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抑制が効かない…躁うつ病の躁状態~知っておこう!躁うつ病の特徴~

躁うつ病の方が「躁状態」になっている時と「うつ状態」になっている時では、一見共通している面もありますが、全く正反対の面もあります。

 

「えっ?この人、昨日の人と同一人物なの?!」と思えるほどに違うのは、精神面での「抑制が解除されている」時、要するに我慢ができず、自由奔放になってしまう時です。

 

とにかく良くしゃべり、よく動き回ります。対人的なルールや世間体もたやすく乗り越えてしまい、普段は会話すらしない偉い人のところへ行って、馴れ馴れしく話しかけたりします。

他人同士が話をしている最中に平気で割り込んだりするので、『え?なに、この人?』と思われるのですが、もともとの性格が憎めないので、以外と大きなトラブルにならずに「まぁ、まぁ…」で済んでしまうことが多々あります。

 

試験が終わった日などの精神的圧力が急に解除された時に躁状態になることが多いですが、逆に圧力が加わったときにもなります。

普通は精神的な圧力が加わったときにはプレッシャーで暗くなるので、逆にそういうときになる躁状態の方が病的です。

 

この現象は「躁的防衛」といい、加わった重荷を、自分が躁状態になることで認めようとしないためだと言われています。

 

例えば、大事な人が亡くなったお葬式の時に躁状態となってケラケラ笑ってみたり、嫌な仕事が山積みになった時なども躁状態になって、平気で多額のお金を使って大盤振る舞いしたりしやすいとされています。

性的にも奔放になって、後でとんでもないことをしたと後悔してしまう時期も、こういう時のようです。

 

さらに抑制が効かず、活動性が上がると、どんどん行動にまとまりがなくなり、本格的な「躁病」になります。

 

不思議なことなのですが、躁病の躁状態は、眠らずに過活動を何日も続けても、疲れず、倒れもしません。

不眠不休でカラオケやダンスを続けることも平気です。見ているほうは心配になって、大丈夫なのかと聞きますが、本人は「楽しくて仕方がない」のだそうです。

 

ですが、多くの方はこの後にやってくる「うつ状態」で寝込んだりして、その疲れの代償を支払っているようです。

 

知っておこう!躁うつ病の特徴

精神医学的な問題を、精神科医が診断する際に使う指針にDSM-IVというのがありますが、そこでは躁うつ病は「気分障害」と分類されています。その通り、気分に障害が生じる疾患です。

 

躁うつ病は、「躁状態」と「うつ状態」と「中間期」の3つの時期からできています。

 

「躁状態」……過活動と気分の高まり(高揚感)が特徴です。

 

「うつ状態」……活動低下と気分が沈む時期をいいます。

 

「中間期」……その人本来の性格が一番良く出ている時期。人それぞれですが、すごく『いい人』という印象があります。面倒見が良く世話好きで、社交的だったり、律儀で几帳面だったりもします。とにかく多方面に気の利くいい人です。

 

躁とうつを繰り返すのを「双極型」、うつだけを繰り返すのを「単極型」といいます。

生涯で1度だけの病期の方もいれば、年に数回の方もいます。

ごく稀にですが、その周期がとても短く、日ごと、週ごとに病期を繰り返す「急速交代型」の方もいます。病期が短ければ短いほど、コントロールが難しく、本人もその周りのご家族も辛そうです。

 

統合失調症の方の特徴が、「これから起きる事に対する不安」なのに対して、躁うつ病の方の特徴は「後悔」です。

 

うつ状態の時は「もう取り返しが付かない」と悔やみ、躁状態の時は「なんとかして埋め合わせしよう。してしまったことをつぐなおう。」と、がむしゃらに頑張ります。

そして躁状態のときに頑張りすぎて失敗し、うつ状態の時にまた悔やむ、躁状態の時に取り返そうとして頑張って、うつ状態の時にまた悔やむ。

そんな終わりのない繰り返しを続けているのですから、ご本人はとても辛いのだろうと想像ができます。

 

躁状態に様々な失敗をすることで、ご家族はとても大変な思いをしているでしょう。

上手に治療をすれば決して治らない病気ではないのですが、治るまでに時間がかかる方もいます。

どちらにしても、あきらめずに治療をして頂きたいです。

 

躁うつ病の「うつ状態」の特徴

「うつ的昏迷」

躁うつ病の「うつ状態」の特徴は「抑制」です。

動きはゆっくりでのろくなり、口数も減ります。見ている雰囲気では「口を開くのがおっくう」、足腰が筋肉痛で上手く動かせないときのような「重苦しい動き」になります。

 

いつもなら仲の良い人と会うのもおっくうになったり、他人がすごく偉い人に見えます。ひどい時は、飛んでいる虫をみても、「一生懸命生きているんだよね……私より偉いわ」と言ったりします。

 

