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結核後遺症と付き合う生活を~結核後遺症にならないためには~

 

 

結核はかつては大勢の人々を死に追いやった、恐ろしい不治の病でした。

しかし昨今では、その結核にも有効な治療薬や治療法が開発されており、結核は決して不治の病であるというわけではありません。

 

ただし、そんな医療の進歩も、結核による後遺症を防ぐ事にまでは至ってしません。

結核に一度なってしまったら、治療するまでに肺の機能などが損なわれ、それが後遺症となり、その後の人生につきまとうことを防ぐ事は未だ難しいのです。

そのため一度結核を経験した人には、その後遺症を踏まえて、肺や心臓に余分な負担をかけない生活を心がける必要があります。

 

結核の後遺症と生活

1.結核によって肺が痛む

結核によって特に肺の機能に重大な障害が残ることが多く、後遺症として呼吸が満足に行えなくなってしまいます。

 

2.酸素吸収不足で心臓にも負担

呼吸による酸素を取り入れることが満足にできず、それは結局血液中の酸素濃度を低下させ、心臓に大きな負担を与えます。

 

3.高齢になるほどに後遺症が現れる

肺の機能不全による酸素不足で心臓に負担が掛っても、若い世代ならば問題はほとんど無いが、高齢になればなるほど後遺症として症状が現れることになります。

 

●肺や心臓に負担をかからない生活を

結核経験者に必要なのは、痛んだ肺でも可能な負担の生活を心がけ、無理をしないことです。

 

結核そのものの症状自体は治療できても、その結果、損なわれた肺などの臓器の働きは決して取り返せるものではありません。

できることなら結核になる事自体を予防する対策を取ることをお勧めいたします。

 

結核後遺症に有効な理学療法

結核後遺症とは、結核治療後に慢性的な呼吸困難を引き起こすことです。

 

結核の特効薬が無かった戦前は、肺を切除したり、穴を開けたりして結核を治療していましたが、これによって肺自体の容量が少なくなったり、機能が低下したりして、結核が治った後に後遺症として呼吸困難が現われます。

 

また、戦後の投薬による結核治療でも、投薬を途中で中止してしまったりと、完全な治療を行わなかった場合、後に症状が悪化し、これらの呼吸困難という後遺症を引き起こすこともあります。

 

結核後遺症の特徴は慢性的な呼吸困難

結核後遺症に陥ると、慢性的な呼吸困難になります。

症状としては浅くて早い呼吸になちがちになり、首から肩にかけての筋肉が緊張することによって、さらに息苦しさを感じるようになります。

 

慢性的な呼吸困難を軽減するためには?

腹式呼吸を使い、呼吸を整えます。

仰向けになって両膝を立て、胸とお腹に両手を置いて腹式呼吸をします。

 

肩の力を抜いて鼻からゆっくりと息を吸い、その時お腹が膨らむのを手で確認しながら行うようにします。

息を吐き出すときは口をすぼめて口からゆっくりと吐き出します。

 

呼吸法を取得するまでは朝晩2回10分程度行うのがよいでしょう。

 

結核後遺症では、胸部の動きが悪くなり、十分な呼吸運動が出来なくなっていることも考えられます。

そのため、胸部を中心としたストレッチ運動を行い、胸部の柔軟性を高めることも必要です。

仰向けになり両手を組み、腕を伸ばした状態のままお腹の下から頭の上までゆっくりと移動させます。

これを腹式呼吸をしながら行うとよいでしょう。

 

 

慢性的な呼吸困難では痰が多くなります。

痰が増加すると気道が狭くなり、空気の通りも悪くなるのでさらなる呼吸困難を招きます。

痰を効果的に吐き出すには、深く息を吸ったところで息を一度止め、そこから一気に強く息を吐き出すのと同時に痰を吐き出す方法です。

それでも痰が出しにくい場合は、横向きになったりうつ伏せになったりと状態を変えてみてから試してみるとよいでしょう。

 

また、痰は水分が不足していると詰まりやすく、出にくくなりますので十分な水分補給も心がけるようにしましょう。

 

 

結核後遺症にならないためには

結核後遺症とは、1950年代前に手術によって結核を治療した人が、肋骨から針を刺し肺に穴を空けたり、肺を切除するなどして肺にダメージを与えるような手術をしたためにその後数十年たってから、慢性的な呼吸困難などの症状が出てしまうものです。

手術により結核を治療した人は、肺の容量が減り肺活量も減っているので、慢性的な呼吸困難という症状が出やすくなります。

そのため、思い当たる人はこういった呼吸困難等には十分に気をつける必要があります。

 

投薬で結核を治療した人は?

