育児
女の子だけの染色体異常!ターナー症候群の症状って?
女の子だけに起こる先天性の病気があります。
そのひとつがターナー症候群という染色体の異常によって起こる病気で、2000人から3000人に1人の割合で発症すると言われています。
女の子の性染色体に異常があると…
ターナー症候群は女の子だけに起こる病気と書きました。その理由は、性別を決定する染色体に異常が生じるためです。
染色体というは23対あり、そのうちの1対が性別を決定する染色体です。
この性染色体の組合せがXXならば女の子、XYならば男の子といった具合です。
ターナー症候群では女児のX染色体に異常が生じることで発症します。
一方のX染色体がすべて、あるいは部分的に欠けていることで起こるのです。
ターナー症候群はこんな症状!
ターナー症候群では以下のような特有の症状が見られます。
全ての症状が一人の女の子にみられるということではありません。程度もそれぞれで、個人差があります。
ここではターナー症候群でみられる身体的特徴について書いていきます。必要なところには、加筆して説明しています。
<よく見られる身体的>
・低身長
…生まれたばかりの赤ちゃんは、健康な赤ちゃんと比べると平均身長が2cmほど低いと言われています。そして3歳ごろから徐々に身長の伸びが悪くなっていき、健康児との差が開いていきます。伸長を伸ばすには成長ホルモン剤を投与することが治療になります。もし成長ホルモンの治療をしなければ、最終的な身長は平均139cmです。
・うなじの生え際が低い
・耳が変形、後方へ転回
・目頭の皮膚が耳寄りに伸びてたるむ
・下顎が小さい
・上顎が狭いアーチ状(口の中)
・首の周りに皮膚のたるみがある(翼状頚)
・胸が幅広い
・爪がやわらかく上向き
・薬指が短い
・手足のむくみ
…新生児のときに手足の甲にむくみが見られることがあります。ただ、これによって特別な障害が出るわけではありません。
…手のひらを前に向けた状態で両手を軽く下げた時、肘から下が体から離れて外側に向きます。生活に支障があるほどではなく、治療の必要はありません。ただ一般の女性にも見られることがあります。
・小さな茶色の斑点(褐色斑)がある
・聴力障害
・ほくろ
…全体的にほくろの多い傾向があります。ただ、悪性になる心配はないとされています。
…身長の低さも手伝って、生まれたときの体重も軽めです。健康児に比べれば平均300g軽いとされています。その後の成長で、身長ほど差は開きません。もちろん一般的な女の子と比べれば軽いです。
→身長に大きな差があって、体重にそんなに差がないということは、肥満体格になりやすいということです。
<その他の身体的症状>
上記の症状程ではありませんが、股関節異常・背骨のまがりなど時に見られることのあるのが以下の症状です。
ある程度成長してから気づくことも
低身長は全てのターナー症候群のお子さんに起こることですが、紹介した全ての特徴が見られるわけではありません。
染色体異常は小さいときに気づいて、適切に治療していければそれがいいです。
けれど、生まれたときの低身長や低体重というのは、病的ではない差の範囲ですよね。
そのため、ある程度成長して行き、その成長過程で気づかれることも多くあるようです。
(Photo by:pixabay )
著者: カラダノート編集部