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母体の腸内細菌と子の発達障害には関連性がある?プロバイオティクスの効果的な摂り方

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近年、米オンライン科学誌プロスワンに福井大学の「母体の腸内細菌叢と子の発達障害の関連性」に関する論文が掲載されました。

 

母親の腸内細菌が子にも影響? 

マウスによる実験で、腸内細菌を減らした状態の母親から生まれた子や、また正常な腸内細菌叢を持った母親から生まれても、腸内細菌が乱れた母親から授乳を受けると、子が自閉症様行動を示したと報告されています。

 

このことは、ヒトにおいても自閉症児の出生と関連する可能性があり、妊娠・出産・授乳期は可能な限り西洋式の食事を控え、食物繊維の多い食事を摂取したり、プロバイオティクスを摂取することが予防に繋がる可能性があると考えられています。 

 

母体から胎児へ腸内細菌が移ることで生じる影響 

赤ちゃん(胎児)は、母親の胎内では無菌状態にありますが、産道を通るときに母体や環境由来の細菌が腸管・皮膚などに定着し始めるといわれています。これによって常在細菌叢が形成され、以下のような機能を有するようになります。

 

■善玉菌の働き

・ビタミンやタンパク質の合成

・有害菌の増殖阻害

・生体の免疫機能の刺激

・感染防御

・有害物質の解毒、排出(水銀など)

 

■悪玉菌の働き

・宿主の免疫力の低下した際に病原性発揮(尿路感染、脳脊髄膜炎などの原因となる)

・腸内腐敗産物(アンモニア、硫化水素、アミン、フェノール)

・細菌毒素(発がん物質含む)産生

 

⇒従来、がん・動脈硬化・高血圧・肝臓障害・アレルギー疾患・自己免疫疾患などの原因になると考えられていましたが、近年ではこれに加え、精神神経分野にも関わっていることが明らかにされています。

 

妊娠・出産・授乳期は、高脂肪食を避けた方が良い可能性も 

腸内細菌叢は、食事内容の影響を受けることは明らかにされており、特に欧米食である「高脂肪食」やその他「単糖」を多く摂取すると、マウス実験ではわずか一日で腸内細菌叢の構成が変化することが報告されています。

 

マウス実験では、腸内細菌叢を正常で自閉症傾向が改善

海外の研究では、マウスの腸内細菌叢を乱したところ、ストレスホルモン増大や自閉症傾向が見られ、反対に自閉症傾向のあるマウスに正常腸内細菌を投与したところ、異常行動が軽減されたという報告があります。

 

■腸内細菌叢が欠如でストレスホルモンの分泌量が増大(Sudo,2004)

【実験要旨】

無菌マウスとSPF(生理的な腸内細菌叢の存在する)マウスに拘束ストレスを与えたところ、無菌マウスの方がストレスホルモン(副腎皮質刺激ホルモン・やコルチコステロン)の分泌量が増大した。

 

■腸内細菌を乱すと多動症状が発現(Bercik,2011)

【実験要旨】

SPF環境で飼育されたマウスに抗生物質を投与し、腸内細菌叢を乱したところ、探索行動・多動傾向が増え、海馬の脳由来神経栄養因子(BDNF)発現が増加した。

 

■自閉症に正常腸内細菌を投与すると異常行動が改善(Hsiao,2013)

【実験要旨】

自閉症モデルマウスに正常腸内細菌叢の構成菌の一つを経口投与したところ、自閉症症状(行動症状)が改善した。

 

プロバイオティクスは他種を混合することで、より増殖率が高まる 

食事のほかにも、プロバイオティクス(善玉菌)を直接摂取し、腸内細菌叢を善玉菌優勢にさせるという方法もあります。

 

菌には共生関係があり、単一の種類のみでは増殖率は約10%程度であるものの、他の種類の菌と混合培養すると約100倍程度に増殖することも明らかにされています(例:乳酸菌+糖化菌、又は乳酸菌+酪酸菌の混合培養で単独の培養の約100倍の増殖性が生じる)。

 

プロバイオティクスに使われる細菌 

■動物性乳酸菌(生息場所:乳・ミルク)

 

・ブルガリア菌(商品名:明治ブルガリアヨーグルト)

・LG21乳酸菌(商品名:明治LG21ヨーグルト)

・1073R-1乳酸菌(商品名:明治R-1ヨーグルト)

・ラクトバチルス・カゼイ・シロタ株(商品名:ヤクルト)

・ガセリ菌SP株(商品名:雪印恵ヨーグルト)

 

■植物性乳酸菌(生息場所:植物、腸内生存率が動物性乳酸菌の10倍とされる) 

・ラクトバチルス・プランタラム(発酵食品中に含有:ぬか漬け、キムチなど)

・ラクトバチルス・プレビス(同上)

・ラブレ菌(商品名:カゴメラブレヨーグルト)

 

■糖化菌(納豆菌・ビオスリー製剤など)

■酪酸菌(ビオスリー製剤・ミヤリサン製剤など)

 

このように、腸内細菌と脳機能障害や精神疾患にはある程度の関連性があり、母体の腸内細菌叢が子へと影響する可能性はあるようです。ただ、妊娠中の生菌製剤の服用は、問題がないか事前に医師に確認することが必要となりそうです。 

(photoby:pixabay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-31掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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