また、つい昨日まで出来ていた行動が急に出来なくなる事が多く、特に決断力や判断力が鈍くなります。

 

それまで履いていた靴を履こうとしていたのか、それとも脱ごうとしていたのかが判断付かなくなり玄関で立ち往生したり、トイレに行こうかどうしようか考えているうちに間に合わなくなり、失禁したりもします。

 

要するに、意識は正常なのに刺激に反応しない「うつ的昏迷」状態に陥ってしまうことがあるのです。

 

この精神的な「抑制」が自律神経系に及ぼす影響を「抑制症状」といいます。

 

「抑制症状」

*つばや涙が出にくくなる。

*のどがカラカラに渇く。 

*食欲がなくなる。 

*便秘になる。 

*トイレに行く回数が極端に減る。 

*無理して食べ物を口に入れても味がしない状況になる。 

*表情がどんよりとして、目を開いているのさえ辛くなる。

 

ただし、この抑制症状には日内変動があるようで、起きて午前中は調子が悪く、夕方から夜にかけて少し軽くなるようです。午前中にどうしても食事や水分摂取が出来ない方は、この少しでも調子が良い時間帯にできるだけ栄養分と水分を摂取してもらいます。

 

躁状態の時に、支離滅裂な言動で振り回された周りの人たちは、このうつ状態の時が唯一の休養の時期らしく、「静かでほっとする」というセリフを良く聞きます。

 

ですが、当の本人にしてみると躁状態の時は気分が良く、うつ状態の時はとにかく辛いのだそうで、周囲の人たちたちとはまったく逆の感覚のようです。

 

躁うつ病…躁とうつの共通点

躁うつ病の「躁状態」のときと「うつ状態」の時は症状が全く違い、その両極端にあるのがほとんどです。

躁状態が明・陽・動であるのに対し、うつ状態は暗・陰・静となります。

 

ですが、この二つの状態に共通する点もあります。

その大きなものが睡眠障害です。

うつ状態では、入眠困難(寝入るのが難しい)はあまりなく、維持困難(長い時間眠れない)、早朝覚醒(朝、かなり早い時間に目が覚めてしまう)が多くみられます。

反面、眠りすぎて中々起きられないかたもいらっしゃいますが、それは一部です。

 

躁状態は短時間の浅い眠りで疲れません。しかし、この状態が長く続くと、錯乱を起こし意識障害を起こしてしまいます。

 

躁うつ病の方は、俗世間の範囲内で生きている人なので、躁病の「誇大妄想」は「自分は社会的にえらい」という妄想に留まります。これが統合失調症の方だと、“宇宙の創造主”とか“神”になります。

 

うつの場合も「社会に迷惑ばかりかけている」「皆に申し訳ない」という罪業妄想で、人や社会への負い目感であり、「人が自分をどうみているか」に関係してきます。

虫は自分よりも偉いという考えにはなっても、自分が虫そのものだという考えにはなりません。その他の妄想も、常に世間的なものです。

 

要するに、睡眠障害と、社会的に捕らわれた考え方から抜け出さないというのが躁とうつの共通点になります。

妄想や考え方が非社会的になったり、グロテスクなものに変わる場合は、別の疾患を考えなければなりません。

 

実はうつ病より危険!?気づきにくいからこそ注意しておきたい躁病について

昨今は精神疾患が広く知られるようになってきていますが、その中でも躁病を知っているでしょうか?うつ病は日常的なうつ症状などもあり、よく知っている方も多いです。これに対して躁病はその真逆のような症状となります。今回はそんな躁病について解説します。

 

うつ病よりも危険な躁病(そうびょう)とは

うつ病は精神疾患の一つの状態として、気分の落ち込みなどを特徴とします。

一方躁病というのはその逆です。気分が高揚し、興奮状態になり、何でもできるといったような感覚が生まれます。これだけ聞けばいいことのように思います。けれどもこれが、過剰な自尊心になり、誇大妄想や疑心暗鬼に変わっていき、場合によっては攻撃や暴力に至ることもあります。

 

躁うつ病とは

躁うつ病は前の言い方で、今は「双極性障害」と言われます。これはうつ状態と躁状態を繰り返す精神疾患です。この双極性障害は、躁状態がより重い1型と、躁状態が軽い2型があります。このように躁病はうつ病と併せて見られることも多く、場合によっては摂食障害など他の精神疾患とも合併することがあります。

 

躁病の診断

躁状態を診断するのは、DSM-IVというアメリカの精神医学会が定めた診断基準で診ることができます。躁状エピソードと言われ、次のような項目から診断されます。

 

【A】気分が異常かつ持続的に高揚し、開放的でまたはいらだたしい、いつもとは異なった期間が少なくとも1週間持続する(入院治療が必要な場合、持続期間は関係ない)

 

