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LGBTの子どもと学校生活…まずは大人が正しい知識を!LGBTの現状と取り組み

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「LBGT」という言葉を知っていますか?

2015年に全米で同性婚が合法化されました。日本でも東京都の渋谷区で、同性のカップルを結婚相当に認められました。また、逆に政治家の発言で、同性愛者を差別するような言葉があったことも、記憶に新しいのではないでしょうか?

 

LGBTとは?

同性婚のニュースを見聞きしたときに、LGBTという言葉に触れたこともあるかもしれません。LGBTとは、

 

L=レズビアン(女性同性愛者)

G=ゲイ(男性同性愛者)

B=バイセクシャル(両性愛者)

T=トランスジェンダー

 

これらの人々を指す言葉がLGBTで、性的少数者(セクシャル・マイノリティ)とも言われますね。日本では人口の7.6%がLGBTという調査結果も出ています。自分の身近な人にLGBTの方がいても何ら不思議ではありません。

 

ちなみにトランスジェンダーは、性同一性障害と混同されがちですが、この2つは異なります。

 

トランスジェンダー≠性同一障害

トランスジェンダーは、法律的・社会的に割り当てられた性別(体の性)とは異なる性別(心の性)を生きる人を言います。性同一障害は、トランスジェンダーの中でも、身体的治療(性別適合手術)などを望む人たちが該当します。

2003年頃から法整備が進み、性同一障害が認知されるようになりました。

 

LGBTの子どもたちを取り巻く環境

「私はLGBTの人を差別しません」と言っている人でも、自分の子どもがLGBTだったら態度を変えてしまう人もいます。身内だと複雑なのかもしれませんが、それは裏を返せば、LGBTに対しての理解が不完全ともいえます。

もし子どもがLGBTだったら、あるいは自分がそうだったら、そこから考えてみましょう。

 

LGBTと学校生活

LGBT当事者に行ったアンケートで、学校生活に関するものがあります。それを元にLGBTと学校生活について見ていきましょう。

 

LGBTが原因のいじめ・自殺

アンケート調査では、LGBT当事者の7割がいじめの被害経験があるとしています。特に男子に多く、「男なのに男らしくない」などの理由でいじめに結びつきやすいようです。

多感な子どもの場合、いじめを受けて自殺を考えた経験は多いです。とくに「性別違和のある、生物学的な男子」で高確率で見られました。LGBTは思春期の自殺率が高いとされています。当事者の子ども自身が、LGBTについてよく知っているだけでも、悩みの量は減るでしょう。

 

⇒LGBTに対して大人ができること

教育現場で大人はどんな環境を整えてあげられるでしょうか?

たとえ、いじめの現場を見つけたとしても、その先のLGBTの問題にまでたどり着けないことがあります。

そのため大人の側は、LGBTへの理解を深め、肯定的な意見をたくさん子どもに発信するべきです。それは何も、保健や道徳の時間に限ったことではなく、日常的に折に触れて発信していくのがよいです。

 

LGBT当事者に限らず、価値観の凝り固まっていない子どものうちに、多様な性のあり方を知ることが当事者や周囲にとっても重要といえます。

 

⇒LGBTの情報を身近に手に取れるように

LGBTに関するリーフレットなどは色々なところから発行されています。

相談窓口やホットラインなどもたくさんありますので、そうした情報をどの子でも手に取れるようにしておくのも有効です。

 

カミングアウトが難しい

LGBT当事者の多くは、高校生になるまでに自分の性のあり方について自覚します。

しかし自覚=カミングアウトではなく、社会に出て大人になってからもそれを隠している方は多いです。子どものうちにカミングアウトをしたとしても多くは、大人ではなく、近しい友人であり、その実態は大人からは見えにくいでしょう。

 

