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食べ物の嗜好の変化は膵臓のサイン・遺伝性の自己消化急性膵炎による慢性膵炎

 年齢と共に人の身体は衰えていき、それに合わせるように食べ物の好き嫌いも変わってしまいます。それは自然なことではありますが、なぜそのようになるのか考えたことはあるでしょうか。

 

人の味覚というものは本来、人体に必要な栄養を取り入れるための信号です。その味覚が変化すると言うことは、人体に必要な食べ物が変化したと言うことでもあります。

 

この加齢による嗜好の変化には、慢性膵炎が大きく関わってきます。それは膵臓の消化機能の衰えです。

 

■加齢と膵臓と嗜好の変化

●膵臓の組織の繊維化

膵臓に限らず、人間の体組織のほとんどは年齢と共に衰え、繊維化しやすくなります。高齢になれば、膵炎を発症する危険性は高まってしまうのは当然のことです。

 

●年齢と共に嗜好が変化

人は年齢を重ねるほどに、食べ物の嗜好が変化します。

たとえば若い頃は甘いもの脂っこいもの、アルコールが大好物でも、年を重ねるごとにさっぱりしたものが好ましくなり、お酒も美味しく感じなくなることがあります。

 

●繊維化した膵臓のサイン

嗜好の変化は、繊維化し機能が衰えた膵臓のサインによるものです。

 

消化機能が衰え、消化しやすいさっぱりしたものを膵臓が求め、それに合わせて嗜好が変化するようになります。

 

慢性膵炎によって膵臓が繊維化し、更には石灰化までしては、元の消化機能を維持することは不可能です。人の身体は不摂生をしなくても、加齢によって衰え、膵臓も繊維化が進行してしまいます。

 

そんな膵臓が衰えた消化機能でも消化吸収できるさっぱりしたものを求めて、味覚を変化させ、嗜好を変えてしまうのです。 

 

 

飲み過ぎた後のみぞおちと背中の痛みには膵炎の可能性!

飲酒や食事をした後に、お腹や背中の痛みを感じることはないでしょうか。特に普段からたくさんお酒を飲むという人は、このときに「肝臓が弱ってるな」と思っていませんか?

 

その痛みはもしかしたら膵臓の悲鳴かもしれません。

 

飲みすぎで膵臓が溶ける

お酒によってダメージを受ける臓器というと、肝臓がまず上がると思いますが、実は膵臓もダメージを受けます。

飲みすぎによって生じる膵臓の障害とは急性膵炎のことで、これは膵臓が分泌する消化酵素によって膵臓自身が溶けてしまい、炎症が起こるものです。

 

どんな症状?

腹痛

急性膵炎を生じた人のほとんどは持続性のある腹痛を訴えます。膵臓はみぞおち(上腹部)に位置していますので、その部分が激しく痛みます。

このときの痛みはまさに激痛と表現されるほどの痛みであることが多いですが、実際個人差もあり、中には軽い痛みですんでしまう人もいます。

また、痛みを感じる場所も、みぞおちがピンポイントで痛んだり、みぞおちからへそのあたりまでの高範囲が痛んだり、痛みの場所が特定できないこともありますし、背中に痛みを感じる人もいます。

 

吐き気・発熱

腹痛の次に多いのが吐き気と嘔吐で、腹痛と同時に生じることが多いようです。また、食べ過ぎのときのように吐いてしまえば楽になるかというとそういうことでもなく、吐いても腹痛は継続します。そしてしばしば発熱を伴う症状を生じる人もいます。

 

症状はどのように発現する?

