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高い抗がん作用と、イブプロフェンと同等の抗炎症効果を持つ?漢方薬に含有「ウルソール酸」とは

drug%20cough.jpg自己免疫疾患の治療薬にはステロイドや免疫抑制剤が使用されますが、これによる感染症やがんに対する防御能の低下が懸念されます。

 

近年抗がん作用があるとして海外の研究で注目されているウルソール酸(漢方薬の白花蛇舌草やローズマリーなどに含まれる成分)には、マウスへの実験で自己免疫疾患の原因となるTh17細胞の抑制効果や、イブプロフェンと同等の抗炎症効果があり、さらに胃腸への副作用が大幅に軽減されると報告されています。

 

白花蛇舌草とは?

白花蛇舌草(びゃっかじゃぜつそう)とは、漢方薬の一種であり主に国内では本州から沖縄、海外では朝鮮半島、中国、熱帯アジアに分布する雑草として認識されています。

 

■詳細

・アカネ科の1年草のフタバムグラの根を含む全草を乾燥したもの

・主な成分は「ヘントリアコンタン、ウルソール酸、オレアノール酸、クマリンなど」

・ウルソール酸は5環性トリテルペノイド系の化合物

・半枝蓮とよく併用される

・常用量として、1日10~15gを煎じる

 

また、肝臓修復・抗菌・免疫増強などの作用があり、最近では消化器系の腫瘍治療補助薬としても注目されています。

 

■効果の詳細

・肝臓の解毒作用を高めて血液循環を促進する

・白血球・マクロファージなどの食細胞の機能を高める

・リンパ球の数や働きを増して免疫力を高める

・肝障害(脂肪肝、ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎など)で傷ついた肝細胞を修復する

・消化管の腫瘍(胃がんや大腸がんなど)に対して治療効果が報告されている

・その他、肺がんや肝臓がん、乳がん、卵巣がん、白血病など各種の腫瘍に広く有効性が認められる

 

がんに対するウルソール酸の効果

白花蛇舌草の成分の中で、最も腫瘍に対して効果があるのがウルソール酸ですが、白花蛇舌草に関する抗がん作用が掲載されているクリニック(※1)のウェブサイトに寄れば、以下の効果が報告されています。

 

■がんに対する効果

・抗がん剤(ドキソルビシン)に耐性を示すヒト肝臓がん細胞に白花蛇舌草を添加したところ、アポトーシス誘導や増殖阻害効果が見られた。毒性は見られなかった。

・肺がん細胞移植マウスに白花蛇舌草(5g/kg)の熱水抽出エキスを投与したところ、肺の転移は70%の抑制を認めた。正常細胞への傷害作用は軽微であった。

・白血病細胞へ白花蛇舌草エキスを添加したところ、アポトーシスを誘導した(非刺激の正常細胞に対してはアポトーシスを起こさなかったが刺激したリンパ球の細胞周期の進行は抑えた:トポイソメラーゼ阻害作用)。

 

また、服用量(半枝蓮と併用の場合)としては以下が報告されています。

 

■服用量

・がんの予防(白花蛇舌草:6~12g/日、半枝蓮:3~6g/日)を煎じてハーブティーとして毎日少しずつ飲用)

・進行がんの治療(白花蛇舌草:20~60g/日、半枝蓮:10~30g/日)を400mlのお湯で煎じて飲用。

 

■ウルソール酸を抽出したその他のサプリメント

「ホーリーバジル葉エキス(ウルソール酸2.5%)」

「Urso-X(ローズマリー由来のウルソール酸25%)」など

 

「ウルソール酸」が自己免疫疾患にも有効である可能性

またさらに、マウス実験の結果ではウルソール酸の投与でリウマチ性関節炎が改善したという報告もあります。

 

■リウマチ疾患モデルマウスへのウルソール酸投与で、関節炎が改善したという実験(PMID: 25087995)

【試験内容】

コラーゲン誘導関節炎(CIA)マウスに対し、4週間のウルソール酸(UA)の腹腔内投与(150mg/kg×週3回)を行った。

 

【結果】

・CIA誘導関節炎の発生率及び重症度を有意に低下させた。

・炎症性サイトカインの低下と(TNF-α、IL-1β、IL-6、IL-21、IL-17)、酸化ストレスマーカーの発現低下(iNOSなど)が見られた。

・IL-17/RORγt/pSTAT3の発現低下とともに、脾臓におけるTreg細胞の数が増加した。

・血清のCII特異的IgGレベルを有意に低下させた。

・また試験管内実験においては、Th17細胞分化が抑制された。

 

■ウルソール酸の抗炎症効果は、イブプロフェンと同等であり胃障害が少なかったという実験結果(PMID: 18812028)

【試験内容】

フロイントアジュバント誘導性関節炎のラットに対し、ウルソール酸(UA)を25-200mg/kg経口投与を行った。

 

【結果】

・白血球遊走およびプロスタグランジンE2(PGE2)の産生を抑制した。

・50mg/kg×10日間の経口投与では、劇的に足の腫脹が抑制された。

・また、関節炎に伴う機械的、熱的痛覚過敏を著しく抑制し、脊髄のFos発現を抑制した。

・イブプロフェン処置群と比較して有意な胃病変を誘発しなかった。

・ウルソール酸の全体的な抗関節炎効力は、イブプロフェン(100mg/kg)と同等であった。

 

国内の文献(※2)においても、ウルソール酸の安全性は高く先の研究結果と同じようにイブプロフェンと同様の効能を示し、それでいて胃腸管系の副作用が大幅に減少されたという記述があります。

 

ただ、前述のように活性化リンパ球(正常細胞)などの細胞周期を抑える副作用が確認されており、類似の抗炎症物質ボスウェリック酸と同じく、できるかぎり低濃度・短期間で使用することが望ましいと考えられているようです。

(参照ウェブサイト:※1 東京銀座クリニック、※2 ekouhou.net

(photoby:pixabay)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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