カラダノート家族の健康を支え笑顔をふやす
  1. カラダノートTOP >
  2. メンタル >
  3. 統合失調症 >
  4. 統合調症になりやすい子どもとは?

メンタル

統合調症になりやすい子どもとは?

将来統合失調症になる子どもは、しょっちゅういじめられている子かというと、必ずしもそうではありません。

すでに巧みに目立たない術を心得ているからでしょうか?

むしろ、小学校から中学のはじめにかけては、優等生、トップであることが多いようです。

確かに統合失調症を患う方の中には、学生時代に酷いイジメにあったという方もいますが、そういう方はごく一部です。

 

逆に有名大学出身者が多く見受けられます。ご家族も同様です。

 

たとえば、クラス委員に選ばれる事は、どうも精神健康を悪くするイメージがあります。1番も追いかければ良い2番以下よりも精神健康によくありません。

 

もしなってしまったら、せめて親は喜んで大騒ぎしないことをお勧めします。喜んで騒ぐ事で、余計に子どもを追い込むことになるからです。

 

一般に家族との関係が良いと、子どもは6歳ぐらいまでは親にまとわりついています。

 

そしてそれ以後は独立行動を好んで親をうるさがることが多くなります。

 

あまり関係がしっかりしていないと、それまでは一人遊びをしていても、小学校に入るごろからかえって親から遠くに行けなくなる傾向にあります。

 

子どもの叱り方について

1.したことを叱って、本人の人柄をけなさないこと

2.同じことを一度に何度も繰り返していわないこと

3.他人(だれそれさん)を引き合いに出さないこと

4.すぐに自分の思うとおりにさせようと思わないこと

……以上のことが大切です。

 

なお、大泣きした子は15分くらいは泣き続けるのですから、15分は静かに待ってみるようにすると良いです。15分後以内に「泣き止みなさい」「置いていくよ」と言うと、火に油を注ぐようにいつまでも泣き続けます。

 

もちろん、理屈に合った要求は受け入れることが大事ですし、そうでもないものに関しては気持ちを汲むことが大事なります。

 

これはあくまでも参考にしていただければよいことで、こうしなかったからといって、その子が必ず統合失調症になるというものではありません。

 

かく言う私自身は、かなり当てはまるポイントが多いのですが、救いは親の叱り方が良かったことにあるような気がします。

 

あくまでも臨床で経験している上での感想を交えた精神学的一般論です。

  

統合失調症を発症させやすい家族

 統合失調症を発症させやすい場として「高度感情表出家族」というものがあると言われています。

これは単に相手の事を考えてハラハラしている家族のことではありません。お互いに感情を相手の事を考えずにぶつけ合う家族です。

 

「えっ?そんなめちゃくちゃな家族なんているの?」というのが、正直なところでしょうが、精神科で多くの患者の家族に接していると、かなりの確立で存在していることが実感できます。

 

イギリスで、統合失調症の家族について研究したところ、統合失調症から回復した患者が干渉することの多い家族と少ない家族とで、どちらが再発率が高いかという調査をしたところ、圧倒的に干渉することが多い家族でした。

 

ですから、イギリスでは週に何時間以下というふうに、家族の感情に患者をさらす限度を医師が処方して再発率を下げているといいます。

 

日本人の感情のぶつけ合いは欧米ほどむき出しではありません。

 

海外の映画を見るとわかるように、身振り手振りをつけ、大声で、家具などを叩いて音を立てながら感情を表出するのが海外の「高度感情表出家族」の実際です。

 

日本では「あなたのために言っているんだよ」という前置きで、相手の反撃をあらかじめ封じ込めおいてから、うるさくコメントを加えるのがこれにあたります。

 

例えば、

「どこへいくの?」

 

「まだ働いてないのに、みっともない」

 

「人にちゃんと挨拶するんだよ」

 

「この間、変なかっこうをして歩いてるとおもったらおまえじゃないか。こっちは穴にでも入って他人の振りをしたいぐらいだよ」

 

「本ばっかり買って。それも、役にも立たない本を何冊も!おまえは何歳になったと思ってるんだ?この間も○○さんちのおじさんが、お前はどうするつもりなんだって聞いてきたよ。聞かれる方の身にもなってほしいね。」

 

「パソコンパソコンって、お前の友達はパソコンなのかい?そんなのでやり取りしてる奴を本当の友達って呼べるのかい?どうせ実際にあったら、お前なんて気持ち悪いってあっさり切られるよ」

 

など、まだまだこれぐらいでは治まりません。

自尊心の傷ついた人、さしあたり自尊心のよりどころを持たないひとには致命的です。

この「高度感情表出家族」はうつ病の回復の妨げにもなると最近のデータで言われています。

心の病は遺伝ではないと言われますが、こういう家族の環境要因は大きいといわれる理由がよくわかる気がします。

  

統合失調症が多い国地域 

日本の統合失調症の罹患率は約0.85%でおよそ120人に1人がかかる計算になりますので、まれな病気ではありません。アメリカも日本とほぼ変わらない罹患率で、世界的に見てもこれは平均的な数字です。  

 

4%のアイルランド

アイルランドの統合失調症の罹患率は4%と高い確率になっています。

原因として考えられているのは主食のジャガイモです。ジャガイモは日光に当たると表皮の下にソラニンという物質ができます。これは神経毒の一種で、摂取すると頭痛や嘔吐、下痢や胃炎などを起こすなどのほか、幻覚などが起きることがあるそうです。実際にこのジャガイモの毒性が統合失調症の発病にどれほど関係しているかははっきりしていませんが、この罹患率はある年齢を境にして上の罹患率が高く、下の罹患率が低くなっているそうです。そのため、遺伝的な要因だとは考えにくく、環境的な要因が影響していると考えられています。

 

9%のジャマイカからイギリスへの移民

とても高い罹患率となったのはジャマイカからイギリスへ渡った移民です。

ジャマイカ本土やイギリス本土では罹患率は特に高くありません。しかも、移民をした世代の子どもの世代の方、罹患率が高くなるという傾向がありました。これらのことは統合失調症が環境要因によって引き起こされたものと考えられています。 

 

統合失調症が発病する要因はもちろん遺伝的なものもありますが、環境や、もしかしたら食生活にも発病の原因があるかもしれません。

 

統合失調症にかかった人は病気になりにくい? 

