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生活習慣病

慢性腎臓病で摂取制限すべきもの、主食のパンやご飯を制限したほうが良い?

慢性腎臓病が進行すると、食事中のカリウムを制限するように指導されます。

 

カリウムとは?

カリウムは生体の約0.2%を占める元素で、体内では神経伝達などに重要な役割を担っています。なぜそんなにたくさんあるものが食べてはいけないのでしょうか?

 

体内にたまるカリウム

カリウムは腎臓でしか排出されないため、腎臓病になるとカリウムが体内にどんどん溜まっていってしまいます。

 

カリウムが体内で過剰になると、神経伝達系に異常をきたしたり、不整脈などを起こしやすくなってしまいます。そのため、他の病気にはあまりない「カリウムの摂取制限」が、腎臓病に限って必要となります。

 

献立を決めるときに気をつける

毎日の献立を考えるときに、タンパク質と同様に、カリウムの含有量も気にするとよいでしょう。加工品になってしまうとわかりにくいですが、一般的に、次のような食材が、カリウムを比較的多く含みます。

 

これらを全く摂ってはいけない、ということではなく、1日の摂取量をきちんと守る必要がある、ということです。

 

カリウムを多く含む食品

・野菜

・果物

・豆類

・芋類

・バナナ

・ベーキングパウダー

 

腎臓病では水分の摂取制限もあるので、果物、とくに梨やスイカといった水分も多く、カリウムを含む食材を避けるのが基本となります。

 

カリウムフリー食材の活用も

最近では、カリウムフリーのレタスなど、腎臓病患者も食べられる野菜などが出てきています。腎臓病で食べられないものが増え、日々のメニューも単調になりがちですが、透析患者が24万人といわれる日本では、こうしたカリウムを含まない食材などの開発も進められています。

 

治療は長く続くものですので、少しでも楽しい食事になるように、新しい食材を取り入れてメニューを増やしていきましょう。

 

主治医や管理栄養士からの指示を守り、病態にあわせたメニューづくりが大切です。

 

カリウム制限、水に溶けやすい性質を利用して摂取制限をクリア!

慢性腎臓病と診断された場合、薬物療法のほかに食事療法というものも存在します。その名のとおり、食べるものを制限することで疾患の改善をはかる方法です。慢性腎臓病は主に、たんぱく質、塩分、カリウムの制限をすることになります。ここではカリウムについて説明します。

 

カリウムを制限しなくてはいけない理由は何?

慢性腎臓病をわずらっていると、腎臓機能が低下しているため、カリウムをうまく体外へ排出できず、体内に蓄積し、高カリウム血症を起す恐れが出てきます。高カリウム血症は嘔吐などの消化器系の症状、四肢のしびれ、不整脈を起し、ひどい場合は心肺停止になる恐れがあり、大変危険です。そのため、摂取するカリウムの量を制限しなくてはいけなくなるのです。

 

食材を煮てカリウム量を減らそう!

カリウムは水に溶けやすい性質を持っています。そのため、煮たり、水にさらしたりという方法をとれば、自然とカリウム量は減ります。

カリウムを多く含む食材には以下のようなものがあります。

 

サツマイモ

ジャガイモ

ほうれん草

コーヒー

トマト

干し海老

納豆

乳製品

 

カリウムはほとんどの食材に含まれているものですので、調理方法の工夫や摂取制限を決めるなどして、摂取しましょう。また、たんぱく質を減らすことにより同時にカリウムも減らすことができます。

※食材を煮る場合はゆでたお湯は捨てる「ゆでこぼし」が理想です。

 

果物は缶詰で!

果物の中でも特にバナナや、メロンにはカリウムが多く含まれています。なかなか水にさらしたり、煮るということもしないので、カリウムの制限はしにくいですが、通常摂取するであろう量の半分という目安をもってみてください。

また、果物は缶詰で摂取するのが好ましいです。前述したとおり、カリウムは水に溶ける性質を持っていますので、缶詰のシロップに溶けてくれます。ただし、シロップは飲まないようにしてください。せっかく溶け出したカリウムを摂取することになってしまいます。

 

日々培ってきた食生活を変えるのは簡単なことではありませんが、自分の体を気遣いながら医師の指示に従い、制限をしてください。

 

慢性腎臓病は主食のパンやご飯を制限したほうがよい?

