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妊娠・出産

妊娠中のポリフェノール過剰摂取は胎児に悪影響を及ぼす?サプリメントの摂取量に注意を

fruits-82524_640.jpgポリフェノールは、その抗酸化性や抗がん性から疾病予防やアンチエイジングに繋がるため様々な世代で多く摂取されています。

 

ただ、近年の海外研究では、いくつかのポリフェノール類にDNAの正常な転写・細胞増殖を担う酵素の阻害作用があることが明らかにされています。

 

農林水産省の発表によれば、「(イソフラボンに関しては)通常の食生活で摂取する量についてはこれまで健康被害の報告もなく、安全だと考えられるが、妊娠中や幼児期など細胞増殖が盛んに行われる時期においてはできる限り摂取を控えるべきである」としています。

 

ポリフェノールには「トポイソメラーゼ阻害作用」がある可能性

現在、農林水産省のウェブサイトには「大豆イソフラボン」摂取によるDNA転写酵素阻害作用(トポイソメラーゼ阻害作用)と妊婦に与える影響についてが掲載されています。

また他のポリフェノールについて、海外文献情報サイトであるPubMedにおいて検索を行ったところ、緑茶に含まれる「エピガロカテキンガレート」やワインに含まれる「レスベラトロール」、玉ねぎに含まれる「ケルセチン」なども阻害作用があるという報告が見られました。

一方で、ココアに含まれる「ココアフラバノール」はトポイソメラーゼ促進作用があったと報告されています。

■ポリフェノールの種類

ポリフェノール(多価フェノール)は、芳香族環に結合した水酸基を2つ以上持つ化合物です。以下は、代表的なポリフェノールであるフラボノイド系化合物です。これらのポリフェノールにはトポイソメラーゼ阻害作用が見られる可能性があるとされています。

・フラボン(代表的な物質:ルテオリンなど)

・フラボノール(代表的な物質:ケルセチンなど)

・イソフラボン(代表的な物質:ダイゼインなど)

・フラバノール(代表的な物質:カテキンなど)

・フラバノン(代表的な物質:ナリンゲニンなど)

・アントシアニジン(代表的な物質:シアニジンなど)

 

妊娠期の大豆イソフラボン摂取に関する農林水産省の見解

農林水産省のウェブサイト(大豆イソフラボン摂取に関するQ&A)によれば、以下のような記述が見られます。

 

■子供に大豆イソフラボンを含む食品を食べさせても大丈夫ですか?また、妊婦についてはどうですか?

食品安全委員会は、「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方」の中で、子供や妊婦に対する安全性について以下のように述べています。

 

(1)「日本人は一般的な大豆食品の食経験を有しており、安全性について特別の問題が提起されたことはない。」 

(2)「妊婦及び胎児においては、動物実験において有害作用が報告されていること、大豆イソフラボンのトポイソメラーゼII阻害作用※を鑑みると、特定保健用食品として日常的な食生活に上乗せして摂取することは、推奨できない」 

(3)「乳幼児及び小児については、その生殖機能が未発達であることを考慮すると、特定保健用食品として日常的な食生活に上乗せして摂取することは、推奨できない」 

 

海外の研究結果について

■茶フラバノールが卵巣細胞の増殖を抑制したという動物実験

(PMID: 18541453)

【実験要旨】

ハムスター由来の卵巣AA8細胞に対し、茶フラバノール(エピガロカテキン-3-ガレート(EGCG)など)を添加したところ、有糸分裂の初期段階において細胞周期を妨害し増殖を抑制することが示唆された。

 

■増殖刺激を受けた正常リンパ球は、24時間のゲニステイン曝露でS期が停止した

(PMID: 1330289)

【実験要旨】

増殖刺激を行った正常ヒトリンパ球と、ヒト骨髄性白血病細胞、リンパ性白血病細胞に対し、ゲニステイン(50μg/ml)を添加し、24時間曝露後の影響を調べた。

結果として、がん細胞には8.5-13.0μg/ml濃度で50%の細胞周期阻害と、細胞傷害性が観察された。正常な増殖リンパ球は、200μg/ml濃度でも24時間生き延びたが、S期停止は20μg/ml濃度でも発生した。

 

■神経膠芽腫細胞へのレスベラトール添加で、細胞周期のS期が進行遅延したという結果(PMID: 20304553)

 【実験要旨】

U-87MG細胞(ヒト神経膠芽腫細胞)にレスベラトロールを添加し、その影響を調べた。結果として、ヒストンのリン酸化増加とともにトポイソメラーゼⅡが阻害され、細胞周期のS期(染色体DNAが複製される時期)の進行遅延が誘導された。

 

このように、妊娠期や幼児期に過剰のポリフェノールを摂取することはできるかぎり注意するべきと考えられているようです。

 

(カカオポリフェノールに関しても、過剰摂取で細胞増殖を促す可能性(胎児・がん細胞など)が示唆されていますので、適量摂取にとどめることが重要であるようです)

 

また、妊娠期の母体に発生する活性酸素は胎児にある程度影響を与えると言う報告もあることから、サプリメントなどでポリフェノールの上乗せは行わず、自然に食事から摂取する程度が最も望ましいということです。

(photoby:pixabay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-04掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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