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慢性膵炎の進行による体重減少・膵炎を悪化させないための心得

慢性膵炎が引き起こすもの

慢性膵炎も末期になると単なる膵炎では計り知れないような症状が現れます。

急激な体重減少もその一つです。

 

慢性膵炎により膵臓の消化機能が失われていくことで、食べ物を消化し吸収することが困難になっていくことからも、体重減少という結果は想定できますが、これはそれだけにとどまらない急激な減少となります。

 

その原因とは慢性腎炎によるものです。慢性膵炎と慢性腎炎は全く関係ないと思われがちですが、そうではありません。

 

慢性膵炎を放置しておけば、炎症性物質が膵臓からあふれ、全身に回ることになります。そうなると腎臓もその影響を受け、炎症を起こすようになってしまうのです。

 

慢性膵炎が続く限り、腎臓の炎症も継続するため慢性腎炎となっています。

 

慢性膵炎による体重減少

1.慢性膵炎により膵臓の消化機能不全

慢性膵炎により膵臓が破壊され、十分な消化機能が働かなくなり、脂肪を消化する酵素リパーゼなどが不足してしまいます。

 

2.消化不良により、便の量が増え、下痢に

消化不良により未消化で排出される便の量が増え、下痢にもなりやすくなってしまいます。

 

3.慢性膵炎から腎炎に

慢性膵炎となって膵臓に炎症性物質が蓄積されると、血液を介して全身に炎症性物質が広がってしまいます。その炎症性物質の影響により腎臓でも炎症がおこり、働きが低下すると急激な体重減少が始まります。

 

体重が急激に減少するというと、特に女性などはうれしいことと感じられるかもしれませんが、とんでもありません。

 

慢性膵炎により栄養の消化吸収が満足にできなくなり、身体の中に十分な量の栄養が蓄えられなくなるために痩せるのです。

 

それはほとんど飢餓状態であり、放置しておけば当然生命の危機となるでしょう。

 

 

慢性膵炎が悪化すると、アミラーゼの値が下がるって本当?

膵炎などの膵臓の異常は、血液中のアミラーゼの量で発見されることが多いです。

アミラーゼの値が高くて健康診断にひっかかったというのをよく耳にします。

アミラーゼの値が高いということは、膵臓の異常や唾液腺の異常が考えられます。

膵臓の異常とは主に、膵炎や膵臓がん、慢性腎不全などです。

これらの病気は、二次の検査として超音波検査やCT検査、腫瘍マーカーなどで判別されます。

まれにアミラーゼの値が低いということがあります。なぜアミラーゼの値が低くなるのか、そして低いとどうなるのかをお話します。

 

アミラーゼが低くなる病気とは?

アミラーゼが低いことで考えられる病気は慢性膵炎です。

先程値が高いと膵炎の可能性があると記述しましたが、値が低くなるのは末期状態の慢性膵炎のことです。

つまり状態が悪くなった膵炎の場合はアミラーゼの値が正常値よりも格段に下回ってしまうのです。

膵炎とは、膵臓の炎症から始まります。

膵臓の細胞が繰り返す炎症で破壊され、すい臓自体が硬くなって萎縮してしまいます。

すい臓には消化酵素を分泌する機能と血糖値を調節するホルモンを分泌する機能があります。

破壊されている初期の段階では腹痛が激しく起こり、病院へ駆け込む人も少なくありません。

ただし、慢性膵炎末期になると、細胞の破壊が広範囲に及び痛みが一度軽減します。

この時期にアミラーゼという消化酵素の分泌が低下してしまうのです。

つまり、今まで高い値を示していたアミラーゼが低い値になるということは、病状の悪化を示しているのです。

 

慢性膵炎の患者は年々増加しています。その理由としてあげられるのが、大量の飲酒です。

ほかにも暴飲暴食や喫煙、遺伝的要素、高脂血症、副甲状腺機能亢進症などもありますが、やはり飲酒による割合がとても多いです。

 

膵炎になった場合、ほとんどの人が経験する腹痛ですが一般の腹痛とはどう違うのでしょうか?

 

以下のような特徴があります。

・上腹部が痛む

・背部も痛むことがある

・痛みが持続する

・鎮痛剤が効かない

・アルコールや脂肪摂取後に悪化する

・上向きにねると痛みが悪化

膵臓の腹痛はこのような特徴があり、普段の腹痛とは何かが違うと感じることも多いはずです。

 

膵炎のうちアルコール性の膵炎は、予後があまりよくないと言われています。そのためアルコールを止めることも治療の一つなのです。

一度悪化してしまうとほとんど回復しない膵炎は、とても怖い病気です。

膵炎にならないためにも、暴飲暴食、飲酒などの習慣は改善すべきです。

 

 