【B】気分の障害の期間中、以下の症状のうち3つ(またはそれ以上)が持続しており(気分が単にいらだたしい場合は4つ)、はっきりと認められる程度に存在している。

 

①自尊心の肥大、または誇大

 

②睡眠欲求の減少

 

③普段よりも多弁であるか、しゃべり続けようとする心拍

 

④考えがまとまらずに発言がバラバラになる、またはいくつもの考えが競い合っているという主観的な感覚

 

⑤注意散漫

 

⑥目標志向性の活動(社会的、職場または学校、性的のいずれか)の増加、または精神運動性の焦燥

 

⑦まずい結果になる可能性が高い快楽的活動に熱中する

 

【C】混合性エピソード(双極性障害)の基準を満たさない

 

【D】障害が、職業機能や社会活動、他者との人間関係に著しい障害を起こすほど、あるいは自己や他者を傷つけるのを防ぐため入院が必要なほど重篤

 

【E】症状が薬やほかの治療、身体疾患によるものではない

 

これらの項目に当てはまった場合に躁病と診断されます。大ざっぱに聞くと躁病はうつ病よりも、明るく行動的で、いいのではないか?とも思われます。けれども躁状態はうつの状態よりも危険と言われることがあります。

 

・ブレーキができない

躁病の症状は、いわばブレーキが効かない状態です。どんなに元気でやる気があっても、普通ならこれ以上はやめておかないと体がもたないと考えたりできます。そのため活動した分体を休めたり、きちんと疲れを感じたりできますよね。

躁状態になるとその意識がないので、どんどん体を酷使し、自分の健康管理もずぼらになり、脱水症状で倒れてしまうこともあります。

 

・自分で病気に気付きにくい

何よりも怖いのは、おかしいほど動けていることに対して、自分で気づきにくいことです。うつの状態ならば他人も自分も精神的な問題があることに気づきやすいです。けれども躁状態は、場合によっては周りも気づかないこともあります。あるいは知らないうちに人間関係が壊れてしまうことも。

 

治療によって改善可能。早期発見、早期治療が大切

躁病は治療によって改善できる病気です。精神疾患といっても薬物療法が基本になるでしょう。もちろん認知行動療法などの精神療法も併せて行っていきます。躁病の症状は自分では「寝なくても仕事ができるくらい調子がいい」とも考えてしまいます。周りの人が気付いてあげることもとても大切です。

 

躁うつ病と併発する病気

躁うつ病と併発する病気はいくつかあります。併発する病気は、躁うつ病の要素である気分障害の側面を持っていないものが多く、これらの病気を併発した場合、躁うつ病患者は全く別々の問題を抱えながら、それぞれの病気の治療をしていかなければいけないことになります。

 

・パニック障害

突然過呼吸などを起こし、20~30分という比較的短い時間の間激しい不安に襲われ、その後不安は薄れていく症状があるのがパニック障害です。比較的短いと書いたのは、躁うつ病の場合のうつ状態は数時間続く場合が多いため、それと区別するためです。主に治療に使われるのは抗うつ薬ですが、再発率が非常に高く、躁うつ病と相互作用して症状が出やすくなるため、躁うつ病の症状緩和がパニック障害の緩和につながります。

 

・不安障害

漠然とした不安や過剰に大きな不安がいつまでも続くのが不安障害です。過敏・緊張・イライラなどの精神的症状も、肩こり・筋肉の緊張などの身体的症状もあります。薬物療法として抗不安薬を用いますが、深呼吸やリラクゼーション法、有酸素運動などの自分で行う治療も積極的になされます。不安障害と躁うつ病は全体の約3~4割と特に高い確率で併発しています。

 

・摂食障害

拒食症や過食症という言葉はそれぞれで知られていると思いますが、拒食症がどんどん進行するケースと、拒食症と過食症とを順に繰り返すケースがあります。摂食障害は薬物治療ではなく行動治療が主な治療とされています。

 

・強迫性障害

自分の意思に反して不安や不快な考えが抑えられないことで、無意味な行動を繰り返すのが強迫性障害の症状です。手を一日に何度も洗わなければならないという症状は有名だと思います。抗うつ薬での投薬治療や認知行動療法などによって治療がなされます。

 

・外傷性ストレス障害(PTSD)

トラウマ(外傷)により、生活や仕事に影響を与える症状が出ることをPTSDと言います。抗うつ薬が有効とされていますが、一般的には精神療法によって安心感の確保による回復をはかります。

 

パニック障害や強迫性障害などに用いられる抗うつ薬は、躁うつ病自体にはあまり積極的に用いられない薬のため、相互の病状や薬の作用を考えた上での治療となります。

また、躁うつ病において、上記のような病気を併発した患者は「自殺をしたい」と強く思うことが通常の患者の3倍ほどになるため、注意が必要です。

 

(Photo by:http://www.ashinari.com/2012/02/23-358070.php )

 

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-10掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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