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気になる病気・症状

溶血性黄疸を起こす病気にはどんなものがある?

 

 溶血性黄疸は溶血性貧血の症状として出てきます。

 

溶血性貧血とは何らかの原因によって赤血球の寿命が短くなって起きる貧血の総称です。

 

原因

赤血球自体に障害があって発症するものと、赤血球以外に原因があって発症するものがあります。

 

○赤血球自体に発症するもの

先天性のものとしては赤血球膜異常、赤血球酵素異常、ヘモグロビン異常を引き起こす種々の病気があります。後天性のものとしては発作性夜間血色素尿症があります。

 

○赤血球外に原因のあるもの

自らの自己抗体によって赤血球が破壊される自己免疫性溶血性貧血の頻度が最も高く、その他には不適合輸血や物理的原因や化学的原因によっても溶血性貧血は起こります。

 

症状

貧血による症状(倦怠感、息切れ、めまいなど)と、溶血の結果として起こる症状(黄疸、脾腫、血尿、胆石など)があります。

 破壊された赤血球はビリルビンという黄色い色素になります。肝臓が処理しきれなくなったビリルビンの血中濃度が上がると手先や眼球結膜が黄色くなります。

 

治療

遺伝性球状赤血球症に対しては脾臓摘出手術を行います。

自己免疫性溶血性貧血には副腎皮質ステロイド薬や免疫抑制剤による治療を行います。

 

貧血症状全般に対しては赤血球の輸血が行われます。

 

まとめ

貧血症状が出ていて黄疸も出ているといっても、溶血性貧血には様々な原因があります。

これらの症状が出てきたら、まずは専門医の診察と検査を受けましょう。

 

【溶血性貧血の治療】脾臓を摘出しても影響は無いの?

溶血性貧血は、本来の赤血球の寿命よりはるかに短い期間で赤血球が破壊されてしまうという病気です。溶血性貧血には幾つかの種類がありますが、場合によっては脾臓を摘出する手術が行われます。特に遺伝性球状赤血球症など、脾臓で溶血が起こるタイプの溶血性貧血では最も効果が高い方法とされており、実際に摘出となるケースも多いようです。他の臓器に比べあまり知名度がない臓器とはいえ、摘出してしまって大丈夫なのかと心配になるかも知れません。

 

■そもそも脾臓とはどんな臓器なのか

脾臓とはどのような働きを担当している臓器なのか、あまり知られていないかもしれません。

 

1)古くなった赤血球を処分する

赤血球の寿命は120日ほどです。脾臓は古くなった赤血球をキャッチするフィルターのような働きをもっています。この古いものは、脾臓に待機している免疫細胞に食べられます。その後不要なものは肝臓へ送られ処分され、鉄分などの再利用可能なものは骨髄に提供され、新たな血液を造る材料になります。処理する量が増えると脾臓が腫れることがあります。

 

2)免疫機能

脾臓にはたくさんのリンパ球が集まっており、血液の中に細菌などの有害なものが侵入してくるとそれを速やかに処分します。体の免疫機能のなかでも最も重要な部分の一つです。

 

■子供より大人のほうが影響は少ないが、感染症には要注意

このように、とても重要な働きをしている脾臓ですので、無くなってしまうと困ることもあります。古くなった赤血球は、脾臓のかわりに肝臓など他の場所で壊されるので心配ないようですが、免疫機能が落ちて感染症にかかりやすくなるというのが最も困る点です。特に肺炎球菌に感染し、重症化する可能性が高くなります。肺炎球菌はワクチンがありますので、接種しておくことが推奨されます。

 

免疫力の低い乳幼児には影響が大きいですが、大人であれば溶血性貧血の治療効果が大きいことを考えると最善な方法であると言えるようです。

 

溶血性貧血の特徴的な症状、「黄疸」について

赤血球が破壊されてしまう病気である溶血性貧血では、顔が青白い、疲れやすい、動悸や息切れがするなどといった貧血の症状が出ます。この症状のみであれば普通の貧血と見分けがつきにくいですが、溶血性貧血では「黄疸」の症状が出るのが特徴的であり、病気を疑う手がかりともなります。

 

■黄疸が出る原因 

赤血球にはヘモグロビンという、酸素を運ぶ役割をする物質があります。赤血球が破壊されると、このヘモグロビンが血液中に放出されます。ヘモグロビンが処理されると、黄色の色素である「ビリルビン」という物質が発生します。これが血液にのって体をめぐり、黄疸の原因となっていきます。

 

赤血球が壊される場所には「血管内」と「脾臓」の2か所があります。ビリルビンは尿に混じって排出されるため、血管内で溶血がおきている場合、尿の色が褐色や赤になることもあります(ヘモグロビン尿)。

 

また、ビリルビンは溜まってくると結石になりやすいようです。結石によって胆汁の通り道である「胆管」が詰まってしまうようなことがあると、激しい腹痛や発熱の症状が出ることもあり、そちらの治療も必要になってしまいます。

 

■貧血の症状に加え黄疸が出てきたら要注意

この黄疸の症状というのは、鉄欠乏性貧血のような通常の貧血には見られない症状です。血液検査で、ビリルビンの値などを調べることで病気の可能性があるかわかります。

 

日本人の場合はもともと肌が黄色に近いため黄疸が出ても気づきにくいので、眼球の白い部分が黄色くなっているかを見ると判断しやすいでしょう。

 

貧血の症状と黄疸の症状の両方が出ている場合は、早めに病院へ行くようにしましょう。内科や血液内科が適しているようです。 

 

