妊娠・出産
早産は生まれてきた週数によってリスクが変わる!お腹の中で起きる赤ちゃんの体の変化
切迫早産のリスクは妊婦さんなら聞いたことがあると思います。
ドラマ「コウノドリ」でも、早産で出産した親子についてとりあげられていました。
切迫早産とは?
赤ちゃんは十月十日、できるだけママのお腹の中にいて外の世界に出てくるまで育っていきます。
しかし、何かの原因で予定されていた日よりも早く赤ちゃんが出てきてしまうことがありますよね。
正期産と呼ばれるのが、妊娠37週~42週未満の出産です。
これよりも前の、妊娠22週~36週6日の間に生まれることを「早産」と言います。
そしてこの時期に赤ちゃんが生まれそうになっている状態のことを「切迫早産」と言います。
本来ならばできるだけお母さんの体の中にいるべきなのに、早く出てきてしまうというのは具体的にどんなリスクにつながるのでしょうか?
障害のリスク…どれくらいの週数でどんなリスクが?
早産には赤ちゃんに障害が出るリスクが残ります。
いつまでお母さんのお腹の中にいたか、お腹の中でどれくらい成長できたかによって、そのリスクは変わってきます。
さて、いつ赤ちゃんが生まれてきたか、そのときどんな障害が残る可能性があるのかを見てみましょう。
22~28週未満→「目の障害」
胎児の目の形成は妊娠22週頃から始まり、28週頃に終わります。
そのため、28週未満で子どもが生まれる場合、目の網膜の発達が完了していない可能性が大きいです。
そうすると、網膜剥離が起こり失明する可能性があります。
これを「未熟児網膜症」と言います。
28~34週未満→「肺の障害」
妊娠28週を過ぎれば、生きていくのに大切な臓器はほぼ成長しきっています。
そのため、この時期になると早産による赤ちゃんのリスクは減ります。
しかし、肺の形成だけは他の臓器に比べて遅く、生まれてくる前まで発達していきます。
ですから妊娠34週未満で生まれる場合、肺が十分に育っていないことで、人工呼吸器が必要になることが多いです。
つまり、生まれてすぐにNICU(新生児集中治療室)での管理が必要になります。
34週を過ぎればほとんどの臓器は完成します。
それでもNICUでの管理が必要になるでしょうが、正期産の赤ちゃんとほぼ変わりません。
低体重が加わるとなおさら
週数によっても障害のリスクはありますが、それに加え赤ちゃんの体重も障害を左右する要因になります。
早産であっても2000g以上であれば、あまり問題はありませんが、1500g以下の未熟児の場合には問題があります。
低体重ということはすなわち、様々な機能が未熟だということです。
その場合上記に加えて様々な合併症が起こる可能性が高くなります。
(Photo by:写真AC )
著者: カラダノート編集部