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妊娠中に歯周病に罹患していると早産のリスクが7倍になる?妊娠中の歯科治療あれこれ

近年、国立がん研究センターの調査によれば、女性の出産回数の多さと歯の本数減少には相関があり、その理由として考えられることが「妊娠中の免疫低下」と「胎児への悪影響を懸念し、歯科治療を行わない」ことであるとされています。

しかしあるクリニックの報告では、歯周病治療で薬剤を選べば、胎児へのリスクはかなり軽減されると言われています。また歯周病を罹患している場合、早産のリスクが7.5倍に増加するとも述べられており、このことから考えてもできる限り歯科治療を受けることが推奨されているのです。

今回は、妊娠中の歯科治療について紹介します。

  

妊娠中に歯の状態が悪化する理由は2つ

佐野産婦人科医院のウェブサイトからの情報によると、妊娠性歯肉炎になる確率は、35~100%と言われており、またその原因は以下とされています。

  

1.妊娠に伴い亢進した女性ホルモンが、口腔内の細菌叢及び免疫能の影響を与えるため

2.つわりのときは嘔気が強く、十分に口腔内の清掃ができないため

  

また免疫能が落ちた状態が妊娠毎に繰り返されることで、歯の損失リスクが高まると考えられているため、2人目、3人目と子供を産む人数が多くなるほど、歯の状態が悪くなると言えるでしょう。 

妊娠中の歯の病気が胎児に与える影響 

歯周病や虫歯(う歯)は、妊娠や胎児にも影響を与える可能性もあると言われています。以下でその影響を調査された内容を抜粋しました。

  

妊娠中の歯周病は早産リスクを7.5倍に高めることが示唆された調査結果

(Gum Disease in Pregnancy Linked to Premature Low-Weight Babies 07-Nov-2011 By Jane E. Brody Published: October 9, 1996)

1.調査方法

 93人の低体重で生まれた早産経験のある女性と、31人の正常出産をした女性を対象に、歯周病の程度を評価した。その後、歯周病と早産リスクについての相関を調べた。

2.調査結果

 ・口腔内に6割以上歯周組織破壊がある場合、早産・低体重出産の危険性は7.5倍となった。

 ・早産となる原因は、歯周組織で産生された炎症物質が血流を介して子宮や胎盤に影響することによると考えられる。

 

重度の歯周病と、妊娠高血圧腎症の発症リスク増加が示唆された調査結果

(Davenport ES, Williams CECS, et.al. J Dent Res 81(5): 313-318, 2002)

1.調査方法

 1,115名の健康な妊婦(26週未満)を対象に、出産時期まで追跡調査を行った。

2.調査結果

 ・39人の女性が妊娠高血圧腎症を持っていた。

 ・重度の歯周病がある場合、妊娠高血圧腎症の発症は、2.4倍という結果であった。 

 

双方の調査を見る限り、歯周病が妊娠および胎児へ、悪影響を及ぼすと考えられます。こういったことから、妊娠中の歯科検診・歯科治療はとても大切なのです。

妊娠中の歯科治療は時期によってはOK 

歯周病が妊婦にとって良くない、とはわかっても歯科治療の方が悪影響があるのでは?と思うかもしれません。

妊娠12週頃までは特に、胎児の薬や放射線に対する感受性が高い時期とされており、注意が必要です。先の医院のウェブサイトによると「少なくとも妊娠15週以降であれば、あまり心配はいらない」と述べらいるため、安定期に入る頃からは大きな問題はないと考えられるでしょう。放射線・治療薬の安全性については、次のように記載されています。

  

放射線の影響

一般的な歯科のレントゲン撮影による被曝線量は約0.02mSvであり、胎児に放射線障害を引き起こす線量は100mSvと報告されています。そのため、知らずに検査を受けてしまっても、あまり心配はいらないようです。

  

薬の影響

歯科治療で使用する薬はいくつかあります。それぞれ見ていきましょう。

 

1.局所麻酔薬

歯科治療では局所麻酔を使用することがあります。含有成分である、「リドカイン」は現在胎児に対する悪影響の報告がなく、「エピネフリン」は歯科で使用する低濃度(通常の8万分の1)であれば、胎盤の血流減少の心配はあまりいらないようです。

  

2.抗生剤

歯科治療にかかわらず、胎児に対して100%安全性が確認された抗生剤はありません。そのため、胎盤からの胎児への移行性が少ないもの(セフェム系やマクロライド系)が主に使用されるようです。

  

3.鎮痛剤

鎮痛剤には胎児に危険性のあるものが存在します。そのため、必要な場合は比較的安全とされる「アセトアミノフェン」が使用されるようです。

  

また、歯科治療は妊娠後期では体位により血圧が低下する場合があるため、中期に治療を受けることが望ましいとされています。

  

妊娠中の歯科治療は医師と相談してしっかりと処置しよう

妊娠中に様々な薬剤を使用することには、安全性の問題からためらってしまう部分がありますが、歯周病を放っておくことの方が妊娠に影響が出るかもしれません。医師と相談して、良く納得した上で治療を受けましょう。 

(参照ウェブサイト:佐野産婦人科医院

 

Photo by:http://www.photo-ac.com/ )

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-07-28掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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