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メンタル

発達障害にはエピジェネティクスという現象が関与している!?

発達障害における最近の知見の中で、最も重要なのは、多くの発達障害が多因子遺伝モデルであることが明らかになったことです。
多因子遺伝モデルとは、平たく言うと私たちひとりひとりの個体に違いがあるように、個体差にばらつきがあるということです。


日常的に生じているいくつもの遺伝子の変異に加え、さらに環境因(エピジェネティクス)が関わってくるため、一人ひとりの障害のレベルや症状も変わってくるわけです。

 

今回は、今話題になっている環境因「エピジェネティクス」について、簡単な解説させて頂きます。

 

◆ エピジェネティクスとは?

 

DNA(遺伝子)配列の変化では説明できない有糸分裂、あるいは減数分裂を通じて伝えられる遺伝子機能の変化とその研究のことをいいます。


遺伝情報は「メッセンジャーRNA」に転写(コピー)されて、酵素などのたんぱく質の合成が行われる際に、環境からの干渉を受けます。この現象がエピジェネティクスです。

 

簡単に言うと、例えば、目の前に一皿の料理があって、その横にその食材があるとします。今までDNAとはその食材を電子レンジのような箱に入れれば、全く同じ料理が出来るものだと思われていました。


ところが、最近の研究では、DNAは単なるレシピ本で、食材を見ながら誰かが料理をしなければ料理はできあがりません。その料理を作る人が「環境因」のようなもので、料理下手な人がレシピ本を見て作っても、出来上がりは不味い料理ができ上がる……というようなものです。

 

この環境因による遺伝情報の変化は非常に広範囲であり、また乳児期のみではないことにも注意する必要があります。

 

例えばアルコール依存症の父による母親へのDV(ドメスティックバイオレンス)が常にある環境に子供が生まれたとき、母親のホルモン動態のアンバランスによって、生まれてくる子供にエピジェネティクスな遺伝情報のスイッチが入ります。


その一方で父親の暴力や罵声に絶えず怯えて生活する状況は、当然ながら子供側の過覚醒静状態をもたらします。

すると子供のホルモン動態にも影響が生じ、今度は別の遺伝子情報の転写過程のスイッチが入るというわけです。


要は原因⇒結果ではなく、原因×危険因子×危険因子⇒結果となるわけです。

限りなくリスクが積算されるという現象になるわけです。

 

これは発達障害のみならず、他の病気でも同じです。
例えば高血圧の素因は一つではありません。またその素因(DNA情報)を持つ人は実に多くいます。

ですが、世の中の全ての人が高血圧になるわけではなく、生活の工夫によって発症そのものを抑えるのも可能ですし、発症したとしても軽度で済む事もあるのです。

 

反面、タバコやコレステロールの高い食べ物を食べ続ければ、逆にもっと深刻な病態にもなり得る……そう考えていくと、この病気の原因理解もしやすくなるのではないでしょうか。

 

 

 

(Photo by: //www.ashinari.com/2009/09/29-028496.php)

 

著者: kyouさん

本記事は、2016-08-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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