度を示す30-60分後の遺伝子酸化抑制効果を測定した。

【結果】

・フラボノイドの核内濃度は、投与した濃度の1万分の1に希釈された状態であった。
・ケンフェロールの非抱合率は97%であったが、遺伝子酸化抑制率は0%であった。
・一方で、ケルセチンの非抱合率は43%であったのに対し、遺伝子酸化抑制率は25%と最も高かった。

⇒ケルセチンは、低濃度であっても抗酸化能が高いと結論づけられています。

どれほど多量にポリフェノールを摂取しても、血中濃度は1.5μmol/L以下とわずかな値に抑えられてしまう?

■同大学によるその他の実験の報告結果

・ポリフェノールは非栄養素であるため、生体には不必要と見なされ、抱合の後速やかに排出される。
・ポリフェノールは、通常多量に摂取しても、最大血中濃度1.5μM(μmol/L)以下に調整される。
・動物実験においても、多量のケルセチンを28日間連続摂取させたが、血中濃度は1.5μM以下であった。
・このときの血中ポリフェノールの化学形態は、ほぼすべてがグルクロン酸か硫酸で抱合されていた。
結論としては、抗酸化物質の中でも、最も効果に期待ができてエビデンスがあるのがケルセチンで、その有効な摂取方法は、サプリメントではなく複合的なフラボノイドが含有されているたまねぎ・キャベツなどそのものを摂取すること、であることが分かりました。

摂取量に関しても、適量・多量どちらを摂取しても、最大血中濃度は1.5μmol/Lを超えることはほとんどないと思われることは覚えておきたいところです。  
(参照ウェブサイト:太陽化学株式会社J-STAGE
(photoby:pixabay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-31掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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