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妊娠・出産

誘発分娩と陣痛促進剤 使用の理由とメリットデメリット

妊娠が末期を迎え、陣痛がきて分娩に入る・・・

それが自然なお産の流れです。

しかし色々な原因で、分娩を早めなければならない場合があります。

 

誘発分娩とは? 

誘発分娩とは、自然なお産が始まる前に、人工的に分娩を開始させることです。

陣痛促進剤や子宮口を柔らかくするための薬を使用したり、子宮口を開くための「バルーン」とよばれるものを子宮に入れ、陣痛を人工的に誘発してから出産する分娩方法です。 

 

なぜ自然分娩を待たないの? 

誘発分娩をおこなうのは、出産予定日を超過して必要と判断された場合や、計画無痛分娩の場合、妊娠した状態だとお母さんや赤ちゃんにリスクがある場合、早く分娩に移行してお母さんや赤ちゃんを守るためです。

 

・お母さんが病気になっている(なる可能性がある)

・予定日超過

・赤ちゃんの発育停止

・子宮内感染  など 

 

出産予定日を過ぎると、徐々に羊水の量が減少したり胎盤の機能が低下します。すると、胎児の臍帯が圧迫されたり、胎盤を通して送られていた酸素供給が減少することにより、胎児に十分な酸素がいかなくなることがあります。

 

また、酸素不足が原因で、通常の胎児にはみられない「胎便を羊水中にしてしまう」こともあります。すると「羊水混濁」の原因となり、口やのどに胎便を含んだまま生まれてきて肺呼吸を始めると、呼吸障害やひどい場合はチアノーゼの原因になってしまうこともあります。

 

そのため、出産予定日を超過した胎児の検査は慎重に行う必要があり、産院によってはこのような危険を未然に防ぐために、誘発分娩で人工的に陣痛をおこさせて出産をする場合もあります。一般的に、妊娠42週以降になると誘発分娩を考慮するようですが、産院によってその決断時期は違います。  

 

どうやって誘発分娩する? 

1.器具 

子宮の入り口に器具を入れて、子宮頸管を広げます。

タンポンのような仕組みで水分を吸収することで膨らむものや、見ず風船の要領で膨らませるものがあります。

子宮頸管が広がると、身体が「そろそろ産まねば!」と準備してくれます。

 

2.薬の投与 

陣痛が始まると、脳から「オキシトシン」というホルモンが分泌されます。

そのオキシトシンを陣痛促進剤として点滴から入れることで、陣痛を誘発します。

 

3.人工破膜 

赤ちゃんを包んでいる卵膜を、人工的に破ります。

破水を人為的に起こすということです。

これによって、陣痛が強くなります。

 

分娩誘発といっても処置が色々ありますから、すぐに出産というわけではありません。大体は2日間かけて行われます。

2日目の朝から陣痛促進剤を投与したとしても、だいたい陣痛が始まるのが昼前後の方が多いです。

焦らずにゆっくりと待ちましょう。 

 

誘発分娩のメリット

初産の人は特に、陣痛が始まっても子宮口がなかなか開かずに分娩が進行せず、時間とともに妊婦の体力だけが奪われていってしまう場合があります。

そのようなときに陣痛促進剤を使用することで、出産が短時間で済むため、母体と胎児両方の負担が減少し、出血量も少量で済ませることができます。

 

計画出産での誘発分娩の場合は、自宅や思わぬ場所での破水、陣発の危険を回避することができるほか、上のお子さんの行事や旦那さんの仕事の都合などと出産予定日のスケジュール調整がしやすいというメリットがあるでしょう。 

 

誘発分娩のデメリット 

陣痛促進剤は薬のため、急に効くことが多く、その場合は急激な痛みに襲われることもあるようです。特に初産の場合は、子宮口がちゃんと開いていないと、痛みが強くてもなかなか生まれないこともあるようです。

 

また、陣痛促進剤に反応しなかった場合は、やむを得ず帝王切開になってしまうこともあります。気を付けなければいけないのは、陣痛促進剤の不適切な使用により、強すぎる陣痛、子宮破裂、胎児の脳に障害が残ってしまうなどの

事故例も報告されていることです。

 

薬の使用前には同意書へのサインが必要ですが、できれば出産前に一度、医師の薬の使用に対する考えを詳しく聞いておいた方が安心かもしれません。

 

できるだけ薬に頼らない自然なお産が理想だとは思いますが、何らかの理由により誘発分娩の方が安全性が高いと判断される場合もあります。

 

適切な使用方法が守られるのはもちろんですが、薬と自然のどちらか一方にこだわりすぎることなく、母子の安全を慎重に考慮した臨機応変な対応が最も重要といえるでしょう。  

 

陣痛促進剤とは? 

陣痛促進剤とはその名の通り、陣痛促進剤とは陣痛を促進するための薬剤になります。

この陣痛促進剤は、お母さんの体内で作られる子宮収縮物質を真似て人工的に作られたもので、実際に生じている陣痛をさらに促進させ、また促進させることで陣痛をより増強するものです。

 

・陣痛がなかなか強くならずお産が長引いている

・破水したのになかなか陣痛が始まらない

・予定日を過ぎてもお産が始まらず、胎盤の機能低下の心配があるとき

 など以上のような場合に使われます。 

 

陣痛促進剤は子宮収縮剤とも言われることがありますが、全く同じ意味として使われているわけではありません。

子宮収縮剤は流産や死産時にも使われる薬剤を含んだ呼び方になりますので少しの違いがあります。

 

陣痛がなかなか来ない、陣痛は来たけど弱い、でも赤ちゃんをもう出さなければ…。

そんな時に使われるのが「陣痛促進剤」です。 

 

陣痛促進剤が使用される場合 

では、この陣痛促進剤は、どのような場合に使用されるのでしょうか?