腎機能障害が進行した患者さんには食事療法が指示されます。今回取り上げるのは、制限をしなければいけない栄養素です。それはたんぱく質、塩分、カリウムです。今回はこの中のたんぱく質について詳しく説明していきます。

 

なぜ<たんぱく質の制限>が必要?

人間が必要な3大栄養素をご存知でしょうか?脂質・糖質・たんぱく質の3つです。慢性腎臓病患者はその中のたんぱく質を制限しなければいけません。

たんぱく質は血や筋肉になるエネルギーの役割を持っています。その役割を果たした後に、息や汗となるのですが、それ以外にも毒素というものが出るのです。その毒素を体外に排出してくれる働きを持っているのが腎臓です。腎臓機能が弱っていると、この毒素を体外へ排出できず体内にとどめてしまいます。そのためにたんぱく質の制限が必要なのです。

 

たんぱく質はどんな食材に含まれている?

ぱっと思いつくものは、肉や、魚、ご飯、パンですよね。しかしたんぱく質というのはこれ以外にも色々な食品に含まれています。野菜や、果物、麺類、コーヒーや牛乳など、毎日口にするものほとんどにたんぱく質は入っているのです。

この中でも気をつけたい食材が、日ごろ主食として口にするご飯やパン、麺類です。これらの食材は毒素がたくさん出るものとされています。制限をする際はこれらの毒素が出やすい食材を避けるのがよいでしょう。

 

たんぱく質を減らすと体重が減ってしまわない?

たんぱく質はただただ減らせばいいというものではありません。筋肉を作るたんぱく質ですから、その摂取を減らせば当然筋肉量が落ち、体重が減ってしまいます。

そうならないためにも、脂質や糖質でカロリーを補給できるようにしてください。また、カロリーアップ食品(栄養補助食品)や、たんぱく質を制限できる治療用特殊食品というものも、役に立ちます。

※治療用特殊食品(低タンパク用)とは、カロリーは抑えずに、たんぱく質を抑えたものです。主食からお菓子類まで揃っています。病院でも買うことができますし、ネットでも注文が可能です。

 

制限に関しては病状により違ってきますので、医師の指示に従い、制限する値を確認して、悪化しないよう努めましょう。

 

腎臓病で摂取制限すべきもの

食事療法において制限されるものは多くあります。栄養素は目に見えないものですから、正しく理解していないと全く逆のことをしていることもあります。

 

たんぱく制限

たんぱく制限は腎臓の負担軽減のために行われます。しかし、たんぱく質は非常に重要な栄養素でもありますので、適度な制限で腎臓病の悪化を緩めます。

 

十分なカロリー

カロリーは制限と言うよりは、標準体重を保つために必要な分のカロリーを摂取することが求められます。たんぱく制限とカロリー維持を両立することは難しく、人工的なカロリー補充製品を活用する方法もあります。

 

塩分制限

腎臓病に多いのが、高血圧症も併発している場合です。高血圧の主な原因は塩分が体にたまるためと考えられており、非常に重要です。特に日本人は塩分をとりすぎる傾向にありますので、塩分以外でレモンやすだち、香辛料などで代用するなどの方法で対処できます。

 

カリウム制限

腎臓病の場合、一度にたくさんのカリウムを摂取すると高カリウム血症を引き起こすことがあります。カリウムは正常値の2倍になっただけで命に関わる不整脈が出現することがあります。たんぱく質の多い食品はカリウムが多いため一緒に制限ができます。

 

リン制限

腎臓病になると、リンの排泄機能が低下するため、高リン血症になりやすくなります。高リン血症は血中のカルシウムを低下させます。リンもたんぱく質が多く含まれる食品に同時に多く含まれますので、たんぱく質制限がリン制限になります。注意するべきは乳製品や小魚類で、これらはカルシウムを多く含んでいますが、リンも多く含んでいます。

 

たんぱく質やカリウム、リンなどは食品のイメージで摂取をしてしまいがちです。食品ごとに正しく栄養素を知ることが重要です。

 

慢性腎臓病の食事で迷ったら?

