育児
怖い肺炎球菌~赤ちゃんを守るためにワクチン必須!肺炎球菌について
一言に肺炎と言っても実はさまざまな種類があります。その中の一つに「肺炎球菌」という細菌によって感染するものがあります。肺炎の中でも症状が重く、感染力が高いので最も気を付けたい肺炎と言ってもいいかもしれません。
◆最大の予防はワクチン接種
肺炎球菌に対する最大の対策は「小児用肺炎球菌ワクチン」を打つことです。生後2か月から接種することができるので2か月になったらすぐに接種をしてください。なぜなら感染した人の約半数が1歳未満だからです。それ以降もとくに5歳になるまでのお子さんはすぐに受けてください。
◆症状
・肺炎の発症に先立って咳(せき)・鼻水・喉の痛みが出ることが多い
・痰(たん)
・38.5℃以上の熱
・頭痛
・咳に伴う胸痛
痰に関しては初期段階ではあまり見られず、症状が悪化するにつれ肺出血のせいで「鉄さび色」と言われる特徴的な痰が出るようになります。
◆赤ちゃんがあぶない!
大人が感染しても重い症状がでる肺炎球菌ですが、特に2歳以下の子どもには肺炎球菌に対する免疫がほとんどないため、感染した場合に重症化することがとても多いです。高齢者もかかりやすく、感染すると以下のような病気を起こす可能性があります。
・細菌性髄膜炎
・菌血症
・敗血症
・肺炎
・中耳炎
◆重症以外に道はない?!
子どもが細菌性髄膜炎に感染した場合、重症になることが多いです。死亡率は10%、後遺症が残る確率は40%とも言われています。それは早期にあまり症状が出ないこと、血液検査でも風邪などと区別がつきづらいこと、髄膜炎と診断されても抗菌剤が効かない「耐性菌」が多く治療が難しいことが理由として挙げられます。
他にも肺炎球菌から起こる中耳炎も耐性菌が多く、肺炎の場合はウイルス性肺炎となってたいへん重症になってしまいます。
もちろん肺炎になっても重症度が高いですが、その他にもこんなに命に係わる危険があるのです。お子さんのために予防接種の計画についてお医者さんと相談してみてください。
(Photo by:http://www.ashinari.com/)
著者: カラダノート編集部