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『難読症』について ~子供と一緒に理解しておきたいこと

子供のお友達の中にいるかもしれない…?『難読症』について子供と一緒に知っておきたいこと

 

難読症という症状をご存知でしょうか?もしかしたら、お子さんのクラスに一人くらいは、この症状で悩んでいる子がいるかもしれません。この症状は学習障害の一種で、別名失読症や識字障害とも言われます。

 

難読症を持つ人は、一般的な知的能力に異常が無いにも関わらず、文字の読み書きにかなりの困難を伴ってしまうという特徴を持っています。

症状の例としては、文字を文字として認識できない、文字が重なったり反転して見える、音声として言葉を理解することは出来るが、文字と一致させることが困難、などがあります。

 

難読症の子は、日本にはどのくらいいるの?

日本においてこの病気を聞くことは、最近になって徐々に増えてはきましたが、それでもまだ関心の低さが伺えます。アメリカが最もこの症状に関して先進的ですが、人口の実に約10%程度の人が識字に関する何らかの障害を持っているとの調査結果が出ています。日本では、文部省が行った4万人を対象とした調査で、通常学級に在籍する児童のうち、6%が何らかの発達障害を持っているとの報告があります。この調査結果をもとに考えると、クラスの中に必ず数人は発達障害を持った子がいるということになります。

 

発達障害だと知っていることの大事さ

昔、自分が小学生だったとき、クラスの中に他の子とはどこか違う、少し変わった子がいたなぁ、という記憶はありませんか?

 

変わったものに執着を持つ子や友達の輪の中に入りたがらない子、九九がいつまでも覚えられない子、運動をすることがとても苦手な子など…。

 

その中の一つに、文字が読めないという特徴を持った子がいたかもしれません。

もちろん、その特徴が発達障害によるものとは必ずしも言い切れません。しかし、そういった子がいる可能性への認識不足が、その子に対して怠けているという見方を持ったり、同じように出来ないことを馬鹿にしたり、苛めたり…というようなことがあれば、その経験はその子の一生の心の傷にもなり得ます。

出来ればお子さんと一緒に知ってもらって、それぞれの特徴を持った子達がお互いの性質を認め、助け合える環境になっていけたら、学校生活がより豊富な経験の場となるのではないでしょうか?

 

もし難読症の子が身近にいたら…知っておきたい対策と支援

では、難読症に対して、現在どのような対策や支援があるのでしょうか?

 

難読症への対策と支援

支援機関

・NPO法人 全国LD親の会

・その他、全国数十ヶ所の支援センター

(詳しくは、上記サイトの『全国各地の診断相談機関(pdf)』を参照してください)

など

 

サポートツール

・テキスト読み上げ(TTS)…ウェブページやテキストを人工音声で読み上げてくれるソフトウェアです。専用のインターネットサイトから、ソフトをダウンロードすることで使用することが出来ます。

 

・教科書バリアフリー法…2009年から教科書出版社が文科省にデジタル化した教科書データを提供する法律が施行されました。小学校~高校までのデジタル教科書であれば入手することが出来ます。

 

個人でのデータ提供への申請は出来ませんので、学校の先生など、団体に所属する人に文科省に申請してもらうことになります。

 

最後に

難読症や、その他多くの自閉症は、本人の意思とは無関係に発症する、持って生まれた発達障害によるものです。発達障害の認知度が高まってきたとはいえ、まだ症状に対しての理解がなかったり、偏見を持ってしまっているという人は多くおられると思います。もしあなたがお子さんとこの症状についてお話しする機会があるのなら、是非その子の理解を深めて、クラスに一人はいるかもしれない子の理解者になってあげてもらえたらと思います。

 

難読症ってなに?どういったものなのか理解しよう!

「難読症」とは、なにかご存知ですか?

