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生活習慣病

脂質異常症(高脂血症)の治療期間はどれくらい?脂質異常症治療薬が腎機能に及ぼす効果

 

 

脂質異常症(高脂血症)と付き合っていくうえで気になるのは『いつまで脂質異常症(高脂血症)を治療すればよいの?』ということです。

脂質異常症(高脂血症)の治療期間について説明します。

 

●脂質異常症(高脂血症)は治らない?

脂質異常症(高脂血症)は治らない病気と言われることもあります。

ですが、実際には治らないというよりも『治る・治らない』で表現できない病気なのです。

例えば腫瘍ができたときは、その腫瘍が消えてなくなれば治ったということになります。

脂質異常症(高脂血症)の場合は血液内の脂質がゼロでは健康によくありません。

そのことから、血液内の脂質をうまくコントロールできるかどうかにかかっていると言えます。

 

●コレステロール、中性脂肪のコントロールのために

脂質異常症(高脂血症)の検査値であるコレステロール、中性脂肪のコントロールのための食事、運動習慣は長期間に渡って続けなければなりません。

1か月、2か月という単位ではなく、5年、10年といった単位で血中脂質コントロールは続いていきます。

 

●薬物治療は人によって期間が違う

生活療法によってどれくらいコレステロール値、中性脂肪値を抑えられているかで薬物治療の期間は変わります。

人によっては数年間薬を飲み続けなければならないこともありますが、1年程度で服薬を終了する方もいます。

 

以上のことから、脂質異常症(高脂血症)の治療は生活療法的な面ではほぼ一生に渡って続くが、薬物療法的な面では個人差があると言えます。

 

 

脂質異常症治療薬が腎機能に及ぼす効果     

腎障害をあらわすアルブミン尿や血尿、または腎機能をあらわす糸球体濾過率(GFR)の低下が3か月以上続く状態を、慢性腎臓病(CKD)といいます。

 

CKDは透析治療を要する末期腎臓病の予備軍であるばかりでなく、心血管疾患発症のハイリスク群であり、CKDが引き起こす高血圧や二次性脂質異常症が関与してきます。

 

一方、CKDに伴う脂質異常症が、腎障害や腎機能低下に悪影響を与える可能性があり、「脂質腎毒性」という表現があるほどです。

 

腎機能が正常な方であっても、脂質異常症を放置したままでいると、平均5年で3%の腎機能低下が認められ、高血圧は増悪因子だとされています。

 

またLDLコレステロールとHDLコレステロールの比率が高いほどど腎機能が低下する率が高く、この比率が4.4以上の場合は3.2未満の方に比べ腎機能低下の速度が20%早かったとの報告がされています。

 

脂質低下治療としては、脂質低下薬と、物理的な除去であるLDLアフェレーシス(透析のように2本の針を刺し、強制的に血中のLDLを除去する方法)が代表的で、共に腎臓へ好影響を与えるとされています。

 

日本腎臓学会CKDガイドラインでは、脂質管理が「心血管リスクと腎機能保持の両者に好影響を及ぼす可能性を期待して、LDLコレステロール120㎎/dl未満(可能であれば100㎎/dl未満)」を管理目標値として推奨しています。

 

ベザフィブラート、フィブラートは腎排泄であるため、横紋筋融解症などの副作用を避けるため、腎機能低下症例では慎重投与、腎不全症例では禁忌です。

 

スタチンは胆汁排泄であるため、腎不全でも使用可能ですが、慎重に投与する必要があります。

 

以上のように、CKDと脂質異常症とは密接な関連があり、相互に悪循環を形成して進行性腎機能低下の原因となります。

 

逆に脂質異常の適切な管理を行えば、CKDの経過や心血管疾患のリスクの低下に役立つ可能性もあります。

 

CKDにおいては、食事療法、レニン、アンジオテンシン系抑制剤を主体にした血圧管理と、スタチンなどを用いた脂質管理も一緒に行っていく必要があると考えられます。

 

 

脂質異常症の治療薬が脳卒中に及ぼす効果を知っていますか?        

