育児
染色体異常「4pモノソミー症候群」の症状とは?どんな特徴があるの?
重度の先天性障害のひとつに、4pモノソミー症候群という異常があります。
ダウン症などと同じ染色体異常ですが、この4pモノソミー症候群はどんな病気なのでしょうか?
4pモノソミー症候群とは?
4pモノソミー症候群は、4番めの染色体の一部が欠損しておこる染色体異常です。
同じ染色体異常のダウン症は、21番目の染色体が1本多い3本になることで起こります。
それに対して、4pモノソミーは欠損という形で症状が出ます。
もし欠損ではなく、染色体が1本まるまる無いとなったら、生きて生まれてくることはありません。
欠損した位置にある遺伝子の情報が存在しないことで、様々な症状が出ているものと考えられています。
4pモノソミー症候群の特徴
この病気の発生率は5000人に1人程度とされています。
ただ、染色体異常は初期流産の原因にもなるものですので、それを含めると正確な数字は分かりません。
出生体重が少ない
週数に対する出生時の体重が少ないです。重度の場合には出産する前に死亡することも多いですが、出産に至った場合でも2000gに満たない低体重になります。
顔が特徴的
生まれ持った顔が特徴的です。
・非対称
・頭が小さい
・唇や口が裂けている
・鼻筋が通り高く幅広い鼻
・高く弓なりの眉
・目の間が離れている
・前頭部が高く眉間が突出している
・口角が下をむいている
・あごが小さい
・耳の周辺に突起
などの特徴があります。
成長障害
出生体重が少ないことからも分かるように、成長障害は子宮内から始まっています。
それが出生後も続き、体の成長だけではなくて、精神的な発達遅滞、知的障害が認められます。
成長という点では、骨格異常や筋力低下なども見られ、下半身の発達不良が起こることもあります。
その場合生活をする上で困難が多くなると言えるでしょう。
けいれん発作
多くの患者においてけいれんが確認されます。ただ、時が過ぎると共にけいれんは軽くなっていく傾向があります。
臓器の異常や奇形
全ての患者に全ての異常が起こるわけではないですが、臓器の奇形や異常も見られることがあります。
具体的には心臓、肺、肝臓、消化管、大動脈、横隔膜、性腺、尿路などに起こりやすいようです。
また、脳に構造の異常が起こることもあり、これによって知的障害などが起こされていると考えられます。
症状はそれぞれ違う!
欠損の程度によって、臓器の奇形など見られる異常は異なります。
中でも心臓や肺の異常の程度によっては、やはり生命の維持が難しくなるということも言えます。
見られる体の状態によって、それに見合った治療をしていくことが大切になるでしょう。
(Photo by:pixabay )
著者: カラダノート編集部