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放射線と白血病の関係

 

1945年、広島と長崎に原子爆弾が落とされました。

直後の熱線や、爆風、急性放射線障害で多くの方が亡くなりましたが、放射線被曝の晩発性障害のひとつに、慢性白血病がありました。

 

◆ 原子爆弾と白血病

原爆投下後、原爆病院や放射線影響研究所の追跡調査が行われました。

網羅的に行われた調査の結果、被曝者の中に、造血幹細胞の染色体に突然変異が生じた結果、慢性白血病を発症した方が多いことが分かりました。

 

放射線は、細胞のDNAに変異を生じ、結果様々ながんや疾病を引き起こしますが、中でも骨髄等の細胞周期の短い細胞に、大きな影響を与える確率が高いことが知られています。

そのため、白血病をはじめとする、血液系の悪性腫瘍が増加するとされています。

 

実際に、原爆投下の5年後以降、1950年から1955年にかけて、慢性骨髄性白血病の発生頻度は、増加しました。

中でも、より爆心地に近い人の発症割合が高かったことも、放射線が白血病の原因となることを示唆しています。

 

◆ チェルノブイリ原発事故と白血病

1986年、旧ソ連で起こった、チェルノブイリ原発事故。

その後、様々な研究所により追跡調査が行われています。

 

それらの報告によると、数十万人といわれる放射線汚染の除去作業者のうち、高線量被曝者では白血病発生が見られるとされています。

また、汚染地域の中で、事故発生日から数週間以内に生産された牛乳を飲んだ子どもたちに甲状腺がんが高い確率で発生しているというデータもありますが、彼らを含む一般住民においては、白血病に関しては通常と発生確率が変わらないとされています。

 

◆ マヤーク核兵器生産炉

1956年に停止されたロシアのマヤーク核兵器生産炉では、周辺にストロンチウム90が放出されていました。

ここでは、白血病が通常の発症率より高く確認されています。

 

◆ その他

その他、放射線治療を受けた場合や、国際線パイロット・キャビンアテンダントは、一般の人より多く放射線を浴びています。

この場合の健康被害については、やはり白血病リスクが増大している、というデータもある一方、症例があまりにも少ないため、統計的なデータとはみなされていないことが多くあります。

 

白血病の発症率は、10万人に数人程度、とそれほど多い値ではありません。

そのため、放射線を通常以上に浴びた場合とそうでない場合の調査は、非常に難しいものとなっています。

 

必要以上に怖がることはもちろんありませんが、特に放射線治療などの強度の放射線を浴びる場合などは、インフォームドコンセントをしっかりしてくれる医師のもと、行うようにしましょう

 

[Photo by //www.ashinari.com/2009/02/27-014672.php]

著者: rippleさん

本記事は、2016-08-02掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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