脂質異常症は、動脈硬化を引き起こし、心血管や脳血管などのリスクイベントを引き上げ、重篤な疾患を引き起こす原因となります。

 

海外および国内の複数の疫学研究からも、総コレステロール(TC)高値、LDLコレステロール高値、HDLコレステロール低値、トリグリセライド(中性脂肪)高値などの脂質異常症は脳卒中の危険因子であると報告されています。

 

高LDLコレステロール値はアテローム血栓梗塞の独立相関因子ではありますが、脳出血そのものや認知症の原因となる楽な梗塞と独立した相関を認めないとされています。

 

このような報告から、高コレステロール血症と脳卒中の関連性は、病態によって異なることも確認されています。

 

一方、低HDLコレステロール血症が脳出血と関連するという研究も以前より報告されています。

 

脂質低下療法が脳卒中に及ぼす影響

脂質異常症の代表的な治療薬としてはHMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)が知られています。

 

これまでに、脂質異常症をはじめ、糖尿病、高血圧症などさまざまな心血管系のリスク患者を対象としたスタチンの臨床検査により、特に虚血性心疾患におけるスタチンの抑制効果はゆるぎないものとなっています。

 

脳卒中に関しても、脳卒中や脳梗塞抑制効果をもたらす機序として、脂質低下作用以外の抗炎症作用やプラーク安定化など、いわゆる多面的効果の関与が指摘されています。

 

わが国の「脳卒中治療ガイドライン2009」において、脳卒中一般の発症予防として脂質異常症患者に対して強く推奨されています。

 

現在、スタチンを用いたLDLコレステロール低下療法による脳卒中発症予防に関してはすでに確立してきていますが、今後はフィブラート系薬剤による高トリグリセライドの治療や、低HDLコレステロールの是正、およびこれらを組み合わせた脂質異常症の総合的な治療についても、脳卒中の発症・再発予防との関連を検討していく必要があるようです。

 

 

脂質異常症(高脂血症)の入院治療はあるの?

病気の治療となると気になるのは入院治療です。

入院治療をすると費用もかかりますし、仕事の面でも穴をあけてしまうことになります。

ここでは、家族性の脂質異常症(高脂血症)ではなく生活習慣とかかわっている脂質異常症(高脂血症)での入院治療の状況を見ていきます。

 

●脂質異常症(高脂血症)は通院治療

脂質異常症(高脂血症)の治療は通院治療で行われる場合がほとんどです。

というのも生活療法が中心になるので、普段の生活を改善することが一番に必要とされるからです。

入院という、普段とは違う環境での治療よりも日常生活の中で血中コレステロール、血中脂質を改善することが望まれます。

 

●検査も入院は必要なし

脂質異常症(高脂血症)かどうかを確かめるための検査においても入院するということはまずありません。

脂質異常症(高脂血症)だけではなく生活習慣病全般の検査、人間ドックも行うというのであれば2日程度の検査入院の可能性はありますが、脂質異常症(高脂血症)の単体検査なら血液検査だけです。

血液検査は10分もしないうちに終了します。

 

●脂質異常症(高脂血症)で入院する場合とは?

脂質異常症(高脂血症)で入院する場合は、合併症が出ている場合です。

脳梗塞や心筋梗塞など命に係わる病気が脂質異常症(高脂血症)の合併症として出ている場合は入院治療を行います。

合併症の治療と同時に脂質コントロールの方法を学んでいきます。

 

基本的に、脂質異常症(高脂血症)のみでの入院は考えられません。

運動や食生活など日常生活の中でも気をつけられることはあるので、脂質異常症を悪化させないためにも、まずはできることから始めてみましょう。  

 

 

知っておきたい、脂質異常症の治療法!~生活療法と薬物療法 その特徴~ 

 

