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メンタル

拒食症治療は食事のリハビリ ~拒食症治療や薬物治療の有効性~

 

かつてドイツで思春期やせ症といわれた拒食症も今や若い女性だけでなく、小学生や主婦、男性まで分布が広がっています。

 

拒食症による症状

拒食がもたらす飢餓は人体に様々な悪影響を及ぼします。

低栄養状態で引き起こされる症状として、過活動、感情のムラ、あせり、集中力の低下、睡眠障害、食物へのこだわり、ホルモン異常、抑うつなどがあります。

 

低栄養状態

低栄養状態になった場合は、これらの症状に対処するため、すみやかな栄養補給を図る必要があります。

 

食事のリハビリテーション

食事を摂れない場合、胃腸を使った食事の摂取に慣れることが一番です。

もちろん、最初は低カロリー食から経口摂取してもらえるようにします。

 

栄養補給

1,経口栄養薬品・経口栄養食品

市販のものをいれると100種類以上あり、内容もカロリーだけでなく、必要な栄養成分も含まれていておすすめですが、患者さんは太ることを恐れるため、受け入れません。

 

2,点滴

一般的な方法ですが、絶食の場合は、全ての栄養素を摂るには、他の方法と併用になります。

 

3,経管栄養

非常手段として用いられ、鼻からチューブを差し込んで栄養物を直接注入します。

 

4,中心静脈栄養ーIVH

入院して行う方法で、鎖骨下静脈からカテーテルを入れて点滴する方法です。

絶食中でも、十分なカロリーが補給ができ、人間に必要な微量元素やビタミンなども摂れます。

 

まとめ

摂食障害の治療は、心身を正常な状態にゆっくりと治していきます。

来院時に身体的な問題があれば、まず栄養補給を行って、体力をつけてから、入院を検討します。

 

治療の前に、くれぐれも十分な話し合いを患者さんと治療の間で行い、信頼関係を結んでおかないと、液を捨てたり、チューブを自分で引き抜いてしまうことがあるので、注意しなければなりません。

 

拒食症の治療

■拒食症の治療について

拒食症の治療については、過食症ほど明らかになっていません。

これは拒食症が治らないという意味ではなく、単にデータが不足しているという意味です。

 

「拒食」は不安の病ですから、安心できると治療上に大きな前進をします。

過食をともなわない拒食症の人の中には、安心しただけで治っていく人もいます。

 

過食をともなう拒食症の人の場合は、「過食」の要素もありますので、ただ安心するだけではなかなか治りません。

過食症と同様に、対人関係療法や認知行動療法の要素を活用していく必要があります。

 

■「安心」が重要

現時点での拒食症の治療としては、安心という要素をベースにしながら、対人関係療法や認知行動療法の役立つ要素を取り入れるのが最も良いと考えられます。

「体重を増やさないと○○になるぞ」というような脅し治療は逆効果です。

 

なお、生命の危険があるようなときは入院治療が必要になります。

また、栄養状態を改善していく上では、どこかの時点で、不安に耐えながら栄養をとらなければならない段階が必ずくるのですが、できるだけ信頼できる治療関係の中で行わないと不安が極度に刺激されてしまい、病気がかえってこじれることにもなりかねません。

 

やはり">「安心」は拒食症治療にとってキーワードなのです。

 

拒食症を完治させるには?

やせていることが美であるという風潮のなかで、極端なやせ願望から生まれた拒食症ですが、拒食症の根本治療は、ストレートに心の病気を治すことに向けての対策であるべきだと思います。

 

症状

何事も徹底してやらないという強迫傾向と、人によく思われたいというヒステリー傾向がある人が発症しやすい病気です。

その慎重な性格が周りの変化についていけなくなることが原因です。

 

治療法

拒食症の治療は、心理療法・薬物療法・カウンセリングなどの手段で行われ、やせることは必ずしも善ではないという方向へ患者の心の持ち方・考え方を根本的に変えるように導くことです。

 

具体的には、

1,周りの人たちの何気ない言葉、動物との触れ合い、園芸、悲惨な人々のドキュメンタリー番組の視聴などが患者の意識を変えるきっかけとなります。

 

2,病気の程度が軽い場合や年齢の低い患者のケースでは、食事改善を徹底するというある程度強制的な対処法が成功することがあります。

 

3,拒食症はタバコ・アルコール・薬物による中毒に共通する嗜癖性を持つ精神障害です。

そののため、いったんは治っても、ダイエット以上に強く惹かれる対象・目標を持ち、それに集中してエネルギーを傾けることがなければ、何らかのストレスをきっかけに再び拒食症が発症する可能性があるので、十分に注意しましょう。

