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「加工肉(ハム・ソーセージ)に発がん性がある」という説は本当?大腸がんへのリスクの有無は

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近年の国際がん研究組織(IARC)による発表で、ハムやソーセージなどの加工肉や赤身肉に関する発がん性のハザードがある、ということが明らかにされました。

これに対してメディアの中には、加工肉・赤身肉の摂取自体が危険であるかのように報道を行ったところもありましたが、実際はその量や摂取する人によって発がん性は変化する可能性があり、IARCの報告はあくまで「ハザード(ある条件ではがん発生の可能性がある)」にすぎない、と多くの専門家は述べています。

また国内のがん研究機関である国立がん研究センターは、「日本人の平均的な摂取範囲では、大腸がんリスクに与える影響はないか、あっても小さい」という結論を発表しています。

IARCの報告した加工肉の危険性とは?

発端は、がんに関する専門医学誌「Lancet Oncology」の電子版に掲載されたIARCの論文に「毎日50gの加工肉を食べると、大腸がんのリスクが18%増加する可能性がある」という指摘があったことによります。

加工肉を食べることによる発がん性のリスク評価は5段階で最も高いレベルとして、過剰摂取への警告が行われています。

<50gの加工肉とはどの程度?>

50gの加工肉とは、「ソーセージ3本、ハム5枚、薄切りのベーコン3枚程度」です。

<IARCによる発がん性のリスク評価の詳細とは?>

■加工肉

「発がん性がある(グループ1:5段階で最も高いレベル)」

「大腸がん、胃がんと関連がある」

 

■赤身肉(牛、豚、羊、馬、ヤギなどの未加工肉)

「発がん性がおそらくある(グループ2A)」

「大腸がん、膵臓がん、前立腺がんと関連がある」

赤肉摂取はなぜ大腸がんに繋がる?

赤肉によって大腸がんリスクが上昇するメカニズムは以下によるものです。

 

・動物性脂肪の消化における二次胆汁酸

・ヘム鉄による酸化作用、内因性ニトロソ化合物の腸内における生成

・調理の過程で生成される焦げた部分に含まれるヘテロサイクリックアミン(発がん物質)等の作用

 

<肉の摂取量が問題>

国立がん研究センターによれば「これらの作用は、牛・豚肉といった赤肉に限らず、肉類全体の摂取を通してももたらされる共通のものである」として赤身肉だけでなく、肉類全体において過剰摂取は避けるべきと言う結論を述べています。

またIARCは、日常の食事に占める割合は「赤肉で5%以下~ほぼ100%、加工肉では2%以下~65%」と述べており、人によってかなりの幅があるとしています。つまりは、摂取量が問題になるということですが、リスクとなる摂取量については、国立がん研究センターは以下としています。

 

■大腸がん(結腸がん)になる危険性が確認されたとする摂取量

□男性

・肉類全体の摂取100g/日以上

・赤肉のみの摂取ではっきりしたリスク上昇は見られない

・加工肉では、摂取量の最も少ない群と比べ、最も多い群でリスク1.37倍

 

□女性

・赤肉の摂取80g/日以上

・女性では加工肉とのはっきりしたリスク関連性は見られない

 

最後に

このように、加工肉・赤身肉の摂取すべてが発がん性に繋がるというわけではなく、毎日一定以上の量を食べ続けた場合に生じる可能性がある、ということが分かりました。

IARCはコーヒーに対してもハザードのひとつとして候補に挙げていますが、(確かにアクリルアミドなどの発がん性物質は含まれているものの)コーヒーの長期間摂取で様々ながんリスク低下作用があることは、多くの臨床試験で明らかにされています。

結論としては、発がん性物質と発がん抑制物質のバランス(肉の場合は体内の恒常性維持機能を上回るかどうか)が重要であるのだと解釈することが出来そうです。
(photoby:pixabay

著者: カラダノート編集部

本記事は、2016-08-02掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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