合併症を引き起こすと死の危険性もあるのが脂質異常症(高脂血症)のもっとも恐ろしい点です。

まず脂質異常症(高脂血症)を治療することで、動脈硬化、それに引き続いて起きる可能性が高い脳梗塞や心筋梗塞も予防できます。

 

●2種類の脂質異常症(高脂血症)の治療法

脂質異常症(高脂血症)の治療法は主に2つに分かれています。

1つが生活療法、そしてもう1つが薬物療法です。

生活療法の中には食事療法や運動療法など生活にかかわりのあるものが含まれています。

 

●生活療法

脂質異常症(高脂血症)の治療には生活の改善が求められる場合が多いです。

中には遺伝による脂質異常症(高脂血症)もありますが、相対的に見ると圧倒的に多いのは生活習慣が原因となっている脂質異常症(高脂血症)です。

生活療法の中でもまず第一に行うべきと言われているのが食事療法です。

脂質の少ない食事、カロリーを抑えた食事を摂取して脂質異常症(高脂血症)を治療していきます。

 

●薬物療法

家族性の脂質異常症(高脂血症)では早い段階で薬物療法が使われることも多いです。

食事療法や運動療法だけでは対処しきれないからです。

一方で、生活習慣が原因となっている脂質異常症(高脂血症)の場合は食事療法を数か月続けてみて効果が見られない場合に薬物療法を用います。

 

脂質異常症(高脂血症)の治療はまず食事や運動の改善から始まり、薬物療法は食事や運動の改善で症状の改善がみられるかどうかによって取り入れる時期が違うことを覚えておきましょう。

 

 

脂質異常症の治療 コレステロールを下げすぎるとよくない?   

高LDLコレステロール血症が、心臓の冠動脈硬化症の最も重要なリスクであることは広く知られています。

 

しかし、最近は冠動脈疾患の発症に対し、高脂血症治療薬(スタチン性薬剤)が確実な予防効果を示しています。

 

近年、心血管疾患に対して、LDLコレステロール値を平均70㎎/dlまで低下させて、発症を防ごうという強力なコレステロール低下療法の有用性が報告されています。

 

しかし、コレステロールは細胞膜の形成成分として重要で、副腎皮質ホルモンなどの材料にもなっている重要な栄養素でもあります。

 

はたして、その栄養素をそんなにも人工的に下げてしまってよいものなのか、疑問が残るところです。

 

そんな疑問を持った研究者が、スタチン性薬剤でコレステロールを強力に低下させた場合、心血管疾患以外での死亡率との関連性を調べてみたところ、スタチン性薬剤そのものと他の病気での死亡率との関係性は否定されました。

 

ただし、スタチン性薬剤を使用せずに低コレステロール状態におかれた方の場合、癌で死亡する方の割合が、低コレステロール群で増加の傾向があるとのデータがあります。

 

また、非心血管・非癌死(呼吸器系疾患死、消化器疾患死、外傷死など)は低コレステロール群では危険率が癌以上に高い危険率です。

 

そもそも、低コレステロール状態でも、副腎皮質ホルモンや性ホルモン生成にはなんら問題ないとも言われており、それらホルモンとの影響は否定されていますが、呼吸器系疾患や傷の治癒にはこの副腎皮質ホルモンはその治癒に大きな影響を示すこともわかっています。

 

確かにコレステロールというホルモン作成の材料が少なくなっても、人体は何とかしてそのホルモンを体の中で作り上げようとはするでしょう。

 

しかしその分、人体に何らかのストレスがかかるとは考えられないでしょうか。

 

心血管系疾患の予防にはきちんと脂質低下治療を行うべきです。

 

しかしながら、過度にコレステロール値を下げることは、まだ人体にとっての危険度は未知数といえます。

 

要するに何事も「適度に」血清脂肪値を管理することが必要だといえるでしょう。

(Photo by: http://www.ashinari.com/2012/09/27-370740.php) 

 

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-05掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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