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2015年今冬は全国的に流行の兆し、「おたふく風邪」による髄膜炎・難聴予防にワクチン接種を!

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最近、「おたふく風邪(流行性耳下腺炎)」の流行が全国的に拡大しつつあるため注意が必要です。国立感染症研究所の情報では、今年(2015年)の11月時点で2週の間に約15%の患者数増加が見られたと発表されています。

 

11/9~15(第47週):2,110人
↓ ↓ ↓ 
11/23~29(第48週):2,401人

 

都道府県別では患者数の多い順から、佐賀県・石川県・沖縄県・福岡県・山形県・宮崎県・北海道と報告されていますが、首都圏でも一部注意報が出ているところもあるようですので引き続き警戒が必要です。

 

子どもの髄膜炎の合併症リスク

厚生労働省によれば特に感染率の高い3~6歳の小児は自然感染による「髄膜炎」の合併症リスクがあり、予防のためにワクチン接種を行うことが推奨されています。

 

予防接種を行うにあたり、ワクチンの中でも「国産・海外製」のうちどちらを選べば今年流行のウイルスに有効性が高く、また安全といえるのでしょうか?

 

2015年流行のおたふく風邪ウイルスのタイプと、ワクチンの種類

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)の原因ウイルスである「ムンプスウイルス」は、1本鎖RNAを持つウイルスですが、現在まである全13種類(A~M)のタイプ分類は、一本の遺伝子の中にある7領域のうち、最も幅が狭く多型性に富んだ「SH」という遺伝子領域の配列の違いを目印として分類しています。

 

今年の流行のタイプは「G型」ですが、これは2000年以降からずっと変わっていないようです(1990年以前の流行はB型、1990年以降はJ型)。

 

そして、ワクチンの対応型に関してですが、国産のワクチンである「鳥居株・星野株」は遺伝子型「B」タイプに対応しており、海外製のワクチンの中でも最も安全性の高い「Jeryl-Lynn株」は遺伝子型「A」タイプに属しています。

 

これらのムンプスウイルスへの効果(中和能)ですが、遺伝子型AのワクチンはBのワクチンよりも遺伝子型Gに対する中和能が若干劣るとされているため、有効性としては国産のワクチンの方が効果が高いということになります。

 

各ワクチンの遺伝子型Gに対する有効性

(厚生労働省の報告:Vaccines 6th Edition)

●国産株・・・80%以上
●Jeryl Lynn株・・・61~91%

 

気をつけたいポイント!各ワクチンの「髄膜炎発生頻度」の違い

ワクチン接種と自然感染の合併症発症率を比較すると、近年では髄膜炎(軽度も含めて)は、自然感染で10人に1人に対しワクチン接種で200人に1人、難聴の発生率は、自然感染で100人に1人に対しワクチン接種で215万人中2人とされており、確実に合併症を予防したい場合にはワクチン接種は行ったほうが良いと考えられます。

 

ただ、国産・海外製のワクチンどちらを選ぶかによっても、これらの合併症の発症頻度は大きく異なっているため慎重に見極めることが重要となります。

■国産ワクチン(単独・生ワクチン:星野株)

・商品名:乾燥弱毒性おたふくかぜワクチン
・販売元:北里研究所
・接種回数:1回または2回(0、4-8週間)
・抗体価持続期間:20~30年
・抗体価がつく目安:接種後2週間後
・無菌性髄膜炎の発症頻度:2000人に1人

 

■海外製ワクチン(MMR(複合)・生ワクチン:Jeryl Lynn株)

・商品名:Priorix
・販売元:GlaxoSmithKline社
・接種回数:1回または2回(0、4-8週間)
・抗体価持続期間:20~30年
・抗体価がつく目安:接種後2-4週間後
・無菌性髄膜炎の発症頻度:10万人中0~1人

 

 

このように、ウイルスへの有効性に関しては国産ワクチンの方が安定的に高く、また合併症の頻度に関しては海外製の方が低く安全であるということが分かりました。

 

また、国産ワクチンは重篤な合併症が起こったときの救済補償がありますが、海外製ワクチンにはそれがないというデメリットもあります。

 

どちらを選ぶべきかという問題に関しては一概には言えず、一度医師と相談することが重要です。
(参照ウェブサイト:厚生労働省
(photoby:pixabay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-30掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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