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不眠・睡眠障害

不規則な生活に「5時間以下・9時間以上睡眠」が加わると、心血管リスクが50%以上増加する?

bed-945881_640.jpg睡眠時に脳下垂体から分泌される「成長ホルモン」は、成長期に多く分泌され主に骨や筋肉の増殖を促す作用を持ちます。

 

成長期が終わった後も「組織の修復を促す」という重要な作用を持っており、深い睡眠(ノンレム睡眠)で分泌されることから、質の良い睡眠を取ることが重要と考えられています。

 

ある海外研究では、就寝時刻が一定で、7時間睡眠を取ったときに最も心血管が修復されており、反対に就寝時刻が不規則で、睡眠時間が5時間以下・9時間以上になった場合、十分に修復されず、心疾患リスクが高まると報告されています。

 

「成長ホルモン」とは細胞増殖を促すホルモン

成長ホルモンとは、脳下垂体から分泌されるペプチドホルモンの一種で、IGF-1(インスリン様成長因子-1、別名ソマトメジンC)を分泌させ、それらが標的器官に働きかけることで細胞増殖を促すという作用を持っています。

 

成長ホルモンが分泌されるのは深い眠りに入ったとき(ノンレム睡眠時)や、血糖値が低いときとされており、脳が活性した状態や(就寝時刻の変動、強い光に当たるなど)食事後すぐに就寝した場合などにはホルモン分泌が起こりにくくなると考えられています。

 

■成長ホルモンの作用

□成長期のみ

・骨を伸張させる(軟骨細胞の分裂・増殖を促す)

・筋肉を増やす(タンパク質合成を促進)

 

□成長後も持続

・代謝促進(体脂肪の分解など)

・組織修復(末梢神経や血管の修復など)

 

■成長ホルモンが分泌される条件

・血糖値が低い状態になる(60ml/dl以下)

・睡眠後の1回目のノンレム睡眠時(90分前後が多いとされる)

・運動後

 

⇒成長ホルモン分泌を促しながらも、食後なるべく早く就寝したいという場合には、就寝前に「軽い家事や運動を行う」又は「浴槽に入る」ことなどが効果的とされています(血糖値の低下に繋がる)。

 

就寝時の組織修復が正常に行われないと、心疾患リスクに繋がる可能性

海外で行われたいくつかの研究では、入眠時刻の変動や睡眠時間の不足・過剰で心血管の修復遅延や、その他心拍数の増加が起こり、心疾患リスクが高まる可能性が示唆されています。

 

■睡眠時間5時間以下、9時間以上では心血管リスクが50%以上増加するという研究結果

(米国心臓協会(AHA)ウェブサイトの掲載論文 Arteriosclerosis, Thrombosis and Vascular Biology誌:2015年9月10日)

【研究内容】

若年および中年成人4万7000人以上に睡眠に関する質問に答えてもらい、併せて冠動脈石灰化スコアを用いて初期冠動脈病変を、また上腕-足関節間脈波伝播速度で動脈硬化の進行度を評価した。

 

【研究結果】

・睡眠時間が1日7時間の群と比較すると、1日5時間以下の群では冠動脈石灰化スコアが50%高かった。

・睡眠時間が1日9時間以上の群でも1日7時間の群に比べ同スコアが70%以上高かった。

・睡眠の質が低いと回答した群では、質が高いと回答した群より、冠動脈石灰化スコアが20%以上高くなっていた。

・睡眠の質が低い群は1日7時間睡眠、または睡眠の質が高い群より、動脈硬化が進行している傾向が認められた。

・全体として、1日7時間睡眠で睡眠の質が高い群では血管障害の程度が最も少なくなっていた。

 

■睡眠不足や質の低下で、夜間の心拍数が大きく増加するという研究結果(米国心臓学会(AHA)の学会誌Hypertensionにおける掲載論文:2016年6月6日)

【研究内容】

20-39歳の健康成人26例を2群に分け、8日間の試験に参加してもらった(「就寝時間を固定し睡眠時間5時間/日の群」と、「就寝時間を変動させ(4日間は8.5時間遅く)睡眠時間5時間の群」の比較)。心血管機能を評価した。

 

【研究結果】

・両群で日中の心拍数が増加していた。

・睡眠不足と就寝時間後退を同時に起こした群では、夜間により大きな心拍数の増加が見られた。

・睡眠不足と就寝時間後退群では、夜間の心拍数変動がより抑制されていた

・同群では24時間尿中ノルエピネフリンの増加が見られた

・同群でノンレム睡眠時に心拍数の変化に関連する迷走神経活性の減少が見られた。

 

⇒研究グループによれば、「概日リズムが障害されている場合、夜間睡眠で得られるはずの心血管機能回復が十分でない可能性がある」と述べられれている。

 

このように、睡眠の質が低下すると、血管やその他の組織の修復作用が低下してしまうと考えられいるようです。特に就寝前の「ブルーライトなど強い光による曝露」「アルコール摂取」は睡眠を浅くしてしまう可能性があり、できる限り注意したいものですね。

(photoby:pixabay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-04掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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