統合失調症を患うとさらに重い疾患になりにくいというのは良く言われることです。しかし、当たり前ですが全ての病気に対してかかりにくいというわけではありません。

 

どんな病気にかかりにくい?

・リウマチなどの免疫系の病気

・ガンや脳卒中などの全身性の病気

 

などになりにくいと言われています。これらの病気全てがきちんと証明されているわけでもありませんし、全員に対して当てはまるわけでもありません。しかし、医療関係者などの中では統合失調症を患った人はこういった病気にかかりにくいという認識があるのは事実です。

 

リウマチと統合失調症

統合失調症患者がリウマチを患う確率は健常者と比べて4分の1ほどだそうです。ただし、統合失調症にかかりやすい年齢が思春期の10代後半から30代前半で、リウマチにかかりやすい年齢は30歳代から50歳代ですので、時期的なずれがあります。そういった考慮に入れるべき要因が残っている上、科学的に証明されていないため、まだ「統合失調症患者はリウマチになりにくい傾向にある」としか言えない段階です。

 

ガンと統合失調症

ガンと統合失調症の科学的な説明はまだ、決定的な結果は出ておらず、研究段階の域を出ません。しかし、実際の患者に対する追跡検証などはなされています。台湾で9年間に及んで行われた追跡研究では、9年間で、統合失調症の患者ガンにかかった人は1.93%で、対照群の健常者は2.97%といった結果が得られています。また、台湾の統合失調症患者は肝細胞がんの原因となるHBV、HCV感染が健常者よりも高いとされていながら、統合失調症患者の肝臓がんのリスクは健常者より42%低かったという結果もあります。

 

医療従事者などには「統合失調症は大きな病気にかかりにくい」という感覚はあるものの、まだ感覚の話でしかありません。また、大きな病気には強い傾向があるようですが、風邪などの小さな病気にはもちろんかかります。 

 

親の問題点としての「過保護」

統合失調症を患う方の家族に話を聞くと、「過保護でした」「甘やかしました」という親がいますが、良く聞くと、子どものほうから甘えたり、ねだったりはしていないのが常です。

 

親の単なる自己満足であればそれはそれほど害はありませんが、「甘やかす」親の心理には、次のようなものがあります。

 

* 何かの代償(たとえば仕事が忙しくてほとんど家にいない)

* 欲求不満のあらわれ(甘えたい人は、甘えが満たされないと人を甘やかす傾向が出てくる)

 

……など、ほかにも色々あります。

 

過保護とは「子どもの尊厳性を考慮しない保護」を言います。要するに「不安を伴った保護」のことです。

 

過保護の中で、相手の精神健康をもっとも悪くするのは、「先回り保護」です。

 

「あなたは、かくかくしかじかのことをして欲しいはずだ。そうでしょう?」と親が言ってしまう。

 

例えば、自分が子どもの頃凄く欲しかった物を、子どもが欲しいという前に与えてしまった結果、子どもはぜんぜんその物に興味を示さない……といった事例です。

 

要するに、「先回り保護」は子どもにとって「押し付け」「恩着せ」であり、それを拒否させず我慢させることに他ならないのです。

 

また、親子の対話が少ないと良くないという噂を真に受けて、「さぁ、話し合いをしよう!」と一部屋に家族を集め、無理に話し合いをさせるのも良くありません。

 

わざわざ会話をするのに目的意識を持たせ、部屋に集まるときの子どもは、緊張と相互の疑心暗鬼が相当な水準になっているはずです。これはストレス以外の何者でもありません。

 

本当に子どもの本心を聞き、話をしたいと思うなら、かしこまることなく話ができるはずです。

 

それが出来ないということは、日頃から子どもとコミュニケーションが取れていない何よりの証拠です。

 

子どもの精神健康上必要なのは、「ゆったりとした気持ちでの庇護」であり、「親が自分を見捨てない」という安心保障です。

 

「まったく、あなたはダメなんだから」「お母さんがいなければ、何もできないじゃない」「そんな悪い子は、お母さんの子どもじゃない」などと無意識に子どもを否定する発言を繰り返していると、それは安定保障を根底から覆してしまうことになりますので気をつけましょう。 

 

(Photo by:http://www.photo-ac.com/)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-04掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


通報する

統合失調症に関する記事

統合失調症患者は痛みに鈍感~統合失調症の様々な幻聴・その内容とは?~

統合失調症患者は健常者よりも痛みに鈍感だと言われています。これは全く痛みを感...

統合失調症の薬の副作用?~水中毒とは~

「水中毒」ってご存知ですか? 「水中毒」と呼ばれるこの症状は、おそらく一般...


統合失調感情障害(分裂感情障害)の治療例~ジプレキサ系統の新規抗精神病薬「シクレスト」~

最近の話題では、歌手の宇多田ヒカルさんの亡くなったお母さんが統合失調感情障害...

言動、行動がおかしいと感じたら…もしかしたら統合失調症!?統合失調症による自閉症状

お子さん、兄弟、親、友人などが最近おかしな行動を取るとか、おかしな言動をする...

カラダノートひろば

統合失調症の関連カテゴリ

ブックマークは20件まで登録可能です
トップへ戻る