膵炎を悪化させないための心得

膵炎を治療するためには、何よりも膵臓への負担を軽減させることが必要です。

膵臓に限らず、炎症というものはその原因である患部への負担が軽減しないことにはどんどん悪化していき、いつまでも治らないこともあり得る症状なのです。

 

炎症を早期に治すにはなによりもその原因である患部への負担を無くすことであり、膵炎の場合は膵臓への負担となる要因を一つ一つ潰していく必要があります。

 

膵臓に負担を与える要因

●咀嚼不足

食べ物を充分に咀嚼しないと、消化するための膵液が過剰に必要とされ負担となります。

 

●カフェイン

膵液の分泌を促します。コーヒーだけでなく、緑茶や紅茶も同様です。

 

●油

動物性と植物性のどちらでも、油を摂取することで膵臓が脂質分解酵素を出すことになり、膵臓の大きな負担になるのです。

 

●タンパク質

膵炎になるとタンパク質を分解するのも膵臓の負担となります。

 

●アルコール

メカニズムは解明されていませんが、アルコールは肝臓だけでなく膵臓への負担にも繋がります。

 

食べ物を良く咀嚼し、カフェインやアルコールを制限することまではそう難しくないかもしれません。

しかし、油やタンパク質を制限するとなるとまず日常の食生活を維持する事はできないでしょう。

 

膵炎を治療するために最初に短期間の絶食が必要なように膵炎の治療にはかなり不便な食生活を送る必要があります。

そうすることで膵臓への負担を軽減し、炎症を治癒させることが可能となるのです。

 

膵炎になったときの対処法

膵炎になったと判明し、それからの対処で膵炎治療の予後は大きく左右されます。

炎症という症状は、患部に過度の負担が掛かることによって起こる反応であり、その負担がなくならなければ炎症は治まることはありません。

 

膵炎の対処法としては、まず炎症が治まるまで、膵臓の負担を無くす、つまり休ませる必要があるのです。

膵臓は消化器官であり、その膵臓を休ませるために必要なのは絶食です。

 

対処法 

●絶食

食べ物を消化することは膵臓に大きな負担となるため、食事をすることが炎症を悪化させることに繋がります。

そこで、膵炎と判明してから症状が治まるまでのおよそ三十時間ほど、口にするのは水のみの絶食を行うことが有効な対処となります。

 

●その後

数日ほど流動食を続け、膵臓の炎症が収まれば膵炎の症状は完全になくなります。

その後さらに一週間ほどは腹八分目ではなく腹五分目ほどの軽い食事を続けることで良好な予後となる事が可能です。

 

●禁止

極端に熱い食べ物、冷たい食べ物、そして辛い食べ物、味の濃い食べ物、そしてカフェインなど膵臓に極端に負担を与えるため、絶食からしばらくの間はこれらの食品は禁止しなければなりません。

 

膵臓に限らず消化器官はその役割からして、食事をしている限り常に動き続け、負担を受け続けます。

膵炎などその消化器官の疾患となった場合は、患部の負担となる食事に大きな制限が必要となるのです。

最初に絶食し、それから徐々に通常の食事に戻すことで、膵臓を休ませ、炎症を完治させることが膵炎の対処法です。

 

 

慢性膵炎の膵臓石灰化 

慢性膵炎は繰り返す急性膵炎により膵臓が破壊されてしまうものです。

その結果膵臓は繊維状のすかすかな状態になってしまいます。

ですが、慢性膵炎はそれだけではなく、膵臓が石灰化してしまうという膵石症というものがあるのです。

 

膵石症は、膵管内に結石が形成されてしまう症状であり、慢性膵炎の症状悪化をさらに加速させてしまいます。

慢性膵炎患者の4割もの高い割合で合併する危険性があります。

 

慢性膵炎に併発する膵石症

●膵石

膵管内に結石が形成され、腹痛発作や、急性膵炎の原因になってしまいます。

主成分は炭酸カルシウム、形成の仕組みはまだ充分わかっていません。

 

●慢性膵炎と合併

慢性膵炎となった患者の4割が膵石症を併発することになります。

 

●膵液の流出障害

膵管を結石がふさいでしまうため、膵液が流れなくなり、急性膵炎や腹痛を誘発、さらには慢性膵炎の症状を悪化させることになります。

 

●その他の石灰化

膵石とは区別されるが、膵臓内の血管壁や膵腫瘍に石灰が沈着して似たような症状を起こす場合があります。

 

膵臓がすかすかの繊維状になるだけでなく、そこに炭酸カルシウムの結石がごろごろとできてしまうようになってはもはや手の施しようがないと言っても良いでしょう。

 

肝心なのはそこまでの状態に膵炎を進行させないことです。今からでも遅くはないので膵臓をいたわる習慣を身につけ、膵臓への負担を減らすよう努力しましょう。

 

(Photo by: http://www.photo-ac.com/)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-27掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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