育児
吃音の子どもとの付き合い方 どんな症状?治るの?子どもとの接し方は?
吃音(きつおん)の生涯経験率(一生のうち吃音を経験する割合)は、5%程度といわれます。
かなり高い値ですよね。
そのうち、言葉を覚える段階の幼児がほとんどです。
吃音とは
言葉をしゃべろうとした時に、連続して発せられたり、瞬間、あるいは一時的に無音状態が続くなど、言葉を円滑に話すことができない病気です。
幼児の吃音
幼児のころの吃音は、言葉の発達に伴うものが多く、脳の発達と関係していることがあります。
このころは、自分の吃音を意識していないことが多く、治る可能性も高いです。
この場合、8割ぐらいの子供は自然に、もしくは軽い指導で良くなります。
吃音の定着
しかし、注意しなければならないのは、親や周囲の対応です。
小学校低学年ぐらいまでの子どもは、自分が吃音だとははっきり分かっていません。
子どもは自由に話をしているのですが、気にするのは周囲なのです。
・ゆっくり話しなさい
・もう一度話しなさい
・どもらないように
このように、叱るのはよくありません。
「どもる」ことに対しては触れず、何を言いたいのか、内容を聞いてあげます。
途中でとめたり、叱ることで妨害したりせずに、最後まで聞いてあげましょう。
また、こちらの返事はゆっくりと聞き取り易くしてあげることが重要です。
叱ったり、注意したりすると、子供は吃音を悪い事だと認識し、話すことを忌避します。
その結果、吃音が定着すると考えられています。
吃音を否定しない
叱ったりして無理に治したりしようとはしないことも重要ですが、吃音を治してから集団生活をさせよう、などという考えも間違っています。
吃音の子どもはもちろん、子ども全体に言えることですが、親や周囲の人の心理状態に、驚くほど敏感に反応します。
おおらかに、吃音を受け入れていれば、幼いころの吃音は目立たなくなったり、軽くなったりを繰り返して治っていきます。
吃音があっても堂々と生きていく逞しさこそ、吃音を治す最良の道。
まずは、親が吃音について理解し、学びましょう。
[Photo by http://www.ashinari.com/2011/11/20-353066.php?category=53]
著者: カラダノート編集部