LGBT差別のあるある

特に「ホモ」を冗談やからかいを持って、ネタにしているシーンがよくあります。場合によっては大人でも、悪意なく「ホモ」をからかいの言葉として使っているかもしれません。大人でさえ「あいつ、なかなか結婚しないけど、ホモなんじゃないの?」のように無意識に発言されることが多々あるようです。

 

当事者からすれば当然「やめてほしい」と思うでしょう。だからといって、「やめてほしい」とすべての人が言えるわけではなく、多くの人が何もしないでやり過ごした経験があるそうです。

 

自分はLGBTではないと証明するために、一緒になって笑ったという方もいるようです。それはとても心が苦しくなる経験ではないでしょうか。

 

周囲への相談が難しい理由

高校生までに自分の性のあり方について自覚すると書きましたが、それはつまりその前は不確定だということです。小学生や中学生あるいは高校生であっても、「自分はバイセクシャルで悩んでいる」などとはっきり感じている子は少ないです。

 

それよりも、「自分は何が人と違うのだろう」「こんな風に思うのはどうしてなんだろう?」と輪郭のない問題と戦っています。自分が抱えている問題もはっきり見えていないのに、相談するのというのも難しいことです。

 

⇒言ってくれなければ分からない?

それはそうかもしれませんが、あなたが当事者だった場合、今の世の中の環境で、周囲にすぐに伝えることはできるでしょうか?おそらく多くの方が無理だと思います。

それだけLGBTの認知や理解はまだ世間に行き届いていません。

 

その証拠に、政治家のような権威ある立場の人間であっても、公の場で「同性愛者はちょっとおかしい」と言ってしまうのが現状です。そんな中で「大人に何でも相談して」という言葉だけでは、子どもが相談してくることはなかなかないでしょう。

 

⇒一時の気の迷いや病気と決めないで

確かに思春期に性指向がはっきりしないケースもあります。それでもLGBTの場合は、年齢を重ねるにつれてはっきりと、自分の性指向を自覚していきます。逆に思春期にはJGBTを意識しつつも、大人になって薄れる場合もあるようです。

 

昔は確かに、心理学の本にも「大人になれば治る」なんて書かれていたようですから、そうした知識を持っている方もいるでしょう。しかしLGBTは病気でも異常でもなく、正常なことだと世界的に認められていることを知ってください。

 

LGBTの子どもの将来の話

LGBTの子は、自分の抱える問題と向き合っていくと、自分の将来を思い描けないでいることもあります。けれど実際に世間を見渡してみれば、LGBTで活躍している方はたくさんいます。

有名な人でなくても、本当は身近にもいるはずです。そんな方々の話をしてあげられると、将来へのイメージができ、自殺の考えが薄れる一助になるでしょう。

 

LGBTの取り組みをしている学校も

LGBTの子は、学校生活の中の色々な場面で生きづらさを感じています。

制服・着替え・お手洗い・修学旅行…こうした場面できめ細やかな対応が必要です。文部科学省からもそうした対応を促す通達が2015年に出ています。

 

そして日本の中にもLGBTに対する取り組みをしている学校があります。埼玉県の中学校では、生徒や保護者にLGBTへの理解を求め、生物学的に女子の生徒が、男子の制服で学校生活を送れたケースがあります。

 

子どもの内から、性別にとらわれない教育がなされるのは、とても希望のあることだと思います。まずは教育をする側である大人たちがLGBTに対して理解を深める必要があります。

 

子どもの頃にLGBTの問題をしっかりと考えることは、当事者にとっても、当事者を取り巻く雰囲気にとってもプラスになります。大人がしっかりと、「ここは安全な場所だ」とたくさんメッセージを送ってあげることで、救われる子は多いはずです。

(参考:LGBTの学校生活に関する実態調査(2013) 結果報告書 )

(参考:電通ダイバーシティ・ラボが「LGBT調査2015」を実施― LGBT市場規模を約5.9兆円と算出 ―)

(Photo by:写真AC

著者: Roddyさん

本記事は、2016-08-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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