身近に多いことではないので、知る機会がないとまったくわからない人もいるかと思います。しかし、もし近くにそういう人がいたら、知らないことで傷つけてしまうこともあります。

 

難読症とは、知能に問題はないのですが、以下の言語活動に不自由さのある人のことをいいます。

・読書

・文字のつづり

・言葉をきいて理解する

・はっきりと自己表現する

難読症は、一人として同じものはありません。また、その原因が遺伝の場合も多いです。

 

原因

現在、難読症の原因は明確にされていません。ただ、科学者らによって、脳機能の問題であり、視覚障害ではないことがわかっています。

 

対処法・治療法

難読症の患者は、まず適切な診断のできる大学や病院に行き、身体的なチェックを行います。

 

技能的な検査、口頭および作文における表現語などの発達検査、これまでの学校成績、家族歴、音読、文字綴り、語彙、言語理解、書写、作文を検査するのです。

 

診断の結果から、適切な教育計画を医師から出してもらえるようにします。

そして、以下の点に注意して、難読症の患者を支援していきます。

・言語の諸技能・概念の直接的な指導法であるか

・感覚入力をいくつも活用した指導法であるか

・スモールステップな系統だてた指導法であるか

・予測しやすく、患者に分かりやすい指導であるか

 

また、治療については以下の方法の有効性が報告されています。

 

・視覚的能力から訓練するコンピュータプログラムを利用

米国のタラル教授とガブリエル教授の「Fast ForWord」プログラムは、30年以上の神経科学研究にもとずく学習加速プログラムです。

学習を強化する認知スキルを高めるため、高範囲にわたって改善された重要な言語と読書技術(音韻意識、音素の認識、流暢さ、語彙、理解、作業メモリ、構文など良い読者になる方法を学ぶための技術)を強化するため、視覚的能力から訓練するコンピュータプログラムを利用する。

 

・色眼鏡を使った読みの能力向上

色眼鏡(黄色または青色)を一定期間着用で30%の児童の読みの能力向上(仮説的なレベルのアプローチ)したと報告されています。

色眼鏡の効力については100%解明されていませんが、仮説的レベルとしては、難読症患者の網膜視覚細胞内の異常を何らかの形で緩和するものと考えられています。

 

難読症の方は、物事を思い出すことや、自分の考えをまとめることが苦手です。

 

しかしながら、彼らは適切な指導を受け成功する可能性を秘めています。(世界的に有名なスティーブン・スピルバーグ氏やトム・クルーズ氏が難読症でありながら成功を収めている人たちです。)

 

難読症患者が、自己の能力を十分に伸ばせ、自分らしく生きて行けるように、難読症への支援体制を整備し、まずは難読症を知り、支援することが大切ではないでしょうか。

 

難読症の対処法~ふりがなを振る

もしお子さんが難読症を持っていて、教科書を読むのに苦労をしていたら、すべての文字に振り仮名を振ってあげるのが一番だと思います。子供にとって、学習をする際に一番つまづいてしまうのが文字の振り仮名が分からないことです。

わからないたびに一回一回理解が中断されてしまうので、かなりのストレスを感じてしまうようです。

 

読解できている子は、文字の読み仮名が分からなくても、字体から意味を想像したりすることが出来ますが、文字が読めない子の場合、音声で認識しなければ先に進むことができません。

 

もし出来ることなら、大変だとは思いますが、その日その日の授業分を、前日すべての文字に振り仮名を振ってあげると良いと思います。

 

どのように振り仮名を書くか?

では、具体的にどのように振り仮名を振っていけばよいのでしょうか?

基本的には、教材が縦書きの場合は文字の右側に、横書きの場合は文字の上部に振り仮名を書き込みます。

 

一文字づつに対して丁寧にかなを振るようにするのですが、なるべく色が濃く、はっきり読みやすいペンで書き込むのが良いと思います。また、ここがポイントですが、もし時間があれば、前日にいくらか教科書の音読を行ってもらい、読み誤った箇所を、「消せる色ペン」で赤色などに変えて振り仮名を書き込みます。

 

そして、また後日、音読を行い、読みが間違っていなければ、赤ペンを消し、普通の鉛筆で書き込むようにします。これを毎回繰り返します。

 