動悸や息切れ…後天性の溶血性貧血の種類とその原因

溶血性貧血は、本来の赤血球の寿命よりはるかに早く赤血球が壊れていってしまう病気です。一般的な貧血の症状である動悸や息切れ、疲れやすさや頭痛などがおこります。場合によっては黄疸が見られることもあります。「溶血」とは赤血球が壊されることです。溶血性貧血にはいくつかの種類があります。生まれつきかそうでないかにより「先天性」のものと「後天性」のものがあります。割合として多い後天性のものについて、見ていきましょう。

 

■後天性溶血性貧血の種類

後天性の中でもいくつかの種類にわかれます。

 

免疫性溶血

自分の赤血球と結合してしまう自己抗体ができ、それにより赤血球の寿命がくる前に破壊されてしまうというものです。体温に近い37℃あたりで結びつきやすくなる「温式抗体による自己免疫性溶血性貧血」の割合が最も多いようです。反対に4℃あたりで結びつきやすくなる「冷式抗体による自己免疫生溶血性貧血」もたびたび見られます。自己抗体ができる原因はわかっていませんが、他に自己免疫疾患を持っている人や悪性腫瘍を持っている人にしばしば発症するため、何らかの関係があると見られています。

 

発作性夜間ヘモグロビン尿症

尿が「ヘモグロビン尿」と呼ばれるコーラ色になる症状が見られます。再生不良性貧血など関係の深い血液の疾患があり、ときに合併症としてあらわれることがあります。原因は、血液細胞の遺伝子に異変がおきることで、赤血球が攻撃され壊れていくためです。感染症をきっかけに発作がおきやすくなります。

 

その他、粉砕赤血球症や感染によるもの等

割合としては少ないのですが、化学薬品や薬剤によるもの、感染が原因で起こるものなどさまざまな種類があります。

 

さまざまな病態がありますが、治療期間もケースによって異なってくるようです。

 

溶血性貧血の原因の一つ「遺伝性球状赤血球症」の症状とは

遺伝性球状赤血球症は、生まれつき赤血球の形が球状であるため症状がおきるという病気です。通常、赤血球は円盤型であり、真ん中が少しくぼんでいます。毛細血管など細い場所を通過するときは、それに合わせて柔軟に形を変えることができます。ところが遺伝性球状赤血球症の赤血球では柔軟性に乏しく、赤血球より細い通路を通過することができません。このことからさまざまな症状がおこってきます。

 

■脾臓の腫れ

赤血球は脾臓を通過できず、そこに溜まってしまいます。溜まったものは古い赤血球とみなされ、脾臓内で破壊されてしまいます。こういった事情から脾臓が腫れるというケースが多くなります。腹部の痛みや違和感などがあることは少ないようです。状態や年齢によっては脾臓を摘出する手術を行います。

 

■黄疸や胆石

症状が進行してくると体内に「ビリルビン」という黄色の色素が増加し、黄疸の症状が出るようになります。また、ビリルビンは胆嚢にたまると結石になりやすいものです。結石が発見されたことから、遺伝性球状赤血球症が発見されることもしばしばです。

 

■感染症により急激に悪化

遺伝性球状赤血球症では、症状の出かたや溶血の程度が軽度であることも多く、壊された赤血球も他で代償され、貧血の症状もほとんど出ないことがあります。しかし「リンゴ病」のウイルスである「ヒトパルボウイルスB19」に感染すると貧血の症状が急激に悪化することがあります。感染症が治まってくると貧血の症状も軽快していきます。リンゴ病が流行する時期は感染しないよう十分な対策が必要です。

 

遺伝性があり、患者さんの家族に1人はこの病気を持っている人がいるケースが多いようです。

 

副腎皮質ステロイド薬が第一選択~自己免疫性溶血性貧血の治療

自己免疫性溶血性貧血は、免疫機能に何らかの破綻が生じ、自分の赤血球を攻撃する抗体ができ、溶血がおきるという病気です。薬でよくなることが多いようですが、タイプや程度などによって治療法は異なってきます。

 

■基本的な治療は3つ

自己免疫性溶血性貧血には、体温やそれより少し高い温度で溶血が進行する「温式」、それよりずっと低い温度の時に溶血がひどくなる「冷式」があります。さらに急性や慢性、突発的におこる場合と基礎疾患に併発して進行する場合があります。それぞれのケースに適した治療法がとられます。基本的に行われる治療方法は、「副腎皮質ステロイド薬」「脾臓の摘出」「免疫抑制薬」となります。

 

■温式の治療

温式の場合、まずは「副腎皮質ステロイド薬」での治療を行います。炎症反応を抑え、溶血を防ぐ効果があります。「プレドニン」という薬が使用されることが多いですが、これで9割の患者さんに症状の改善がみられるようです。効果の出方によっては他の薬が選択されることもあります。急性のものから慢性へ移行した場合は、状態によって脾臓を摘出したり、免疫抑制薬を使用することがあります。これらは副腎皮質ステロイドの効果を補うという位置づけです。副腎皮質ステロイドは、副作用として骨粗鬆症や高血圧を招くことがあります。その場合、食事制限や薬を服用するなどの対策をとることもあります。

 

■冷式の治療

冷式では、低い温度で溶血が進みますので、脾臓では溶血がおきないのが一般的です。よって脾臓の摘出は行われません。冷気にさらされることで発作がおこる場合がありますので、保温することが症状改善に最も有効な手段となります。

 

予後は年齢が若いほど良好であるようです。基礎疾患によっても経過は異なってくるようです。 

 

(Photo by: http://pixabay.com/ja/%E4%BD%8E%E3%81%84-%E7%A7%91%E5%AD%A6-%E5%9B%B3-%E6%8F%8F%E7%94%BB-%E7%94%B7-%E7%94%B7%E6%80%A7-%E5%A4%A7%E4%BA%BA-%E5%AD%90%E4%BE%9B-%E4%BA%BA%E9%96%93-40818/)

 

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-03-27掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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