カラダノート家族の健康を支え笑顔をふやす
  1. カラダノートTOP >
  2. メンタル >
  3. 統合失調症 >
  4. 統合失調症の薬の副作用?~水中毒とは~

メンタル

統合失調症の薬の副作用?~水中毒とは~

「水中毒」ってご存知ですか?

「水中毒」と呼ばれるこの症状は、おそらく一般的にはあまり知られておらず、精神科について勉強した人、もしくは統合失調症の治療をした人が身近にいた人しか知らない症状だと思います。

 

「えっ?水で中毒になるの?」第一声、そう言って驚く人が多いことも確かです。

 

「水中毒」もしくは「病的多飲水」というのは、その言葉のままで、水を大量に摂取する事により、低ナトリウム血症を起こす中毒症状のことです。水分の過剰摂取が直接の原因ですが、普通の人はいくら喉が渇いても中毒症状を起こすまで水を飲み続けたりしません。

 

水中毒は統合失調症の患者に多いことが知られていて、抗精神病薬の副作用とバソプレッシンの持続的分泌が関係するといわれています。

 

要するに、統合失調症の治療のために抗精神病薬を長期投与することで、その副作用により視床下部の口渇中枢とバソプレッシン分泌細胞のドーパミン受容体感受性が亢進するからです。

 

「とにかく喉が渇く」

「飲んでも飲んでも飲み足りない」

「いくら飲んでも渇きが癒されない」

 

……そういう口渇感は、おそらく普通は体験することがないでしょう。

 

普通、健康な人で一日に摂取する飲料水はせいぜい1〜2?がいいところです。ですが、この水中毒と呼ばれる方々は、一日に5?〜10?、もしくはそれ以上の水を飲みます。

 

バソプレッシン促進によって、腎臓からの水分再吸収が盛んになり、血漿浸透圧が減少しますが、ナトリウムの再吸収は行われないため低ナトリウム血症を引き起こし、意識障害を引き起こします。

 

さらに意識障害を起こさないまま、長い期間低ナトリウム状態が続くと、身体がむくみ、心不全にまで至ります。要するに命にまで関わってくるわけです。

 

入院治療中の方は、比較的この症状が早く見つかりますが、精神科外来やクリニックなどに通院している方は、この症状を知らない、もしくは知っていても黙っているケースが多々あります。

 

もし、ご家族に統合失調症などの薬を服用し、どうみても水分の取りすぎだろうと思われる方がいた場合は、早めに医師に相談してください。 

 

統合失調症薬『リスパダール』と抗うつ薬『パキシル』は併用してはいけない?副作用増加のリスク

2007年に厚生労働省が、統合失調症治療薬『リスペリドン(一般名:リスパダール)』を服用後に、高血糖や糖尿病の悪化によるケトアシドーシス、糖尿病性昏睡などを生じたケースが3年間で3件報告されており、うち死亡例も1件あったとして、添付文書への重大な副作用の記載を追加するように指示しました。

 

リスペリドンは、代謝酵素として主にCYP2D6によって代謝されますが、『パロキセチン(一般名:パキシル)』などのCYP2D6阻害薬と併用すると、代謝が阻害され、血中濃度が高くなり、副作用のリスクが増加することで知られています。では、一般的な服用量においては、どの程度影響があるのでしょうか?以下では、その詳細について見て行きたいと思います。

 

代謝酵素について

薬を飲んだあと、代謝・排泄のサイクルが働くことによって、不必要な薬成分が体内に滞留しないという安全性を保つことが出来ます。この薬物代謝に関わる酵素には、数種類のものがあり、それに代謝される薬と、また一方で阻害する薬が存在します。この2つが同時に併用されることで、体内血中濃度が上昇します。主な向精神薬代謝酵素とその酵素阻害作用のある薬の組み合わせは以下になります。

 

<各代謝酵素(CYP)によって代謝される薬+その阻害薬の組み合わせ>

◆CYP1A2

 (代謝薬)クロザピン、オランザピン

 (阻害薬)フルボキサミン 

 

