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貧血に注意!腎不全と貧血

 

腎臓は赤血球を作るはたらきに関わっています。そのため、腎不全になると貧血になってしまうことがあります。このようにして起こる貧血のことを腎性貧血と言います。

 

腎性貧血とは

 

腎臓は赤血球を作るためのエリスロポエチンというホルモンを作っています。そのため、腎臓の機能が低下すると赤血球をつくる能力が低下し、体内の赤血球が減ってしまい、その結果、腎性貧血が起こってしまいます。

 

腎性貧血の治療

 

貧血の治療で思いつくのは鉄分の補給ですが、腎性貧血の場合、エリスロポエチンの分泌低下が原因となっているため、まず、赤血球造血刺激因子製剤(ESA製剤)の投与をおこないます。ESA製剤とはエリスロポエチンと似た構造を持ったペプチド製剤で、もともとエリスロポエチンが結合する受容体に結合して、赤血球を作るように促します。ESA製剤による治療の副作用は血圧上昇や頭痛が主です。重大な副作用としては血栓塞栓症である脳梗塞や心筋梗塞があります。貧血の改善の効果を上げるために、ESA製剤の投与に合わせて、食事療法や鉄剤の投与による鉄分の補給も行うことが一般的です。

 

早めの治療が大事

 

腎性貧血の症状によって、患者さんのQOLは低下し、治療に影響が出てしまうことがあります。また、貧血状態では心臓に負担がかかり、腎臓への負担も大きくしてしまうという悪循環を生んでしまいます。このことを心腎貧血症候群と呼んでいます。最近の研究では腎性貧血の症状が強いほど末期腎不全になる割合が高いという報告もあります。心臓と腎臓への影響が強く、予後に大きく関わってくるため、腎性貧血は早期から積極的に治療を行うべきと考えられています。貧血の症状は徐々に進行するため自分では気づきにくいものです。そのため、慢性腎不全の患者さんでは、腎機能の低下の程度に合わせて、毎月〜半年ごとに血液検査で貧血の有無をチェックするように計画されています。

 

腎性貧血の治療は、腎不全の進行を抑えたり、症状の改善のために重要です。自分では貧血に気づきにくいこともあるため、定期検診は必ず行くようにしましょう。

 

Photo : //www.ashinari.com/2013/06/09-378914.php

著者: 夏樹さん

本記事は、2016-07-30掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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