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副腎不全の患者さんは注意、ストレスと感染症!副腎皮質ホルモン不足による副腎クリーゼとは?副腎不全の治療と副作用

 

副腎不全とは?

副腎不全という病気をご存知でしょうか?

 

この病気は、主にステロイド剤の長期間の使用によって、副腎皮質ホルモン(糖質コルチコドと呼ばれる、抗ストレスホルモン)の分泌が低下することで引き起こされる、重い症状を伴う病気です。

 

糖質コルチコイドは、発熱や手術、精神的苦痛などのストレスが発生したときにそれを抑制する効果があり、生命維持に必須のホルモンだと言われています。これが、例えば長期間ステロイドホルモンを使用していた方(外用薬の使用により自己分泌能力が低下してしまっている状態)が、急にその服用をやめたりすると発熱、倦怠、嘔吐などに続いて痙攣や意識障害などが引き起こされたりする場合があります。

 

 

具体的な感染症例とは?

以前にNHKで放送された症候診断の番組の中で、このような例の患者さんについて紹介されていた回がありました。ある中年男性は喘息がひどく、ほぼ毎日病院で治療のため点滴を受けていた。そのため症状は緩和し、毎日元気に出社していたが、ある日抜歯をした際に、非常に倦怠感を感じ、その後卒倒してしまった(意識はある)。

 

これが「急性副腎不全」であると診断されていました。

 

原因は何かということですが、先にご紹介した通り、この2つが原因でした。

 

1)喘息の治療薬(ステロイド剤)を長期間使用していた→副腎皮質ホルモンの分泌機能低下が起こる

2)抜歯をしていた→生体にとってストレスになり、ホルモン分泌量が数十倍になる

 

そして、副腎皮質の機能低下により、ホルモンが十分に出ないと、(低血圧、低血糖、吐き気、嘔吐)などを引き起こし、重度の場合、意識が無くなり死亡するというケースもあります。

 

具体的な治療法は?

副腎不全がすでに生じてしまっている場合は、ステロイド薬を用いることが唯一の治療法となります。投与することで、症状はすみやかに改善します。

 

まだ副腎不全が発症していない場合、その予防法としては(感染症、小手術、ストレス)などに注意をするということになります。特にステロイド剤を中止して間もないときは十分な注意が必要です。

 

ここでは、その中のひとつ感染症の予防についての対策をご紹介したいと思います。

 

感染症の予防法とは?

感染症を予防するためには、以下の項目を守ることが重要となります。

 

<基本的な生活習慣>

・睡眠時間を7時間以上とる

(7時間未満の場合、風邪にかかる確率は3倍になる) 

・禁煙を心がける

・1日30分程度の運動を心がける

(運動しない人は、30%程度感染率が上昇)

・控えめな飲酒を心がける

(毎日ワイン1~2杯程度の飲酒は感染率を低下、それ以上はリスクがある) 

・休暇は人のタイプによって取るかを決める

(人によっては休暇がストレスになる場合もあるため、強制はしない)

・人間関係の和を広げる

(人数ではなく、社会的な役割による種類の数が1~3種類の人は、6種以上の対人関係を持つ人よりも4倍の感染率になるというデータがある)

 

<避けるべき場所やポイント>

・風邪をひいた人を避ける

(風邪をひいた人が部屋にいると、表面積の30%にウイルスが付着する) 

・手洗いを頻繁にしっかり洗う 

・アルコールによる手の消毒を行う

・良く人の手が触れる場所を消毒する(ドアのノブや電気のボタンなど)

・手で顔に触れない

 

副腎皮質ホルモンは様々な副作用があるのは良く知られていることで、この薬を使用しないと症状が緩和しないという患者さんはたくさんおられると思います。使用を制限することは難しくても、徐々に減量していく際に他の疾患の原因となるストレスや感染症防止などに対して工夫できる策はあります。

 

まずは第一歩として、質のいい睡眠を確保すること。睡眠ひとつで、免疫、疲労感はがらりと変わることがある、と言われています。

 

 

副腎皮質ホルモン不足による副腎クリーゼ

副腎クリーゼとは急性副腎不全のことです。

副腎からは身体機能の運用に必須のステロイドホルモンが多数分泌されており、その身体に必要なホルモンが不足する状態になることで急性副腎不全となります。

 

■急性副腎不全の原因

●急激な副腎皮質ホルモンの不足

1.副腎皮質分泌低下

▼副腎の細菌感染

副腎に細菌が感染し炎症を起こすことで、副腎の分泌機能が急激に低下することが考えられます。

▼副腎の血管が閉塞

血栓などで副腎への血液供給が途絶えることで副腎の機能が働かなくなるのです。

▼副腎の出血

両側にある副腎が何らかの原因で出血、もしくは損傷することによって副腎皮質ホルモン分泌が低下します。

 