それは、なかなか赤ちゃんが生まれず、難産になるのでは…という恐れをなるべく避ける時になります。

 

たとえば、長時間にわたって続いた陣痛のせいで、母体が疲れてしまうことで子宮が収縮する力が弱まってしまったときに生じる微弱陣痛が生じてしまったら、赤ちゃんは無事にお腹の外に出てくることができません。

そんな危険性をなるべく避けるために陣痛促進剤を使います。  

 

陣痛促進剤の種類 

陣痛促進剤は2種類あります

陣痛促進剤には、プロスタグランディンとオキシトシンの2種類の薬があります。この薬は実は、体内で実際に作られている子宮収縮ホルモンです。

 

プロスタグランディンは子宮口を柔らかくする作用を持ち、オキシトシンは規則的な陣痛を起こすように作用します。妊婦さんの症状や状況によってこの2つの薬を使い分けていきます。

 

<陣痛促進剤> 

1.オキシトシン製剤

注射剤で、点滴で使用します。

 

2.プロスタグランジン製剤

細かい種類がありますが、注射薬と錠剤があります。

 

<子宮収縮剤> 

1.麦角製剤

分娩直後に子宮が収縮しない子宮弛緩出血や、産後・流産後の子宮収縮促進で使用します。

 

2.プロスタグランジン製剤

かなり強力な薬で、妊娠中期の流産、死産、治療的流産(流産にしないとお母さんが死亡する可能性のある時)に使用します。

微弱陣痛などには使用しない、非常に専門的なもので、陣痛促進剤でのプロスタグランジン製剤とは異なる種類のものを使用します。 

 

陣痛促進剤の使い方 

<内服の使い方> 

1時間に1錠ずつ内服し、最大6錠まで使用できます。点滴剤よりも作用は弱いです。出産予定日を大幅に超えてる時など、分娩を誘発するために使用することが多いです。

 

<点滴の使い方> 

それぞれの子宮収縮剤を点滴に溶かして使用します。少ない量から段々と量を増やしていきます。決められた量が確実に投与されるよう、輸液ポンプという機械を使用します。点滴剤の効き目は、分娩の進行具合などによって差があります。

 

分娩がかなり進行してから陣痛が弱くなった場合には、少ない量でも効果が出ることが多いですし、逆に進んでいないと多量に投与しないと陣痛が来ないことも。

 

特に点滴の場合は、分娩の進行具合を見ながら少しずつ量を増やしていきますから、「薬を使っているのになかなか陣痛が来ない…」と不安にならないでくださいね。経過を見ながら医師が投与量を判断します。過剰に投与すると陣痛が強すぎてしまうこともありますから、お母さんは焦らずにゆっくりと経過を待ちましょう。

 

陣痛促進剤の副作用 

陣痛には様々な症状がありますが、特にその中でも注意しなければならないのが過強陣痛です。

赤ちゃんの旋回や子宮口の開きが伴わないまま、陣痛だけがどんどん強く過剰に起こることを「過強陣痛」と言い、これは陣痛促進剤を使用した場合に多いトラブルです。ひどくなると子宮破裂を起こす危険性もあり、点滴による陣痛促進剤を使用している場合はすぐに中止します。

 

もちろんそれらのリスクを回避するために、陣痛促進剤を使用する場合は分娩監視装置をつけたうえで、赤ちゃんとママの様子を細かく見ながら適切な量が投薬されています。また、その他のリスクとしては、脳障害や、アメリカの

小児科の研究では自閉症の関連性なども指摘されているようです。 

 

自然に生じる陣痛が過強陣痛になることは滅多にありません。

しかし、陣痛促進剤などの人工的な薬剤を使用する際にその効果が過剰なものになってしまうと、過強陣痛になります。

過強陣痛による事故が生じた場合は、不適切な陣痛促進剤などの使用だったり、監視が十分に行われていなかったなどのミスにあります。

 

このように、陣痛促進剤の使用による事故は、医療体制のミスによることが大変多いです。

ですが、監視を十分に行い、それに応じた量の投与を行えばこのような事故に発展することはありません。 

 

必要な時に正しく使えば良いお薬です。 

このように難産を未然に防ぐ上では非常に役立つ陣痛促進剤ですが、一般的にあまり良いイメージを持たれていないというのが現状です。

中には「何があっても陣痛促進剤だけは使わないで下さい」と希望するお母さんもいらっしゃるほどです。

 

しかし、正しいタイミングで正しく使えば良いお薬なのです。陣痛促進剤を使用することで難産を避け、胎児の障害や仮死状態になることを避けることができます。

 

安全とはいえ、ただでさえ不安を感じる出産の現場にはこれ以上不安なものを持ち込みたくない!というのが妊婦さんの気持ちでしょう。

そのためには、臨月に入ったらよく動き、水分・栄養補給を適切にして、良い睡眠をとることが大切です。

 

 (Photo by:足成 )

著者: Calmenさん

本記事は、2016-08-04掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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