上記のような症状は徐々に出てくることもあれば、食事や飲酒の数時間後に突然現れることもあります。

この痛みが時間の経過と共に楽になる場合もあるのですが、時間と共に重症になることもあり、どちらの場合であってもみぞおちのあたりが痛んだり、同時に背中の痛みを感じたら内科や消化器科を受診することが必要です。

 

急性膵炎は早期発見、早期治療がとても重要です。 

 

 

お酒を飲み過ぎている人は危ない!?急性膵炎のリスク

あなたは1日当たり60g以上のアルコールを摂取しているでしょうか?普段よくアルコールを飲むという人は、急性膵炎に気をつけた方がよいかもしれません。

 

急性膵炎とは

急性膵炎とはお酒の飲みすぎなどによって膵臓に過度に負担がかかり、膵臓が分泌している膵液が多量になってしまうことにより膵臓が炎症をおこしたり、アルコールを分解した際に出る物質によって膵臓の細胞がダメージを受けてしまうことにより炎症を起こしてしまうもので、ほとんどの場合腹部の激痛が症状として見られます。

 

こんな人が危ない

冒頭の「1日当たり60g以上のアルコール」という数字ですが、これを毎日摂取している人は急性膵炎を発症する危険が高まります。60g以上のアルコールとはお酒に換算すると以下のようになります

ビール:1.2リットル以上

日本酒:2合強以上

ワイン:グラス3杯以上

少ないでしょうか?多いでしょうか?アルコールに対する体の耐性も人それぞれですから、これを多いと感じるか少ないと感じるかはそれぞれだと思います。しかし、いくらアルコールに強くてたくさん飲めても臓器に負担をかけているということには変わりありません。さて、上記は毎日のアルコールの量でしたが、一度にたくさんのアルコールを飲むことも急性膵炎の発症につながります。一度に100g以上のアルコールを飲んだ場合、24時間以内に急性膵炎を発症するリスクが高まります。100g以上のアルコールをお酒に換算すると以下のようになります。

ビール:2リットル以上

日本酒:4合弱以上

ワイン:グラス5杯以上

 

こんな人も危ない

お酒を飲む席ではおつまみが出ます。そのときに脂っこいものばかり選んで食べるのも急性膵炎のリスクを上げます。脂肪の多い食事を過剰に摂取することも膵炎のリスクを上げるのです。その他刺激に多い食べ物も膵臓への負担になりますので、暴飲暴食は控えましょう。

 

急性膵炎は早期であれば順調に回復できる病気です、一方で進行してしまうと多臓器に障害が出る病気です。そのため、人間ドックや日頃の体調管理を適切に行いましょう。

 

 

遺伝性の自己消化急性膵炎による慢性膵炎

■慢性膵炎になる原因は、アルコールや喫煙、暴飲暴食など、長年の膵臓への負担の積み重ねによるものがほとんどです。

 

しかし、ごくまれですが生まれつきの遺伝子異常で、膵臓への負担がそれほどでなくても、急性膵炎、慢性膵炎になる場合があります。

それが遺伝性の自己消化急性膵炎です。

 

膵臓で分泌されるトリプシンという消化酵素が遺伝子異常を起こし、分泌する膵臓自体を自己消化してしまい、それが急性膵炎を招く病気です。

 

膵臓へ負担をかける要因がなくても、何度も急性膵炎を招くこととなり、直に慢性膵炎へ行き着くようになってしまいます。

 

■遺伝性の急性膵炎

●消化酵素の遺伝子異常によって急性膵炎が発症するケース

タンパク質を分解する消化酵素の遺伝子に異常があるため、膵臓内でタンパク質酵素として活性化し長時間活動することで、膵臓自体を自己消化してしまうようになってしまいます。

 

●自己消化による急性膵炎の繰り返しが慢性膵炎に

膵臓を自己消化することで急性膵炎を頻繁に繰り返すようになり、膵臓にダメージが蓄積され、慢性膵炎に発展することになります。

 

●飲酒や喫煙などでさらに加速

遺伝子異常で膵炎になりやすい上に、飲酒や喫煙でさらに負担をかければ、通常の人より早く慢性膵炎の末期にまで進行してしまいます。

 

■遺伝性の膵炎であり、極端な膵臓への負担がなくても慢性膵炎になるリスクがあると言うことです。

 

ですがだからといって飲酒喫煙、暴飲暴食など不摂生な生活をしては確実にさらに早く慢性膵炎になり膵臓の機能を失ってしまうでしょう。

遺伝的に不利でも、膵臓を守る努力は怠らないべきです。

(Photo by: http://www.photo-ac.com/)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-05掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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