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全身性炎症性疾患の難病「ベーチェット病」を知る

 

 

全身性炎症性疾患の難病「ベーチェット病」を知る

 

ベーチェット病という病気をご存知でしょうか?

 

近年、この病気を患っているとして、EXILEのMATSUさんが2012年にフジテレビの深夜番組や朝日新聞デジタルの記事の中でベーチェット病の闘病生活を告白されていました。その内容は壮絶なもので、高校時代から疲労が溜まると発症していた皮膚紅班や口内炎の症状に加え、ある時期を境に紅班といわれるしこりが発生し痛みで歩けなくなり、投薬治療を開始されました。しかしその後突然左目の機能の障害により失明の徴候が生じ、また皮膚と陰部に出来た潰瘍が激しく痛み、内臓にまでその痛みの範囲は広がります。そしてステロイド薬による治療を開始されますが、副作用の問題が生じ、また仕事においても高みを目指さなければならないことから、メンバーの誰にも病気のことを言わず、無理をして疲労や辛さから動けなくなってしまったことも綴られていました。

 

症状について


この病気は、全身に炎症症状をもたらす病気で再発と寛解を繰り返し、皮膚や粘膜への潰瘍と激しい痛み引き起こします。代表的な4つの症状に

 

1)繰り返す口内炎(再発性アフタ性潰瘍)

2)深く痛い陰部の潰瘍

3)皮下脂肪の炎症による皮膚症状(結節性紅班)

4)眼症状(ぶどう膜炎による視力障害)

 

があります。


これら4つ全ての症状がそろう場合を完全型ベーチェット病、それ以下の場合を不完全型ベーチェット病と呼びます。必ず完全型に移行するというわけではなく、多くの人が不完全型のまま症状が止まっている事もあるようです。
それぞれの病変の発症確率は、口内炎が100%、眼症状が60%、紅班皮疹が80%、陰部潰瘍が70%であると言われています。

 

原因について


遺伝的な要素と、その他環境面での要素が合わさり病気を発症すると考えられています。遺伝的な要素には、白血球の異常があり、両親から貰った白血球の型(HLA:ヒト白血球抗原)に「HLA-B51」か「HLA-A26」というタイプが見られれば、発症の可能性は高いとされています。

(※HLAとは…白血球の血液型のようなもので、臓器移植などの際に提供者と本人とのHLAが異なると、抗体を作って攻撃してしまう。


型は、2対3組の計6個の数字(1桁~2桁)により表され、1組の単位を「座」と呼びます1)A座、2)B座、3)DR座の3組が存在し、具体的な例としては、「A座がA2、A26、B座がB61、B61、DR座がDR9、DR12」のように使用します。)


断方法


ベーチェット病の診断には、上記の4つの症状が生じているかにより判断します。結節性紅班が一般的なものか、ベーチェット病によるものかを判断するために、その持続時間と再発性を見ます。一派的なものであれば、紅班は2週間程度で消え再発は稀ですが、ベーチェット病によるものは2~3日で消え再発も非常に多く見られるということです

 

治療法


基礎治療薬には、コルヒチンと言う好中球(白血球)抑制薬を用います。副作用として奇形児の生まれる可能性があるので、出産の予定がある際には服用は勧められません。その他個別の症状に対応する治療薬が必要になります。


◆結節性紅班…非ステロイド系消炎薬
眼の症状…免疫抑制剤シクロスポリン、インフリキシマブ
◆口内炎、陰部潰瘍…ステロイド薬
◆動脈、中枢神経、腸管の炎症(特殊型ベーチェット病の症状)…ステロイド薬

 

経過について

 

眼の症状(視力障害)や特殊病型(動脈、中枢神経、腸管の炎症)が発症しない限りは、慢性的に症状が繰り返されるものの予後は悪くないとされています。眼の症状に関しては、過去には眼症状発症後2年で視力が0.1以下になる確率は40%とされていましたが免疫抑制剤シクロスポリンの登場により、現在では発症確率は20%程度に抑えられるまでの改善があったとされています。また近年登場したインフリキシマブによっても改善率は大きく変わり、90%の有効率が出ているとされているようです

 

最後に

 

上記のMATSUさんの記事においても話されていたことですが、この病気は、過労や体が冷えるなどの体への負担が起こると、悪化したり再発するというような特性があります。身近にベーチェット病患者の方がおられる場合は、休息と体の保温(季節の変わり目など)をしっかり摂ることが大事です。また、口腔粘膜や皮膚などに刺激が起こると、化膿したり炎症が起こる場合があるので、食事の刺激物を控えたり、周囲に障害物は置かないようにするなどの対策が必要です。

 

(photo by://pixabay.com/ja/%E4%B8%AD%E6%AF%92-%E6%8A%97%E7%94%9F%E7%89%A9%E8%B3%AA-%E3%82%AB%E3%83%97%E3%82%BB%E3%83%AB-%E3%82%B1%E3%82%A2-%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%95%E3%83%AB%E3%81%A7%E3%81%99-%E8%96%AC%E5%89%A4-%E5%81%A5%E5%BA%B7-%E7%97%85%E6%B0%97-71573/)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-02掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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