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「全粒穀物」の摂取は、あらゆる死亡リスクを17%下げる効果がある?糖尿・脂肪肝の予防にも

corn-syrup-563796_640.jpg近年、健康食として玄米や小麦ふすまなどの「全粒穀物」が注目されています。全粒穀物には食物繊維やミネラルが豊富に含まれており、血糖値を上げにくく、さらにダイエット効果もあることから、健康意識が高い方を中心に人気が出ているといいます。

また最近行われた海外のある調査では、全粒穀物を1日90g(約3食分)以上摂取すれば、「あらゆる死亡リスクが17%低下する」ことが示唆され、高い健康増進効果があるものと考えられています。

「全粒穀物」は、精白処理を行っていない穀物を指す

全粒穀物とは、精白などの処理で取り除かれる、果皮・種皮・胚・胚乳表層部といった部位を除去していない穀物のことを言います。代表的なものとして以下があげられます。

 

全粒穀物やそれを使用した商品

・玄米、発芽玄米

・ふすまを取り除いていない麦

・全粒粉の小麦を使った食品

・オートミール(燕麦を押しつぶした加工品)

・挽きぐるみそば

・キヌア

・アマランサス等

 

全粒穀物の摂取が心疾患の予防に繋がる

以下の海外で行われた調査では、全粒穀物を90g/日以上摂取すれば、全死亡リスクが17%低下する可能性があると報告されています。

 

■全粒穀物90g/日以上の摂取で、心血管疾患の発症リスクが22%、全死亡リスクが17%低下したという調査結果

(Aune D, et al. BMJ. 2016;353:i2716.)

 

【調査内容】

PubMedおよびEmbaseを用いて全粒穀物と死亡リスクに関する論文(64論文)を検索し、データ分析を行った。

 

【結果】

全粒穀物の摂取量が1日90g(約3食分に相当。例としては全粒パン2枚+全粒シリアル1ボウル/日など)増加した場合の疾患発症の相対リスクは、以下となった。

 

・基準を1としたとき、冠動脈疾患リスク(0.81)、脳卒中リスク(0.88)、心血管疾患リスク(0.78)となった。

・死亡の相対リスクは、全てのがん(0.85)、全死亡(0.83)、呼吸器疾患(0.78)、糖尿病(0.49)、感染症(0.74)、神経系疾患(1.15)、非心血管疾患または非がんによる死亡(0.78)となった。

・全粒穀物の摂取量が210~225g/日(7~7.5食/日)までは、ほとんどの評価項目でリスクの低下が観察された。

・精製穀物、 白米、米全体あるいは穀物全体では死亡率低下との関連がほとんどみられなかった。

 

穀物の外層に含まれる「アルキルレゾルシノール」に高い健康増進効果

さらに、全粒穀物が精白米と異なる点は、ポリフェノールの一種である「アルキルレゾルシノール」が含まれているという点があります。

 

アルキルレゾルシノールは、穀物の外層に含まれるフェノール性化合物の一種で、水に溶けず弱い抗酸化作用を持ちます。

 

以下の海外研究では、アルキルレゾルシノールによって糖尿病・脂肪肝などが改善される可能性が示されています。

 

■アルキルレゾルシノールで糖尿病・脂肪肝を抑制できる可能性が示された実験結果(PMID: 27312999)

【実験要旨】

高脂肪高スクロース食(HFHSD)を摂取させたマウスに小麦のアルキルレゾルシノール(ARS)による持続的な補充を行い、その効果を調べた。

結果として、耐糖能異常やインスリン抵抗性、脂肪肝を妨げることが示された。また、試験管内実験においては、用量依存的にコレステロールの胆汁酸ミセルへの溶解度を減少させたことがわかった。

 

■アルキルレゾルシノールで、肥満・脂肪肝・腸のコレステロール吸収の抑制、インスリン感受性を増加させたという実験結果(PMID: 25644338)

【実験要旨】

3群に分けたマウスにそれぞれ通常食、高脂肪高スクロース食(HFHSD)、HFHSDとアルキルレゾルシノール(ARS)を10週間継続摂取させ、その影響を調べた。

結果として、アルキルレゾルシノール群は、肝トリグリセリド蓄積による体重増加を抑制し、空腹時血糖、耐糖能異常、インスリン抵抗性を改善させた。さらに、肝臓のコレステロール合成遺伝子の発現をアップレギュレートしながら、糞便コレステロール排泄増加し、血中コレステロール濃度を低下させた。

 

また、その他の研究結果では大腸がんの抑制効果も示唆されており、日常的に全粒穀物を摂取することはあらゆる面で健康を改善させる効果があると期待されています。

 

ただ、全粒穀物の中にも毒性には注意が必要であり、発芽米に含まれるアブシジン酸(水に漬けた状態で失活する)や玄米に含まれる可能性のある農薬などに関しては、ウェブサイトで生産元の情報などを良く調べるなどの対策が重要となりそうです。

(参照ウェブサイト:スラージュ内科クリニック

(photoby:pixabsay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-04掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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