妊娠・出産
赤ちゃんの頭が大きい!ママの骨盤が小さい!CPDについて
出産がスムーズにいくか、難産になるか、重大なポイントは何か知っていますか?
それは「赤ちゃんの頭(児頭)」と「お母さんの骨盤の大きさ」。
赤ちゃんは、頭を下にした状態で、お母さんの骨盤の間を通ってきます。そのため、赤ちゃんの頭の大きさが、お母さんの産道よりも大きかった時、難産になってしまうのです。
この症状が特に顕著に表れているのが、CPD。今回は、CPDがどのような人になりやすいのか、出産方法などご紹介します。
CPDとは?
CPD(Cephalopelvic disproportion)とは、児頭骨盤不均衡のことです。
赤ちゃんは頭を下にして、お母さんの骨盤の間を通って産まれてきます。CPDは、赤ちゃんの頭が大きすぎるために、物理的に骨盤を児頭が通過することが不可能という状態のことです。
例え大きな赤ちゃんでも、ママの骨盤が赤ちゃんの頭が十分に通過できる幅があれば、膣から産むことは可能です。しかし、ママの骨盤が小さければ、正産期の平均的な大きさ(2500~3999g)くらいでも難産になる可能性があります。
この様に、赤ちゃんの頭とお母さんの骨盤が釣り合わっていない場合、CPDと診断されます。
どんな人がCPD(児頭骨盤不均衡)になりやすい?
では、CPDはどのような人に起こりやすいのでしょうか。CPDになりやすい人の特徴をまとめました。
お母さんの身長が150cm以下
特にお母さんの身長が145cm以下の場合は、CPDになる確率が高いと言われています。
子宮底の長さが36cm以上
妊婦健診では、必ず測定する子宮底。この子宮底の長さを測定することによって、胎児の大きさが推定できます。
もし子宮底が38cm以上の場合は、巨大児が疑われるため、CPDになる場合があります。
児頭の横幅が10cm以上
赤ちゃんの頭の横幅が、10㎝が以上の時には、産道を通ることが難しいケースがあります。
上記以外にも「初めての出産で37週以降、児頭がおりてこない」「2回目以降の出産で、前の出産が難産だった方」「十分な陣痛があっても1〜2時間分娩が進行していない。」など、CPDが疑われる原因は様々です。
CPD(児頭骨盤不均衡)の診断方法は?
妊娠37週以降~分娩直前になると、赤ちゃんの頭は母体の骨盤にぴったり固定されます。もし触診で赤ちゃんの頭が動くことがわかった場合、赤ちゃんの頭の位置を確認。
赤ちゃんの頭が、母体の恥骨結合(骨盤前部の接合部分)よりも位置が高い時には、CPDの可能性が高いと考えられます。
また妊娠経過中にCPDと考えられる妊婦さんは、お母さんの骨盤測定と胎児超音波計測で赤ちゃんの頭の大きさを確認します。その結果、骨盤入り口と胎児の頭の大きさを比較し、CPDかどうかの診断がされます。
CPD(児頭骨盤不均衡)と診断!出産方法は?
骨盤が正常であれば、赤ちゃんの頭がよほど大きくない限り、普通に分娩が可能です。しかし、赤ちゃんの頭の大きさにお母さんの骨盤が耐えきれないと判断された場合は、帝王切開に変更されます。
初めから帝王切開にするのか、まずは普通分娩を試みるのかは、お母さんの体と赤ちゃんの様子によって様々なようです。もし普通分娩にした場合でも、進行状況に応じて、帝王切開術に切り替えることになります。
CPDの疑いがある場合は、様々なケースが想定できます。心配な時は、事前に出産方法を医師に確認しておくことをおすすめします。
CPD(児頭骨盤不均衡)でも大丈夫!
CPDは、赤ちゃんに何か病気があるということではありません。出産時における赤ちゃんとお母さんの体のバランスが、自然分娩に適してしるのかという問題になります。
CPDと判断されていない場合でも、妊娠中や分娩の状況にっよっては、帝王切開を行う時もあります。
お母さんの不安は、赤ちゃんにもつながるもの。心配なことはあらかじめ確認して、リラックスした気持ちで出産を迎えてくださいね。
(Photo by:https://www.photo-ac.com/)
著者: カラダノート編集部