2.相対的な副腎皮質ホルモン不足

副腎皮質のホルモン分泌量に変化はなくても、ストレスなどが原因で人体が急激に大量の副腎皮質ホルモンを必要とするような状態になった場合、相対的にホルモン不足となり急性服腎不全を発症してしまうこととなります。

健康な人ならストレスでも相対的不足に陥ることはありませんが、慢性副腎皮質機能低下症など、元々副腎皮質の機能が低下している人にとっては副腎皮質ホルモンの相対的不足は起こりやすいリスクとなるのです。

 

3.副腎皮質ステロイド薬の長期内服

副腎皮質ステロイド薬を治療のためとはいえ、長期に内服し続けることで副腎が萎縮して、内服を中止すると急激にホルモン不足となり急性副腎不全を発症します。

 

急性副腎不全は早急な治療が生命を左右することとなります。

そのため、早く急性腎不全と診断するためにも、副腎に関わる持病はないか、副腎皮質ステロイドが相対的に不足するようなストレスがかかっていないか、そして副腎皮質ステロイド薬を服用していないかなどの情報が治療にとって重要な要素となるのです。

 

 

 

副腎クリーゼ(急性副腎不全)のステロイド治療とは?

副腎クリーゼは発症後12時間以上経過してしまうと、意識障害が発生しますので早期治療を正しく行うことが重要です。副腎クリーゼの治療方針としては、ナトリウム・糖の補充、血圧の維持、脱水への対処が基本となります。

具体的にはグルコースの点滴の他、ステロイドの投与がありますが、具体的にはどのように行うのでしょうか。

 

副腎クリーゼ治療に用いるステロイドとは? 

副腎クリーゼ治療に用いるステロイドは、主にミネラルコルチコイド作用とグルココルチコイド作用の両方を併せ持っているヒドロコルチゾンです。

他には、ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウムを使うお医者さんもいます。

 

ステロイド点滴投与のポイント

ステロイドを点滴で投与する場合、1回100mgを点滴で静注します。そして、24時間以内に6-8時間ごとに100mgを点滴静注していきます。

2日目は200mgを分割して点滴静注し、3日目にはその量を半分まで減らし、引き続き分割点滴静注を行います。副腎クリーゼ患者は、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群に罹っている場合があるため、血圧と脱水症状を逐次確認しつつ、血中のナトリウム濃度を急激に上昇させないように点滴のスピードを調節することが重要です。

 

ステロイド経口投与のポイント

症状にもよりますが通常4日目以降は経口投与とします。経口のステロイドにはヒドロコルチゾンを用いる場合が通常です。

前提としては、慢性副腎不全がないことを確認した上で、経口投与をはじめ、徐々に投与量を減らしていって最終的には投与を中止します。

ステロイドの副作用として感染症にかかりやすくなるという点が挙げられますが、副腎クリーゼの場合は初期から大量のステロイドを投与することが重要であるとされています。

 

ステロイドの投与にあたって不明な点がある場合は、しっかりとお医者さんに説明を求めて納得のいく治療を受けましょう。

 

 

副腎不全の治療と副作用

副腎不全は、副腎皮質が分泌するステロイドホルモンが不足することで危険となる疾患です。

そのため、複腎不全の治療はその必要となるステロイドホルモンを薬などで補うことで症状を抑え、健常者同様の生活が可能になる疾患でもあります。

 

ただし、副腎皮質ステロイドは長期に服用することになると副作用が無視できないものとなってきます。

副腎皮質ステロイド薬の副作用によって、副腎の本来の機能が完全に失われ、薬の投与を中断するだけで急性副腎不全の症状に襲われることにもなるのです。

 

■副腎不全の治療

●ステロイド薬の投与

慢性でも急性でも副腎不全の治療は、副腎の機能が失われることによって分泌されなくなってしまうステロイドを投薬で補充する薬物療法が行われます。

分泌されないステロイドを補充することで、通常の人と同様の生活は十分可能です。

ただし、それには継続的なステロイド薬の投与を長期において行わなければなりません。

 

●急性副腎不全の原因疾患

急性副腎不全の場合は、急に副腎不全となった原因の疾患が存在するため、その原因疾患の治療も同時に行うことが必要です。

 

●ステロイド薬の副作用

ステロイド薬を長期間服用することは、どうしても副作用が発生してしまいます。

そして複腎不全の治療としてステロイド薬を長期投与する際の主な副作用が副腎機能の低下です。

本来副腎で作られるはずのステロイドを薬物として投与することは、ただでさえ低下した副腎機能から働く機会を奪い、完全に萎縮させてしまう副作用が出てしまいます。

 

確かにステロイド薬で健常者同様の生活は可能となりますが、それを支えているステロイド薬に頼れば頼るほど、その服用を続けなければならない身体になっているという副作用を憶えておく必要があるでしょう。

 

(photo by:http://pixabay.com/j)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-07掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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