慢性時腎臓病の食事療法は、病気のステージで違ってきます。

自分はどうしてこの食事療法をしなきゃいけないんだろう?と迷うこともあることでしょう。なぜ、この治療とこの食事なのか、その基準を理解しておくと、つらさを伴う治療を頑張ってみようと続ける気持ちになれるかもしれません。

 

見直されてきた食事療法の基準

ここ数年、腎臓病の周辺領域までを含む慢性腎臓病CKDという考え方を中心としたものへ変わってきました。これにより、よりきめ細かなケアとして、食事療法が見直されています。

 

食事の基準=病状

慢性腎臓病のステージ基準であるGFRと尿タンパクの値に基づいた具体的な食事の基準は次のようになっています。

 

透析導入前・保存期の患者の食事基準

ステージ1 (GFR 90以下)・ステージ2(GFR 60?89)

・尿タンパク 0.5 mg/日未満   エネルギー=27?39 kcal/kg/日

                   タンパク質 制限無し

                   食塩 1日10g未満

 

・尿タンパク 0.5 mg/日以上    エネルギー量は同じ

                   タンパク質 0.8?1.0g/kg/日

                   食塩 1日 6g未満

 

ステージ3(GFR 30?59)

・尿タンパク 0.5 mg/日未満   エネルギー=27?39 kcal/kg/日

                   タンパク質 0.8?1.0g/kg/日

                   食塩 1日3g以上6g未満

                   カリウム 1日2,000mg以下

 

・尿タンパク 0.5 mg/日以上    エネルギー量は同じ

                   タンパク質 0.6?0.8g/kg/日

                   食塩 1日 3g以上6g未満

                                     カリウム 1日2,000mg以下

 

ステージ4(GFR 15?29)・ステージ5(GFR 15以下)

                  エネルギー=27?39 kcal/kg/日

                   タンパク質 0.6?0.8g/kg/日

                   食塩 1日3g以上6g未満

                   カリウム 1日1,500mg以下

 

自己判断せずに

これはあくまで基準です。

医師や管理栄養士の指導のもと、それぞれの病態にあわせたコントロールが必要です。

慢性腎臓病の治療は、長い道のりです。ときには嫌になってしまうこともあります。

そんなときは、こうした数字で少し冷静になり、もう一度、治療に向き合うことから取り組んでみましょう。

 

慢性腎臓病での運動…食後の運動は絶対NG!

慢性腎臓病は、新たな国民病とも言われている病気です。全ての人に起こりうるこの病気は、糖尿病や高血圧症などと同じ生活習慣病とされており、生活習慣を見直すことによって改善できるとされています。

 

特に重要なのが食事療法

慢性腎臓病の食事療法は主に、弱った腎臓の機能を低下させないために

たんぱく質の代謝産物を抑制すること

水分や電解質を調整し、体内バランスを維持すること

栄養状態に注意し、体力を保持すること

これらのことを目的にして行われます。また生活習慣病ということで、他の生活習慣病の発症にも注意しなければなりません。高血圧予防のためには塩分制限が行われますし、むくみや尿量低下がある場合には水分摂取の制限がされます。

 

食後の過ごし方も大事

生活習慣をよくするとなると、適度に運動をしている人も多くいると思います。慢性腎臓病の場合、軽度であれば運動を制限する必要はありません。また、少し進んでも激しい運動でない限り続けることで、他の生活習慣病を予防したり改善したりすることに効果があるとされています。ただ、食後の運動は気をつけなければなりません。

 

食後は必ず食休み

糖尿病などでは食後の運動は血糖値を下げると言われていますが、慢性腎臓病では食後の運動は危険です。腎臓をはじめとして、全ての臓器は自分の臓器に血液が十分に流れることによって機能を維持できます。しかし食後は消化のために胃腸に血液が集中します。その分腎臓に流れる血液量は少なくなってしまいます。ですから、この状態でさらに運動をするということは、腎臓をいじめていることになるのです。

 

食後は20~30分はしっかりと食休みしましょう。腎臓の血液量をできるだけ十分にすることで、慢性腎臓病のその後の進行が変わるとも言われます。

 

(Photo by: http://www.ashinari.com/)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-01掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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