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納豆に多く含まれる「ビタミンK」、血栓促進の作用はなく、血管石灰化を抑制するという結果

soybeans-182295_640.jpgビタミンKは、血液を凝固させる経路の一因子として働く以外にも、骨代謝にも関わりがあることが分かっています。

 

腎不全の患者さんでは、腎機能障害により血栓を溶かす因子の不足や血管の石灰化が起こりやすい事が問題とされていました。

 

いくつかの海外の研究では、ビタミンKの補充で石灰化が改善され、さらに血栓に対しても悪影響を及ぼさなかったことから、これらの治療薬の候補として可能性が示されています。

では、ビタミンK高用量摂取による副作用のリスクはあるのでしょうか?

 

ビタミンKとは?

ビタミンKは、脂溶性ビタミンの一種で、主に2種類が存在します(ビタミンK1:フィロキノン、ビタミンK2:メナキノン(※合成されたビタミンK3は、生体への悪影響があるため使用されていない))

 

そのうちビタミンKはより高い活性を持つことで注目されており、微生物によって産生されます。

 

ビタミンK2には、さらに細かい分類があり、「プレニル基」という脂溶性の高い官能基の付加数が増えるほど生理活性が高いことが分かっています。

 

■食品に含まれるビタミンK2(メナキノン)の種類

・納豆:メナキノン-4,5,6,7,8

・肉類やバター:メナキノン-4

・母乳:メナキノン-4,7

 

ビタミンK摂取によって影響を受ける物質

ビタミンKは血液凝固と骨代謝に影響します。具体的に影響を受ける主な物質としては以下が挙げられます。

■凝固促進と抑制

・ビタミンK依存性凝固因子(第II因子、第VII因子、第X因子、第 IX因子)の活性化

・凝固促進と抑制に関わる「γ-カルボキシグルタミン酸(Gla)」の形成

 

■骨代謝

・骨代謝に関わる「オステオカルシン(OC)」タンパク質の活性化

・動脈の石灰化に関わる「マトリックスGlaタンパク質(MGP)」の抑制

 

⇒これらから、ビタミンKを摂取しすぎると「血管石灰化は抑制されるが、一方で血栓を促進しやすくなるのではないか?」という不安の声も多いといいます。

 

しかし、海外研究によれば、ビタミンKによる血液凝固を起こす連鎖的な反応(カスケード)への関与は、部分的であるため、全体を促進させる作用はないものと考えられるという見解もあります。

 

ビタミンK摂取による血管石灰化の改善効果

■メナキノン-7の高用量摂取で、MGP不活性化が46%改善されたという試験結果(PMID: 24285428)

【試験内容】

200人の慢性血液透析患者を対象に、メナキノン-7(MK-7)を8週間かけて毎週3回それぞれの摂取量(360、720、1080μg)で摂ってもらった。

 

【結果】

・ベースラインでは、フィロキノン摂取量とdp-uc-MGPとの相関は見られなかったが、メナキノン摂取量とは逆相関していた。

・MK-7補充が、用量依存的にdp-uc-MGPを低減させた(各摂取量で、それぞれ17、33、46%減少していた)

 

⇒研究者によれば「メナキノン補充は、慢性血液透析患者の不活性MGP高レベルを減少させ、血管石灰化を防止するための新規なアプローチになりうる」と述べられています。

 

ビタミンK摂取と血栓促進作用の有無に関する研究結果

■ビタミンK摂取量と脳卒中リスクとは関連性が認められなかったという調査結果(PMID: 24326161 )

【試験内容】

3万5476人の健常者を対象にアンケート(心血管リスク因子、ライフスタイルなどに関して)を実施し、フィロキノンとメナキノンの摂取量と脳卒中との関連を調べた(前向きコホート)

 

【結果】

・約12年の追跡期間中、脳卒中発生者数は580人であった(うち、163人は出血性で、324人は虚血性であった)。

・フィロキノン、メナキノンともに摂取量と脳卒中のリスクとは関連していなかった。

 

■メナキノン-7摂取による健康成人へのトロンビン生成促進の副作用は見られなかったという研究結果(PMID: 22289649)

【試験内容】

健康な42名のオランダ人(18-45歳)を7群に分け、メナキノン又はプラセボををそれぞれの量(10, 20, 45, 90, 180 or 360μg)を毎日摂取してもらった。血液成分をELISA法により解析した。

 

【結果】

・MK-7のサプリメントは、RDA基準摂取量では循環OCとMGPのカルボキシ化を増加させた。

・これによるトロンビン生成への副作用は見られなかった。

・RDA栄養用量に近い追加のMK-7の摂取量は肝外のビタミンK依存性タンパク質のカルボキシル化を改善した。

 

このように、現時点ではビタミンKや納豆摂取による血栓促進の副作用はないものと考えられているようです。ただ、抗凝固剤を使用している場合、このいくらかの阻害作用(PMID: 23530987)は報告されているため、使用には注意が必要です。

(photoby:pixabay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-05掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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