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夜間の光曝露は、乳がんリスクを40%増加させる?メラトニンの効果とは

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2007年、国際がん研究機関(IARC)による発表で「概日リズムを乱す交代制の仕事には、発がん作用の可能性がある」としてgroup 2A(発がん性がおそらくある)に分類されました。

 

海外の調査でも、夜間勤務や常時の夜食摂取は、乳がんリスクが増加することが示唆されています。

 

なぜ夜間の活動と乳がん発生に関わりがあるのか、ということに関しても研究が進んでおり、現在では睡眠ホルモンである「メラトニン」に注目が集められています。

 

メラトニンとは? 

メラトニンは、脳の松果体から産生されるホルモンの一種で、分泌が光によって調節されているため、夜間暗くなると体内のメラトニンの量が増加し、入眠作用をもたらします。

 

近年では、乳がん発生にメラトニンが関わっているという見解があり(「盲目の方の乳がん罹患率が低い」または「夜間勤務の方の乳がん罹患率が高い」という報告がある)、予防のためにはメラトニン分泌を高めることが重要と考えられています。

 

メラトニンの産生が低下する環境 

メラトニン産生量は、夜間に白熱電球の光を39分間浴びるだけで半分に減るという報告があります。また、寝室の明かりをつけて寝ると乳がんの発生リスクが高くなるという意見もあります。

 

メラトニンの抗がん作用 

東京銀座クリニックウェブサイトによりますと、メラトニンには乳がんに対して以下のような予防効果が期待できるとされています。

 

1)抗酸化作用

活性酸素だけでなく、一酸化窒素や過酸化脂質など様々なフリーラジカルを消去できるという報告がある。

 

2)がん細胞に対する免疫力増強

Tリンパ球や単球の表面にメラトニン受容体があり、この受容体を介して様々なサイトカイン(IFN-γ、IL-1,2,6,12など)分泌を促進する作用があると考えられる。

 

3)がん細胞自体への増殖抑制作用

メラトニンには、腫瘍血管の新生やがん細胞の増殖、転移を阻害する作用があるという報告がある。

 

夜間勤務と乳がん発生に関する調査結果 

海外で行われた夜間勤務と乳がん発生に関する調査では、「夜勤は光に晒されることでメラトニンが減り、また概日リズムを崩しストレスを発生させ、睡眠不足で免疫機能が低下することが一因と考えられる」とまとめられています。

 

■夜間勤務の女性は、乳がんリスクが40%増加したという調査結果

(デンマーク癌学会癌疫学研究所のJohnni Hansen氏ら/Occupational and Environmental Medicineオンライン版)

【研究内容】

1964年~1999年にデンマーク軍で働いた18,500人以上の女性のデータを収集した。 

【結果】

・夜間勤務の女性では乳癌のリスクが40%増大した。

・夜勤の回数が週3回以上で勤務期間が6年間以上である場合は、乳癌のリスクが2倍になった。

・朝型の女性が夜間勤務した場合は、夜間勤務しなかった女性と比較して、乳癌になる確率が約4倍高くなった。

・これに対して、夜型の女性が夜間勤務した場合、乳癌になる確率は約2倍高くなった。

 

■夜間の絶食時間が13時間未満の場合、乳がん再発リスクが36%増加したという調査結果

(米カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)ムーアズがんセンターのRuth Patterson氏らの研究)

 【調査内容】

1995~2007年にかけて、初期の乳がんと診断された27~70歳の女性2,400人超のデータ(自己申告による食事データ)を検討した。平均の夜間の絶食時間は12.5時間、間食の定義は午後8時以降における合計25kcal以上の食事。

 

【結果】

・夜間の絶食時間が13時間未満の女性では、13時間以上の女性と比べて、約7年間の追跡期間における乳がん再発リスクが36%高かった。

・絶食時間が長い女性では、過去3カ月の血糖値を示すHbA1c濃度も低く、睡眠時間も長かった。

・ただし、夜間の絶食時間の長さは、追跡期間中の乳がんによる死亡、原因を問わない死亡のリスクには影響しなかった。

 

乳がん予防の対策について 

ただ、乳がん予防のためのいくつかの対策は考えられています。

 

米コネチカット大学医療センター地域医療学部のRichard Stevens氏によれば、「夜勤時の光曝露が乳がんに影響することが示されれば、メラトニンを最も強く抑制する波長を除く(照明を調整する)ことで対処は可能である。その他にも、夜間起床時には暗闇にいることも実践可能(点灯すると、直ちにメラトニンの抑制が始まる)」としています。

 

その他の対策としては、メラトニンのサプリメントを輸入し服用するという方法もありますが、日本では医薬品(商品名:ロゼレム)の扱いになるため、一度医師に飲み合わせなどについて尋ねてみる必要はありそうです。 

(photoby:pixabay

著者: カラダノート編集部

本記事は、2016-08-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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