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多発性硬化症とは?その診断や治療薬とは?

 

多発性硬化症とは中枢神経(脳と脊髄)が脱髄をおこしてさまざまな神経症状が出る難病です。

 

原因

中枢神経では神経線維の周りが髄鞘という脂肪のカバーで覆われて、情報の伝達がスムーズになるようにできています。

この髄鞘が何らかの原因で壊れて(脱髄といいます)しまい多発性硬化症を発症します。

なぜ脱髄が起きるのかはハッキリとはわかっていませんが、何らかのウイルスに感染することによって免疫系に異常が起きて脱髄を起こすのではないかと言われています。

 

症状

中枢神経のどこに脱髄が起きたかによって人それぞれ症状は違います。

よくみられる症状としては、しびれ、感覚鈍麻、四肢の脱力、歩行障害、視力低下、排尿障害、物忘れ、などがあります。

ウートフ徴候といい、お風呂に入るなどして体温が急激に上がると症状が悪化することがあります。

 

治療法

特別に多発性硬化症に有効である治療法はありません。

急性期には炎症に対して副腎皮質ステロイドを使用した治療が行われます。

再発予防のためにはインターフェロン薬が使われます。

 

経過

再発と寛解を繰り返しながら進行していく方、ずっと進行していく方、それほど症状に変化の出ない方、など人それぞれ様々な経過を辿ります。

 

免疫力が落ちるような因子(疲労、ストレス、他の病気)によって再発しやすくなるとの報告もあります。

 

まとめ

多発性硬化症はまだ分かっていないことが多く、国が定める特定疾患の一つです。

多発性硬化症と診断されると医療費の一部が公費で負担される特定疾患医療費公費負担制度が利用できます。

保健所に相談してみましょう。

 

髄鞘が破壊されていく病気「多発性硬化症」の新しい薬

多発性硬化症は、北米、北欧、オーストラリア南部に多く、国内ではさほど多くない疾患ですが、30代の女性に比較的多く発症が確認される、難病指定されている病気です。

 

多発性硬化症は自己免疫疾患?

多発性硬化症は神経の情報伝達をコントロールする絶縁体とでもいうべき部分(髄鞘)が破壊されていく病気です。脳から全身への情報伝達が適切に伝わらなくなるため、失禁、手足のしびれ、目が見えない、記憶障害などのさまざまな症状が起こります。

この原因は、リウマチとおなじ自己免疫疾患ではないかと考えられています。通常、外からの異物に対して攻撃する免疫系が、自分を攻撃してしまう病気です。リウマチでは関節の部分に、多発性硬化症では神経を攻撃して破壊します。ほかにも遺伝説やウイルス感染説があり、未だ解明されていません。

 

多発性硬化症の治療法

多発性硬化症はほとんど治療法がなく、一般的にはステロイド剤のパルス投与が対症療法として行われます。最近、症状を食い止めるのに、免疫系に関わるサイトカインの一種インターフェロンβが効果があるとされ、治療に用いられるようになりました。これは多発性硬化症の再発を予防し、体の機能が失われていくのを止める効果が期待されます。投与の開始が早いほどよいとされ、長期間注射を打ち続けることが必要となります。

 

インターフェロン製剤の副作用

このインターフェロン製剤はウイルス性のがんの治療などにも使用されますが、副作用として次のようなものがあり、使用を続けられない人もいます。

・インフルエンザ様症状:発熱、だるさなど。鎮痛剤を使用する

・うつ

・白血球の減少、肝機能障害:投与開始後6か月程度で安定する

・月経異常

このため、インターフェロンの使用中は定期的に血液検査が必要です。また、使用期間中の妊娠は禁忌であること、小柴胡湯の併用がよくないこと(間質性肺炎の危険性あり)など、注意することがあります。

 

インターフェロン製剤は、タンパク質製剤であるため、免疫系(中和抗体)に排除されて効果が無くなる可能性があります。しかし、多発性硬化症を食い止める治療法はほかにまだ確立していません。世界中で研究が進められており、免疫抑制剤の効果などもわかってきました。今後一歩ずつ治療法が確立されていくことが期待されています。

 

多発性硬化症などかかりやすい病気がわかる*「SNP診断」とは

多発性硬化症の原因は、未だに解明されていません。しかし近年の研究では、遺伝的な背景から多発性硬化症を診断する技術などが開発されつつあります。

 

遺伝子多型SNPでわかる発症リスク

人の全塩基配列が解読され、現在、一人ひとりの個性を作っているのは遺伝子にある一塩基多型(SNP)と呼ばれるごく一部の違いだとわかってきました。同じタンパク質を作る遺伝子であっても、その塩基配列の一部に違いがあると、少しだけ変化が出ます。これが疾患の発症や、薬の効き方に関係しているのです。ある特定の病気になりやすい、といった今まで「体質」と大雑把に表現されていたものの実態が、少しずつですが解明されてきています。多発性硬化症も一人ひとり症状がちがいますが、これも遺伝的なバリエーションだと考えられるかもしれません。

 

検査サービスも始まっているSNP検査

これまでは科学的な研究レベルが中心だったSNP解析も、スーパーコンピュータの普及やデータ解析ソフトの開発、遺伝子解析技術の革新で、個人向けにSNP検査をサービスとして行う企業も出てきました。これまでは特定の医療研究機関でしかできなかったSNP解析ですが、現在では個人でサービスを受けられるようになっています。自分の遺伝子情報・遺伝的特性を知り、病気のリスクや脱毛症、お酒の強さ、味覚などをはじめ、薬の効果もわかるといいます。多発性硬化症の発症リスクも、この方法でわかるといいます。

 

インターフェロンの効果を遺伝子検査で予測

多発性硬化症も、インターフェロンが効くかどうかをSNPで判断できるという報告があります。現在ではまだこうしたサービスの利用はわずかですが、将来的にはこうした遺伝的特性に合わせた治療=オーダーメイド医療が主流になるといわれています。こうした解析から適切な治療方法が見出され、将来多発性硬化症も難病ではなくなるかもしれません。

(Photo by: http://pixabay.com/ja/%E8%B5%A4-%E7%A7%91%E5%AD%A6-%E5%9B%B3-%E3%82%BB%E3%83%AB-%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%B3-%E7%94%9F%E7%89%A9%E5%AD%A6-%E5%AE%8C%E4%BA%86-%E8%A1%80-%E3%83%A9%E3%83%99%E3%83%AB-41524/)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-10掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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