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尿路結石を粉砕する2種類の治療法「ESWL」「f-TUL」、それぞれの違いは?

%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97%E3%80%80%E6%腎臓や尿路にできる結石は、成人男性の7人に1人が発生するといわれるほど、罹患率の高い疾患です。

 

ただ、近年では新たな2種類の治療法(「体外衝撃波結石破砕術(ESWL)」「経尿道的破砕術(f-TUL)」)によって、腹部を切開しなくても安全に治療できるようになったといいます。

 

では、これらの治療法はそれぞれどのような違いがあるのでしょうか?

 

「体外衝撃波結石破砕術(ESWL)」は2cm以下の結石に適用

体外衝撃波結石破砕術(ESWL)とは、体外から衝撃波を照射し、それをレンズなどで結石に集束してエネルギーを吸収させることで、結石を破壊する治療法のことを言います。

 

結石の位置はX線透視下で行い、また腰椎麻酔によって行われることから衝撃波による痛みはないとされています。

 

現在では健康保険の適用になっており、また結石のサイズが小さな場合などでは、日帰り治療も可能である病院もあるようです。

 

ESWLの適応と治療成績

ESWLの適応対象となるのは、結石の大きさが2cm以下で、出血リスクに問題がなく(抗凝固剤服用中、動脈瘤など)、また妊娠中ではない方に限られています。

 

治療成績に関しては、多くの病院で90%以上の効果が認められています。ただ、結石が硬くサイズが比較的大きい場合や特定の場所に発生(下腎杯など)している場合、再治療が必要であったり、粉砕した結石が排出されにくく痛みや出血を伴う場合があります。

 

ESWLの副作用

ESWLの副作用(合併症)は、痛み、発熱、(腎臓の場合)被膜下血腫(0.1-1%)が挙げられます。またその他にも、腰痛、微熱、貧血、まれに腎機能低下が報告されています。

 

ESWLのメリット・デメリットまとめ

メリット

・切る必要がなく安全性が高い(低侵襲)

・健康保険が適用できる

・全身麻酔が必要ない

・短時間の治療で済む(約1時間)

・日帰り治療も可能

・腎と尿管どちらの結石にも適用できる

 

デメリット

・結石の大きさは2cm以下に限られる

・他の治療法より破砕力が弱いため、複数回の治療が必要になる場合がある

・全ての患者に適応できない(抗凝固剤服用者、妊婦、動脈瘤罹患者など)

・まれに合併症が起こる可能性(腎被膜下血腫、皮下血腫、血尿)

・まれに粉砕物が排出されないことがある(下腎杯結石、嵌頓結石など)

 

経尿道的結石砕石術(f-TUL)は、ESWLよりも確実性が高い

経尿道的結石砕石術(f-TUL)とは、2種類の器具を組み合わせた治療法で、軟性(もしくは硬性)尿管鏡を尿管や腎まで挿入し、直接結石を確認しながら、レーザーを用いて破砕します。

カテーテルの挿入は、麻酔をかけた状態で、外尿道口(尿の出る穴)より膀胱、尿管、腎まで挿入します。

先のESとの違いは、レーザーによって内部から直接結石を粉砕し、またその粉砕物を特殊なカテーテルによって回収する(バスケットカテーテルによる)ため、確実に結石を無くすことができると考えられています。

ただ、ESWLと比べると、いくらか侵襲性があること、入院が必要、術後一定期間の管装着が必要などのデメリットはあります。

 

f-TULのメリット・デメリットまとめ

メリット

・結石粉砕の確実性が高い

・ほぼ全ての尿路結石(腎結石、尿管結石など)に適応がある

・粉砕した結石が確実に回収される(特殊なカテーテルによる)

・短時間で治療できる(麻酔を含めて2時間程度)

 

デメリット

・病院によっては全身麻酔が必要な場合がある(腰椎麻酔で行う病院もある)

・入院が必要になる(3-4日間)

・特殊な状況(両側の尿路結石、大きな結石など)では、1回で破砕・摘出できない場合がある

・尿管狭窄では治療対象とならない場合がある(内視鏡が挿入できないため)

・術後に約2週間程度一定期間、細い管(尿管ステント)を留置する必要がある(尿管浮腫を防ぐため)

 

このように、結石の大きさや硬さに応じて選択できる治療法が変わってくるようです。

 

結石は大きく成長するほど治療が難しく、選べる選択肢も狭まってきますので、できる限り早期の受診が重要となります。

(photoby:pixanay

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-05掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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