育児
アスペルガー症候群であることの早期発見の必要性
アスペルガー症候群であることの早期発見の必要性
子供がアスペルガー症候群である、ということを発見するまでかなりの時間を要してしまう場合があります。
大人になってから、アスペルガーであったと診断される場合も少なくありません。
本人にいつ告知するかという問題はありますが、発見に関しては早期であればあるほど、自己を認識する面でも周囲からのサポートを受けるという面においても、利点となる点が多いように思います。
ここでは、アスペルガーの子が出す症状についての項目を、見て行きたいと思います。
アスペルガー症候群の子供が出す症状( 4歳〜学童期 )
1. マイペースで集団から孤立
2. まわりの空気が読めない
3. 不器用・姿勢のくずれ
4. 多動・集中力がない
5. 天才と言われるほどの能力を発揮することがある
1. マイペースで集団から孤立
アスペルガーの子が、幼稚園や小学校などの集団生活が始まって、ぶつかる最初の壁は友達との人間関係です。一般的には、他人に関して興味を示しにくいとされていますので、集団で何かをすることが苦手で、常にひとりで遊ぶことを好みます。また、自分が興味のあるものを他人が持っていると、強引に取り上げてしまう場面もあります。それゆえ「乱暴な子」という認識をもたれ、孤立してしまうケースがあります。
2. まわりの空気が読めない
小学生にもなると、基本的な行動様式が徐々に出来上がってきますので、子供たちは「空気を読む」と言ったことを求められるようになります。アスペルガーの子は非言語的なルールというものが理解しにくい/できない場合がありますので、その場にそぐわない、言わなくても良いようなことをストレートに言ったり、言われた物事を、言葉の額面通りに受け取るというようなことがあります。(「汚い」「臭い」と本人を前にして言ったり、「ドア開けられる?」と言うと「うん」と言って何も行動してくれなかったりなど)
3. 不器用・姿勢のくずれ
アスペルガーの子は、姿勢のくずれが目立つことが多いです。(猫背やダラッとして椅子にもたれかかるなど)また、運動が苦手な子が多く、外で遊ぶこと、特に集団でのスポーツなどを嫌がる子が多いです。また、手先の不器用さも目立ちますので、図工や裁縫など手先の器用さが求められる科目も苦手な傾向にあります。
4. 多動・集中力がない
先生の話を集中して聞くときでも、他の子が視界に入ってしまうと話しかけてしまうことがあります。座っていても何度も座り方を変えるなど、他動性の傾向が見られる場合があります。
5. 天才と言われるほどの能力を発揮することがある
アスペルガーの子は、自分が興味を持つものに対しては凄い能力を発揮することがあります。得に規則性があるものの暗記などに興味を持つことが多いです。(数字・記号・英語など)
ただ、興味の分野が狭い可能性があるので、その能力を他に応用するなどといったことは難しいようです。
しかし、その能力がその子の自信に繋がるものであれば、伸ばしてあげることも必要です。
著者の家族の場合はどうだったか?
私の家族の中にも、アスペルガーの症状を持った者がおりますが、必ずしも上記の傾向に当てはまるとは言えません。幼年期はとてもお利口で、泣かない、兄弟思いの普通の子という感じでしたが、時折言葉を額面通りに受け取ってしまったり、場にそぐわない会話をしてしまったり、人に対して気の付いた行動が出来なかったり、といったようなことはありました。それでも、家族は「こういう性格なんだ」と障害であると疑うということは一度もありませんでした。しかし、本人は小・中・高校とクラスメートに色々なことを言われ、悩んでおり(そのことを面と向かって打ち明けられたことは、この間はありませんでしたが)大学時代に障害であると分かって、ショックであったと同時に肩の荷がホッと下りた感じもあったそうです。
「自分では普通にやっているつもりなのに、周りが変だという。普通である方法も分からず、原因も分からない辛さ」に悩むのか「自分は障害であるという診断が下ってしまったが、それを受け入れていく」辛さのどちらがその子に取って良いと言えるのか?
私は受け入れるのは、大変困難だとは思いますが、間違いなく後者が正しく、知ることはやはり本人の権利でもあると思います。
自分でもおかしいと思っているのに、原因も解決法も頼る人も、同じような仲間もいない、ということの辛さは想像以上であると思います。
ただいつその子に打ち明けるのか、ということはやはり夫婦で良く話し合わなければなりませんが…。
アスペルガーの子のサインを早く見つけてあげて、あなたが一番の理解者になってあげてほしいと思います。
(Photo by:http://pixabay.com/ja/%E6%AF%8D-%E6%81%AF%E5%AD%90-%E3%82%AD%E3%82%B9-%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%AA-%E5%B9%B8%E3%81%9B-%E5%AD%90%E4%BE%9B-99744/)
著者: カラダノート編集部