◆CYP2D6

 (代謝薬)オランザピン、アリピプラゾール、リスペリドン、パリペリドン、ハロペリドール

 (阻害薬)パロキセチン 

 

◆CYP3A4

 (代謝薬)クロザピン、オランザピン、クエチアピン、アリピプラゾール、トリアゾラム

 (阻害薬)フルボキサミン、グレープフルーツジュース、クラリスロマイシン

 

リスパダールとパキシルについて

<リスパダールとは?>

リスパダールとは、統合失調症の治療薬で、脳の情報伝達系の不調により、脳内の混乱を生じる(幻聴・妄想・興奮や無感情・意欲低下・自閉など)症状を改善する効果があります。

 

(作用機序)

脳内のドパミン2(D2)受容体とセロトニン2(5-HT2)受容体を遮断する。(ドーパミン神経系の機能亢進により起こる陽性症状をおさえ、またドーパミン神経系の働きがよくなり、陰性症状が改善します。)

 

(副作用)

比較的多い症状に、立ちくらみ、めまい、眠気、口の渇き、便秘、尿が出にくい、動悸、体重増加など。また重大な副作用として、高血糖による昏睡やケトアシドーシス、意識障害(のどが異常に渇く、多飲、多尿、頻尿など)の報告があります。

 

<パキシルとは?>

パキシルとは、抗うつ薬の第三世代薬SSRI(選択的セロトニン再取込阻害薬)に分類される薬です。衝動性・不安・緊張の緩和などの作用がある神経伝達物質セロトニンを再取り込みするセロトニントランスポーターの働きを阻害します。これにより、脳内シナプス間隙のセロトニン濃度が高まり、神経の伝達がよくなります。

 

(注意点)

注意点として、代謝酵素CYP2D6の強力な阻害作用がある。

 

臨床試験について

リスパダールが肝臓で代謝された際に生じる物質がパリペリドン(一般名:インヴェガ)という抗精神薬として利用されていますが、このインヴェガの効果は、肝臓で分解されにくく半減期が長いため、1日1回の投与で血中濃度を24時間維持できる(リスパダールは1日2回)といわれています。

 

インヴェガとパキシルの2剤を併用することによる副作用増強の可能性が、ヤンセンファーマによる臨床試験の結果で示されています。結果としては、以下の服用量においては、臨床上問題とならない程度であると報告されています。

 

◆健康被験者を対象とした相互作用試験(ヤンセンファーマ) 

(試験内容)

パロキセチン20mg/日に併用してインヴェガ3mgを単回投与する。

 

(結果)

パリペリドンの血中濃度が平均で16%上昇した。(⇒臨床上問題とならない程度と述べられている。但し、腎機能障害のある場合は、血中濃度が上昇するので注意が必要) 

 

上記のように、代謝酵素阻害作用がある薬物との組み合わせでも、服用量や健康状態によっては臨床上問題とならない場合もあるようですが、一通り相性の良くない薬の組み合わせを知っておくことは、健康被害を避けるためにも重要です。ある医師のブログによると、もし処方された組み合わせに疑問を感じるようであれば、主治医にその処方の根拠について説明を求めることは全く躊躇する必要がないと述べられていました。

  

統合失調症とうつ病の症状が同時に見られることってあるの? 

うつ病や統合失調症という疾患は精神疾患の中でもよく知られている疾患です。

 

精神疾患というのはがんなどの体に生じる疾患とは違って、具体的な原因に目が向くのではなく、症状からうつ病であろう、総合失調症であろうと診断をします。

 

統合失調症+うつ病の疾患

・統合失調症の精神病用症状

・うつ病の気分障害

 

このふたつの症状があらわれる疾患に分裂感情障害という疾患があります。分裂感情障害というのは統合失調症が精神分裂病と言われていたときの言い方であって、現在は統合失調感情障害と呼ばれます。

 

