育児
原因は染色体異常!クラインフェルターで起こる症状とは?知的障害、精神遅滞…
男なのに乳房が大きくなっていく…こんな病気があります。手術によって男性の体が女性的になるのではありません。
成長と共にまるで女性化のような変化が訪れるのです。
クラインフェルター症候群ってなに?
男女を決定づけるものは、性染色体というものです。女性ならXX染色体、男性ならXY染色体とそれぞれが違う染色体を持っています。
女性でも男性でも、それぞれこの染色体に異常が起これば特有の染色体異常が起こります。
男性の場合、XY染色体がXXYなどの形になって異常が出ることがあります。
これがクラインフェルター症候群と言い、男性特有の染色体異常です。
染色体異常だけど、知的障害などの症状は出るの?
クラインフェルター症候群では、男性ホルモンの分泌が低下するために色々な症状が見られます。それこそ冒頭に書いたように「乳房が大きくなる」「ひげや胸毛が薄い」などの身体的特徴もあります。
また染色体異常となると、知的な発達に異常が生じることがよくあります。
ではこのクラインフェルター症候群ではこうした症状が見られるのでしょうか?
以下が問題の生じることのある機能です。
・言語機能
・認知機能
・感情コントロール
・学習障害
・自閉症傾向
一般的な心身の発達の遅れがあると思ってよいでしょう。
性格としても「内気」「無口」「繊細」「気弱」などといった女性的な特徴を持っています。
その反面「普段おとなしいのに、キレるとパニックになりやすい」という報告もあります。
ちなみに染色体の形は、XXY、XXXYなどがあり、Xの数が多い程重篤な症状になるとされています。
小さいときには気づきにくい病気です
こうした知能の発達は小さい頃には発見されにくいということが言えます。
幼児期は言語発達のスピード差が大きいです。
そのため、見られている知的発達の遅れが、病気によるものなのか個人差によるものなのか、見分けがつかないのです
確定には染色体検査
クラインフェルター症候群は出生男児500~1000人あたり1人の割合で発生すると言われています。比較的頻繁に起こる病気なのですね。
精神遅滞などの症状からそれが発見されるよりも、第二次性徴期以降の体の変化から発見されることが多いです。
もし確定診断をするとなったら、血液を使用した染色体検査をすることになるでしょう。
(Photo by:pixabay )
著者: カラダノート編集部