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『血友病』ってどんな病気?正しく知って、理解を深めよう

 

『血友病』ってどんな病気?正しく知り広めることで、患者さんが生きやすい社会に

 

血友病という病気をご存知でしょうか?血友病は、先天的に血液凝固のための因子(11種のタンパク質のうちの1つ)が欠けているため出血しやすくなったり、止血の速度が遅れてしまったりする病気です。日本における患者さんの数は、およそ5000人程度といわれており、割合で言うと約0.004%程度とかなり少ない数です。

 

血友病患者の方の約60%の方が、重症の部類に入り(凝固因子が全くかほぼ無い状態)その症状は、日常の動作を行うだけで(例えば歩く、走る、軽い家事など)出血してしまったり、少し症状がましな方でも週に1回は出血してしまう、というような非常に高い頻度で出血が起こります。15%の方は中度の血友病で、重度の方のような自然発生的な出血はめったに起こりませんが、軽い打撲などでも内出血が起こり、またその止血にも時間がかかります。25%の方は軽度の方ですが、手術や外傷などでしか出血が起こらないので、血友病であると気付かないまま過ごされることも多いようです。

 

血友病と最も恐い関節障害について

 

血友病では切り傷の他に打撲などによって内出血が起こりますが、この内出血が起こった場合はすぐに凝固製剤を注入しなければなりません。その理由としては、血が関節内や筋肉内に溜まることで、関節の破壊や筋肉の硬直のような後遺症が引き起こされるからです。

 

・関節破壊…凝固因子欠乏により、大量出血となった後関節腔内に溜まり、神経を圧迫することで激痛となる。その後血液を吸収するために、酵素によって分解し始め、同時に関節軟骨までも破壊されることで動かすことが困難になる。


・筋肉拘縮…同じく筋肉繊維組織に大量の血液が流入し、筋肉が腫上がり激痛となる。関節内出血よりも血液を抜くのが困難なので、通常吸収されるまで待たなければならず、その後筋肉が収縮しない筋肉拘縮という状態になる。場合によっては歩行が困難になる

 

治療費の公費負担について

 

現在では、血友病に関する治療費は全て公費負担でまかなえるようになりましたが、約25年前までは20歳以上の患者さんはほぼ自己負担だったようです。1984年に健康保険法が改正され、血友病の20歳以上の方の自己負担額が上限1万円以内公費負担が認められるようになりました。

血友病治療のための費用は平均月60万程度と言われ、中でも、特に高額なインヒビター治療(自己抗体が投与された凝固因子を異物とみなし阻止する)を受けた場合、年間1000万円もの医療費になるということです。このことからも、公費負担の認定が如何に重要であるかということが分かります。


また2008年に「C型肝炎被害者救済法案」が話題になったことは記憶に新しいと思いますが、血友病患者の方たちが過去に輸血によって感染した被害については、この法案から除外されていたそうです1985年代以前では、血液製剤は非加熱製剤を使用するのが一般的で、製剤を使用した患者がHIVやC型肝炎に感染するという時代がありました。国の見解では血友病患者の方々に対しては「製剤において一定の効果が出たのだから」という理由で救済法には適用できないとのことだったようですが、血友病患者のC型肝炎被害者数は約2700人にものぼるとされ、現在でも治療費を捻出するのに苦み困窮されている方は数多くおられるようです

  

最後に

 

血友病患者さんが運営されているホームページで、血友病に関する体験談などが書かれており、その中に、看護学校に通う学生さんから来た一通のメールについてのエピソードが載せられていました。その方は「学校内で血友病に関する発表を行いたいので、HPに載せられている情報を使わせてもらえませんか?」という申し出を行われたそうなのですが、患者さんにとってはこの申し出が非常に嬉しかったということでした。

自らの病気を多くの方に知ってもらい、もっと理解のある世の中になれば、というのは全ての患者さんが感じられていることであると思います。認知が広がることで職場や学校での病気の理解に繋がり、患者さんが病気について周囲の人に言えず苦しむということが少なくなることと思います。また、先程の例のように、国への様々な申請が通りやすくなるケースもあります。もし、この記事を読んで頂いて感じられることがありましたら、出来るだけご家族や多くの方に病気の存在を伝えて頂けたらと思います。

 


 (Photo by://pixabay.com/ja/%E8%A1%80%E6%B6%B2-%E8%A1%80%E6%BC%BF-%E8%B5%A4%E3%81%84%E8%A1%80%E6%B6%B2%E7%B4%B0%E8%83%9E-%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%BA%E3%83%9E-%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87-%E3%81%8A%E5%A4%A7%E4%BA%8B%E3%81%AB-%E5%8C%BB%E5%B8%AB-75301/

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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