この疾患は人口の1%に満たないくらいで発症し、多くの精神疾患と同じように女性に多く見られます。特に20代から30代にかけての若い世代での発症が多く、男性と比べると女性の方が発症年齢が遅くなる傾向があります。

 

分類に若干困る疾患

上記の通り統合失調感情障害という疾患は統合失調症とうつ病の症状が見られる疾患ですので、これが統合失調感情障害という一つの疾患なのか、統合失調症とうつ病を併発しているだけなのかというのは判断に困る部分もあります。

 

そもそも

統合失調症とうつ病という疾患は全く別の疾患と見なしづらい面があります。というのも統合失調症の症状とうつ病の症状が同時に見られたり、その時その時でいずれかの症状が一つの患者さんに見られたりすることは十分にありますし、症状が一方から他方へ移行していくこともあります。

 

さらには脳に生じている機能障害によっては、統合失調症とうつ病の症状が同時に見られる可能性も十分にあるのです。

 

どの様に分類されるかは意見が分かれるところですが、精神疾患に置いては見えている症状の方が重要ですので、それに対して薬物療法などをしていくことになります。

  

日々の生活が大変…分裂感情障害(統合失調感情障害)では障害者年金はもらえますか? 

分裂感情障害(統合失調感情障害)は統合失調症のような妄想や興奮に加えて、うつ病もしくは躁うつ病のような気分障害を伴う病気です。

 

絶えず気味の悪い妄想に悩まされ続ける人もいますし、ずっと抑うつ的な気分から解放されないまま妄想と闘っている人もいます。

 

障害年金2級の可能性はあります

分裂感情障害(統合失調感情障害)で生活もままならないという時は、行政が準備したセーフティネットワークである、障害年金をもらえる可能性があります。

 

分裂感情障害(統合失調感情障害)では実際に障害年金を受給できた例もあるので、生活が厳しいときには医師に相談してみても良いでしょう。

 

軽度で、社会生活がどうにか送れている場合には、障害年金の受給は難しいです。

 

障害年金の額は年金の種類によって変わる

年金制度では国民年金や厚生年金があり、分裂感情障害(統合失調感情障害)の障害年金でもらえる金額も、年金の種類によって変わります。

 

分裂感情障害(統合失調感情障害)で障害年金2級と考えると、大体国民年金で月額7-8万円、厚生年金で月額10万円程度と予測されます。

 

ただし、今までに年金の未払いが多いなどの事情があれば、障害年金そのものの審査に通らない可能性があるので注意が必要です。

 

診断書はしっかりと作成してもらう

分裂感情障害(統合失調感情障害)で障害年金制度を利用したいと思うなら、ポイントとなるのは診断書です。

 

診断書は審査の際に重要視されるものですので、自分のありのままの状態をしっかりと診断書に書いてもらってください。

 

特に日常生活において何ができないか、社会生活を送る上でどんな不利益があるかを医師に伝えましょう。

 

分裂感情障害(統合失調感情障害)で障害年金を受給したいと考えたが手続きが面倒、と感じる方もいるようです。

 

社労士による手続き代行サービスなどもあるので、利用を考えてみましょう。

 

(Photo by:http://www.ashinari.com/ )

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-04掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


通報する

統合失調症に関する記事

統合失調感情障害(分裂感情障害)の治療例~ジプレキサ系統の新規抗精神病薬「シクレスト」~

最近の話題では、歌手の宇多田ヒカルさんの亡くなったお母さんが統合失調感情障害...

統合失調症患者は痛みに鈍感~統合失調症の様々な幻聴・その内容とは?~

統合失調症患者は健常者よりも痛みに鈍感だと言われています。これは全く痛みを感...


妄想が現れる?統合失調感情障害(分裂感情障害)の病識

ここでは妄想や幻聴がでてくる精神病のひとつ、統合失調感情障害(分裂感情障害)...

統合調症になりやすい子どもとは?

将来統合失調症になる子どもは、しょっちゅういじめられている子かというと、必ず...

カラダノートひろば

統合失調症の関連カテゴリ

ブックマークは20件まで登録可能です
トップへ戻る