 

4,ボランティア活動などの奉仕の実践をすることで、何が何でもやせたい!という執着心から解放され、心のバランスを少しずつ取り戻すことに役立ちます。

 

*英国の拒食症の番組から参考にしました。

 

まとめ

現代社会では、人とやりとりしながらも、どうしても自分のペースを守っていく必要があり、拒食という殻で自我を守っていたのですが、本人が病気に対する態度を変えることにより、周りの環境も変化してきます。

一度、全快したら、二度とダイエットを繰り返さないという毅然とした態度が必要となるので、注意しましょう。

 

過食症によく効く薬

過食でイライラやうつ状態には、カウンセリングだけでは限界があるので、精神安定剤や抗うつ薬などは効果が高く、投薬治療するとずいぶんと楽になります。

 

過食症には抗うつ薬

過食とおう吐を繰り返すと罪悪感が生じて、抑うつ状態になります。

そのため、対症療法としては、薬物の効果が大きく、それだけでよくなった要因となることもあります。

 

抗うつ薬

SSRIー選択的セロトニン再取り込み阻害剤がよく使われます。

バロキセチン/商品名パキシル、フルボキサミン/商品名ルボックス、デプロメールなどです。

 

理論上は、食欲を減らす作用があります。

 

精神安定剤には、抗不安剤と抗精神安定薬があり、興奮を抑えるため抗精神安定薬もよく使われます。

 

身体症状に使用される薬

摂食障害により起こる身体症状には、多数の薬があります。

 

胃腸薬

過食・おう吐のある場合、ひどい胃炎を治療します。

 

総合ビタミン剤

絶食している時に用います。

 

カリウム剤

低カリウム血症がある場合、カリウムの錠剤を投薬します。

 

ホルモン剤

無月経が三年以上続くようならホルモン補充療法で治療します。

 

おう吐のある場合、口から取り入れるのが難しいため、注射や点滴など別の方法を用います。

 

まとめ

薬は決められた量を、決められた時間に飲むようにして、飲み過ぎには十分注意してください。

過食症患者さんの約3分の1が薬をまとめて飲んでしまうため、

ご家族が管理することも必要ですので、気を付けましょう。

 

過食症に薬物治療は有効か?

過食症に薬物治療は有効なのでしょうか? 様々な実験によると、有効だとでています。

 

▼アメリカの研究報告

成人における、心理療法(認知行動療法)と抗うつ薬を使った過食症への効果報告

①心理療法、薬剤をそれぞれ単独で行う。

 結果:抗うつ薬単独は、ほとんど効果がない。心理療法単独は効果が高い。

②心理療法+薬剤で、ダブルで行う。

 結果、心理療法単独よりもさらに効果が高い。

 

このように、心理療法だけか、または心理療法と薬物療法を使う事で、効果が高いと実証されています。

 

▼アメリカの実験によって過食症に有効だと実証された薬剤

◎SSRI(選択的セロトニン再取り込阻害剤)

・パロキセチン 商品名 パキシル

・フルボキサミン 商品名 ルボックス、デプロメール

滞りがちな脳の神経伝達をよくして思った行動をとりやすくします。摂食中枢にも働くとされています。種類の違いは効き方の違いですが個人差がありますので、医者と相談しましょう。

 

※※ SSRIの副作用

だるい・きつい・ねむい・便秘、太った、痩せた など薬との相性・量、効きすぎる、足りないなど、副作用が出たりでなかったりまちまちです。

 

▼薬を使う場合の注意点

・過食症患者は、薬を飲みさえすれば痩せられると勘違いしないでください。心理療法を受けながら服用する方に、有効とされています。

※処方されると痩せられると思いまとめて飲んでしまう方が3分の1いらっしゃいます。薬は出来ればご家族に管理してもらいましょう。

 

・薬の試用期間が長くなると、過食ではなく副作用が生活の邪魔になることもあります。薬を手放すのにも時間がかかります。飲みすぎたり飲まなかったりせず、適切に飲み、短期間で効果をあげるために使うのだと心得ましょう。

 

 

どうしても薬を使いたくない方は、心理療法(カウンセリング)のみで、ゆるやかに治して行く方向も筆者はありだと思います。実際薬なしで筆者は治しましたが、過食嘔吐の自己コントロールへの長い葛藤は、今となっては、必要なものだったと思っています。薬にどうしても抵抗があり、生活に緊急や支障がないのなら、苦しみは長くなるかもしれませんが、ゆるやかに治す自然体の道も悪くないものです。

(Photo by http://www.ashinari.com/2008/11/23-010458.php)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-08掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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