<まとめ>

・縦書きでは、かなは右側に、横書きでは、かなは上部に書く。

・一文字づつに対して、大きく位置がずれないように丁寧に振る。

・音読をして読み誤った箇所は「消せる色ペンで」色を変える。

 

最後に

難読症の方の書かれたホームページに、「文字の詰まった文章は読みづらいので、ハイライトか読み仮名に色がついているとかなり有効だ」ということをおっしゃられていました。毎日のことになると、非常に大変な作業ですが、子供は親に書いてもらったということもあり非常に喜ぶことと思います。

 

毎日は厳しいという親御さんも、時間が許す限り、是非お試しになっていただけたらと思います。

 

「学習障害」はアスペルガー・ADHDとどう違う?~早期発見・トレーニングの重要性

学習障害とは、「知的障害やその他視覚・聴覚障害などを伴わずに、特定の学習能力の習得が非常に困難となる障害のこと」であり、具体的な特徴としては、様々な感覚を理解し、イメージとして統合する能力に問題がある症状である、と言われています。

 

この学習障害の支援体制として、近年では特別支援教育制度のひとつである「通級」の対象となっており、普通学級に在籍しながら特別な支援も同時に受けることができます。

 

早期発見と早い時期からの指導や訓練を受けることは、学習障害を持つ子供にとって、その後の発達や負担の軽減に繋がるものと考えられています。まずはその早期のサインを受け取り、専門家の支援を仰ぐことが重要と考えられています。

 

学習障害の定義とは?

文部科学省によると、学習障害とは「全般的な知的発達に遅れはないが、聞く・話す・読む・書く・計算する・推論する能力のうち、特定のものの習得と使用に著しい困難を示す状態」のことと定義されており、全般的な学習能力の低下ではなく、ある特定のものに限定されるというのが特徴です。

 

またその原因としては、中枢神経系の障害が主な原因となっていますが、「視覚野・聴覚野に異常は無く、脳の低形成・情緒障害も見られず、また環境的要因が直接関係しているのではないもの」とされているため、MRIで異常が見られない場合が多いようです。

 

<学習障害の例>

■言語性障害

・文科系の勉強はできるが、理科系の中でも算数の計算だけが困難(又その逆など)。

・話す・聞くことはできるが、文字の読解や認識が困難(又その逆など)。

 

■非言語性障害

・耳からの情報入力が困難。

・思いつくままに話してしまう。

・集中力を保つことが困難。

・相手の立場にたって、考えることが困難。

・早合点や飛躍した考えをする。

 

⇒非言語性の障害に関しては、アスペルガー症候群やADHDなどと似た症状が現われる場合あり、また併発することもあります。

 

<病理所見>

■解剖学的な要因

・左脳の大脳皮質(表層部分)にある言語野に微細な構造異常がある(幅0.2mm程度)

・通常は右脳よりも、左脳の言語野が拡大しているのに対し、学習障害ではその差が減少している。

 

■生理学的な要因

・早い情報処理を行う「大細胞性経路」に異常が見られる(情報伝達速度の遅延)

・読み書き中の言語野の活性化が小さい

 

■遺伝的な要因

・6・15番染色体に変化が見られる

 

学習障害の検査について

学習障害の検査は、以下のような順序で行われます。

 

1)頭部CT/MRI/脳波検査

脳に器質的な病変がないか(出血・梗塞・腫瘍など)を検査します。

 

2)知能テスト

知能全般の著しい遅れがないかを検査します。

 

3)心理学的検査

計算・読み書きの検査を行って、脳機能の検査を評価します。

 

最後に

当事者の方のお話では、「自分の時代にこのような支援体制があったらどんなに良かったか」という感想を持たれていました。障害の診断を降ろすことは、当人やご両親にとっても非常に厳しく、ためらってしまう側面がありますが、「支援を受けられることで安堵や先の見通しに繋がる」ことも、同時に述べられていました。

(Photo by:http://pixabay.com/static/uploads/photo/2013/01/04/20/02/street-chalk-73583_640.jpg?i)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-05掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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