生活習慣病
腎臓病の方・家族必見!食事で行う腎臓病療法!
腎臓病の進行を防ぐための方法のひとつに食事療法があります。
腎臓病の食事療法は難しい?
腎臓病の食事療法は難しいのではないかと思われることが多いようです。
というのも、高血圧の食事療法のように塩分だけに注意、というわけではないからです。
カルシウム、カリウム、タンパク質など気を遣うべき部分が多いというのが腎臓病の食事療法の難点です。
そのため、上手くメニューを組むことができないと悩んでいる方もいます。
腎臓病の料理教室
腎臓病の食事療法でうまくメニューが組めない、だんだん食べられるメニューが限られてきてバリエーションがなくなってきているという場合には、一度腎臓病の料理教室に通ってみるのも良いかもしれません。
腎臓病の料理教室は腎臓内科などが主催している場合が多いのです。腎臓病の食事療法に適切なメニュー作りなどが出来ます。
もちろん、管理栄養士などのプロが携わっているので食事療法としての問題はありません。
患者や患者の家族同士のコミュニケーションを図るよい機会にもなります。
腎臓病の食事療法をしているけどメニューがマンネリ化している、なんてときに訪れてみるのも良いかもしれません。
特殊治療用食品の上手な調理法なども学ぶことができます。
全ての病院で行っているわけではないので事前にチェックが必要です。
腎臓病の方・家族必見!食事で行う腎臓病療法ってどんなもの?
腎臓病になったら、普段の食事にも気を遣う必要があります。
体に負担を与えないようにするためです。
たんぱく質の制限
たんぱく質の制限は、腎臓病の食事療法の最も基本とも言われています。
たんぱく質は人間の体に必要なもので、たんぱく質を摂取しないと生きていけません。
ですがたんぱく質を摂取しすぎると、老廃物の量も多くなってしまいます。
たんぱく質は、分解されるとその80%以上が老廃物になってしまうので、腎臓の悪い方にとっては負担が大きいのです。
体重×0.6gが1日に必要なたんぱく質量ですので、これを目安にしながら献立を組み立てていきましょう。
エネルギーはしっかり摂取する
たんぱく質を減らすとは言ってもエネルギーを摂取しないのは危険です。
腎臓病の方は普通にしていても腎性貧血などになりやすいので、体調管理には注意が必要なのです。
ですが、そこでエネルギーまで摂取しないとますます体調が悪くなってしまいます。
1日3回食事をすること、決まった時間に食事をすることなどを守ったうえで腎臓病の食事療法を行っていきましょう。
また、大量でなければ油類を取るとカロリー摂取ができるのでお勧めです。
カリウムを控える
腎臓の働きがよくないとカリウムを正しく体外に排出できなくなります。
その結果、体が必要としている以上のカリウムが体内に残って、高カリウム血症を引き起こすことがあるので注意が必要です。
カリウムは野菜に多く含まれますが、水煮をしてからの調理、水にさらすなどの工夫である程度取り除けます。
腎臓病において、なぜ食事療法が重要なの?
腎臓病を患っている場合、毎日の食事を腎臓病の症状に合わせて考えることは非常に大切であり、重要です。
食事で治療?
食事療法と言われると、薬物療法などのイメージと重なって、普段の食事によって病気を治すように考えてしまうかもしれません。しかし残念ながら、食事によって腎臓病が治るわけではありません。メタボリックシンドロームなどであれば、食事制限によって内臓脂肪を落とすことが、病気の改善につながる場合がありますが、腎臓病の場合、病気の進行を遅らせる効果しかありません。しかし、腎臓病は放っておいて治るものでもありませんから、悪化させないということが非常に大切です。
透析者の死亡原因
長く人工透析を受けている患者さんの死亡原因では、心不全、脳血管障害、心筋梗塞、カリウム中毒などの原因が多く上がります。これらは普段摂取する栄養素が深く関係するとみられるものばかりです。このことからも、適切な食事療法をしていれば助かっていたかもしれないケースも多くあると考えられます。
人工透析による治療が多いため
慢性腎臓病が進行すると、腎臓が生命活動を維持するに足りる機能を果たさなくなり、人工透析を行うケースが多くあります。人工透析は根本的に腎臓を治すものではないため、厳しい食事療法と併せて行っていくことが重要になります。その点でも食事療法は腎臓病とは切り離せないものです。
腎臓は摂取したものの処理の多くを担っている臓器です。そのため、食事によって負担をかけることも出来るし、負担を軽くすることもできます。自分が摂取するものによって腎臓の状態が左右されますから、食事によって治らないのであっても、食事療法は非常に重要です。
現代人必見!減塩生活のススメ0食事で予防する腎臓病0
血圧の問題は中年以降、多くの方が抱える問題と考えられています。
高血圧は日本の国民病の一つですし、高血圧の合併症に苦しむ方も少なくはありません。
腎臓病と高血圧
腎臓病と高血圧には明確な関連性があります。
高血圧の方は塩分を摂りすぎている、塩分感受性が高いという特徴を持っていることがほとんどです。
すると増えすぎた塩分が腎臓のろ過機能に負担をかけるということも十分考えられます。
腎臓病の方は高血圧にも十分注意しなければならないと言われています。
塩分を減らして腎臓病予防
高血圧の予防にふさわしいのは、1日の食塩摂取量8-10g未満と言われています。
腎臓に負担をかけないためにも1日8g程度の摂取を目安として見てください。
ちなみに、すでに高血圧になっているという方の場合は1日6g未満の塩分摂取が目安ですので注意してください。
どうやって塩分を減らすの?
