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膣の入口にあるボール状のものは「臓器脱」の可能性?最新治療「メッシュ修復術」とは

pregnant-214522_640.jpg最近、テレビ番組「たけしの家庭の医学」で、主に高齢女性が多く経験する「骨盤臓器脱」という病気について特集が行われました。

 

骨盤臓器脱は、骨盤底筋の緩みなどによって陰部(膣の入口)からボール状に下腹部の臓器が脱出してくるという症状のことを言います。

症状が軽度であれば、骨盤底筋体操や特殊な器具を使って下垂を防ぎますが、悪化が見られる場合には「メッシュ修復術」という新しく開発された治療法を行い、根治を図ります。

骨盤臓器脱は「出産」や「加齢」によってリスクが高まる

骨盤臓器脱とは、膣の入口から骨盤臓器(膀胱・子宮・直腸)が徐々に下がってきて体外に脱出してしまう症状のことを言います。

 

臓器脱が発生する年齢は、高齢になるほど高まりますが、若年の場合でも出産後に罹患するという方もいらっしゃるようです。

 

加齢で発生する原因は、骨盤底が緩むことで臓器の重さを支えきれなくなること、若年で発生する原因は、妊娠や出産の際に肛門挙筋・筋膜・神経などが損傷を受けることで、臓器を支えきれなくなることによる、と考えられています。

 

また、その他にも多産や難産、肥満、慢性的な便秘、咳なども助長因子になるといわれています。

 

骨盤臓器脱の種類

骨盤臓器脱の種類には、以下のものがあります。

 

■膀胱瘤

膀胱が膣壁の前側にくっつくように一緒に落ちてくる状態で、膀胱が圧迫されるなどにより、頻尿や排尿障害、膀胱炎を起こしやすくなります。

 

■子宮脱

子宮が膣管からまっすぐ落ちてくる状態で、悪化すると子宮の入口周辺が擦れて出血したり炎症を起こす可能性があります。

 

■直腸瘤

直腸が膣壁の後ろ側とくっつくように一緒に落ちてくる状態で、悪化すれば脱出した部分に便が溜まり、便秘や排便障害を起こす可能性があります。

 

■膣断端脱

手術で子宮を取った後、膣壁が下がってくる状態です。悪化すれば、その他の臓器(膀胱、直腸、小腸が落ちてくる可能性があります。

 

重度でない場合は、まず「骨盤底筋」を鍛える

骨盤臓器脱は、多くの場合では命に関わるような重症には進展しにくいと考えられていますが、その一方で陰部の不快感を生じさせたり、時に排尿・排便に影響を与えることもあります。

そのため、重症例でない場合には、まず「骨盤底筋体操」によって骨盤底筋を鍛え、「リングペッサリー」という特殊な器具を膣に入れ、改善が見られるか経過をみます。

これらによって改善が見られなければ、手術(メッシュ修復術)が検討されます。

メッシュ修復術「TVM手術」とは?

メッシュ修復術(TVM手術)は、強度をもち、薄くて柔らかいポリプロピレン(プラスチックの一種)メッシュを使用して、下垂した臓器をハンモックのように持ち上げ、脊柱に引っ掛けて支えるという治療法です。

 

この治療による再発率は、約5%とされています。

 

メッシュ修復術(TVM手術)の実際

1)入院

手術前日までに入院し、術前の準備を行う。

2)全身麻酔または腰椎麻酔を行う。

3)出産時の姿勢になり、経膣的に手術を行う。

4)メッシュで下垂した臓器を支え、仙棘などに吊り上げ固定する。

5)麻酔から醒めたあと帰室する。

6)翌日は食事 飲水の制限はなくなる。

7)尿道カテーテルは翌々日に抜去する。

 

術中の合併症

・出血、膀胱・尿管・直腸の損傷(約2%)。

・術直後の血腫(1.7-3.4%)

・術後の尿失禁(5%程度)

 

⇒これらの多くは骨盤底筋体操などで対処可能とされていますが、まれに追加手術が必要になるケースもあるようです。

 

このように、骨盤臓器脱へのメッシュ修復術は、比較的侵襲性や再発率、合併症の発生率が低く、非常に優れた治療法であると考えられています。

出産を経験された方は、もしもの時に備えて覚えておきたい治療法ですね。(photoby:pixabay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-05掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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