塩分を減らすためには、まず外食から見直す必要があります。
特にファストフードは塩分を多く使っているものが多いので十分な注意が必要です。
外食の回数を減らしたり、食べるとしても野菜や果物など自然の味わいを楽しめる外食にした方がよいと言えます。
また、家庭での味付けにも気を配りましょう。
塩気の強い塩辛などは食べない、塩分計を使ってどれくらいの塩分があるのかを確かめるなども有効です。
外食でも低たんぱく食を心がける
腎不全や慢性腎臓病などの人は、医者から低たんぱくな食事療法を実践するように言われてしまいます。
簡単な方法では主食となる米やパン、麺類などの摂取量を控えるとかですが、たんぱく質は他の食品にも多く含まれているため、日々の食生活にも気を使うようになります。
毎日自炊して、病院から提示されたメニューを作ってみたり、特別低たんぱく食品というものを利用したメニューを考えてみたりと、食事=治療となってはいませんか?
確かに慢性腎臓病などの人にとって、低たんぱく食を心がける食事療法は、腎臓の働きを和らげる効果があり期待されます。
ですが、長期間にわたって食事を無理に制限することは、心身ともに負担となります。
時には外食でもして気分転換はどうでしょう。
自分で食事を作ったりするのであれば、メニューから味付けにいたるまで調整することができますが、外食ではそれができません。
そのため低たんぱく食摂取を行っている人は、外食がしづらいのだと思います。
しかし、ちょっとした工夫と意識で外食を楽しむことができます。
外食でもOKメニュー
ピラフ・野菜カレー・雑炊・ミックスサンド・きのこリゾット・クッパ・ざるそば
残せばOKメニュー
カキフライ定食(ご飯は残す・スープはNG)
スパゲッティーボンゴレ(1/3程度残す)
寿司(マグロ・アジ・いくらはNG/ウニ・いか・かっぱ巻きはOK)
あんかけうどん(あんかけを1/3程度残す)
レバニラ炒め(レバニラ1/4残す/漬物・スープはNG/ごはん3/1残す)
絶対NGメニュー
えびグラタン・ハンバーグステーキ・うな重・エビチリ・ラーメン
腎臓病で低たんぱく食摂取をしなければならないから、外食なんてもってのほか。と思っている人もいるかと思います。
確かに外食はあまりお勧めではありません。でもたまにの息抜きは必要です。
自分が低たんぱく食を心がけているのだということを忘れずに、意識してメニューを選ぶようにすれば、外食を楽しむことだってできます。
あまり頑張り過ぎず、たまには外食を楽しんでみてはどうでしょうか?
腎臓病の人におすすめ!低たんぱく食
慢性腎不全など腎臓病の人は病院で低たんぱくの食事療法を勧められます。
これは、たんぱく質が老廃物を作り、その老廃物を尿として排出する役割を果たしているのが腎臓だからです。
腎臓が慢性腎不全などで損傷を起こしていると、腎臓の機能がうまく働かなくなり、老廃物や毒素が体内に蓄積されてしまいます。
老廃物が体内に溜まってしまうと体は不調となり様々な症状として現れてきます。
そのため、腎臓の働きを和らげるために、腎臓病の人にはたんぱく質摂取を控える、低たんぱく食が勧められるのです。
たんぱく質を減らしてバランスのよい食事
たんぱく質というと、肉や魚、卵や牛乳をイメージする人が多いでしょう。
しかし以外にも主食となる米やパン、麺類などにもたんぱく質は多く含まれているのです。
食事療法としては、主食の量を少し減らしてみたり、主食中心の(おにぎりだけ、パスタだけ)といった偏った食事を止めるといった方法もあります。
しかしたんぱく質も大切な栄養源です。
極端に主食を減らしたりするのではかえって病状を悪化させかねません。
適度な量を守ってバランスのよい食事を心がけるようにしましょう。
また、低たんぱく特殊食品というものが存在しています。
それらをうまく活用することで、低たんぱくでも栄養のバランスの取れた食事にすることができます。
低タンパク食の効果
低たんぱくの食事にすることによって得られる効果は、痛んでしまった腎臓機能の障害進行を遅らせることができるということです。
腎臓障害が進行してしまうと透析導入を行わなければならなくなり、日常生活にも体にも大きな影響を与えるのでそれを防ぐことができます。
また、腎臓の機能が低下しているために起こる、体内への老廃物の蓄積を和らげることもできます。
これによってさらなる合併症を防ぐこともできます。
(Photo by: http://www.ashinari.com/2012/03/13-359173.php)
著者: カラダノート編集部