手術ではない投薬で結核を治療した人が安全かというと、そうでもありません。

手術をしなくても、肺に空洞が残っているとそれが何かの衝撃や刺激によって出欠を起こしたり炎症を起こしたりし、咳や痰、血痰、胸痛などの症状として現われることがあります。

また、空洞化した肺にウイルスや菌が入り込み、結核以外の病気を発祥することもあります。

 

結核後遺症にならないためには?

それでは投薬で結核を治療する人や治療した人が、結核後遺症にならないために気をつけなければならないことは何か?

 

早期発見、悪化させないことが大切

それはまず、結核を悪化させないことです。

早期発見をして治療を開始し、結核の進行を防ぐことが大切なのです。

 

なぜならば、結核後遺症というものは、結核がどの程度悪化したかによってその発症率も変わってくるからです。

 

結核が初期の段階で発見され治療すれば、病巣も非常に小さなもので済み、病巣が空洞化しないですみます。

肺が空洞化しなければ、そこが炎症を起こしたりウイルスや菌が入り込むことも少なくなり、結核後遺症も殆ど起こることはないからです。

 

結核はまだ潜んでいる!

そのため結核を早期発見し早く治療を開始することが大切なのです。

また、結核の症状が治まったからといって投薬を中止してしまったり、治療を中断してしまうのもよくありません。

結核は症状がなくなり治ったと思っても、実は薬と自己免疫で押さえ込まれているだけであって、高齢になったり疲労や免疫が下がった時に、結核菌がまた暴れだし再発するという可能性があるからです。

 

そして再発すると症状は悪化することが多いので、肺に空洞を作ってしまうことになります。

結核になったら、治療や投薬は最後まで行い完全に結核菌を退治するようにしましょう。

 

 

高齢者特有の結核後遺症

結核は一度罹患すれば、その影響で肺などの臓器を損ない、機能の一部が失われてしまいます。

結核の後遺症と言えば、その失われた機能による肺の状態をさすのです。

 

しかし、現在高齢者となり、かつて結核を経験した人達は、それらの通常の結核後遺症とは異なる後遺症のリスクがあります。

現在と当時の治療法の違いが、今では考えられないような高齢者特有の後遺症を生み出してしまっています。

 

高齢者の結核後遺症

●一昔前の結核治療法は・・

現在の高齢者が幼い頃、結核が流行した時期。その頃は結核の治療と言えば、肺を切除したり、肺の周囲の胸郭を整え肺活量を制限するなどの外科的な治療法が主流でした。

 

●外科的結核治療による後遺症

肺に外科的な治療痕を残していますが、まだ若く体力もある世代では後遺症は押さえ込まれていました。

ですが、当時の結核経験者が高齢者となり、それまで抑えられていた後遺症が一気に吹き出すようになるのです。

 

 

現在の通常の結核治療法は薬物療法であり、結核に有効な薬が開発されています。

しかしそんな薬がなかった当時の時代は、肺に直接外科的な処置を施すリスクの高い治療しかなかったのです。

そうした治療を受け、現在高齢者となった結核経験者達が、結核治療による後遺症に悩まされることになっています。

ただでさえ厄介な結核後遺症は、かつてはそれだけで不治の病と言われていたほどのものなのです。

少しでもその結核後遺症を減らすためにも、結核には速やかに的確な治療を施すようにしましょう。

(Photo by: http://www.photo-ac.com/main/detail/1349?title=%E3%82%82%E3%81%BF%E3%81%98%E3%81%A8%E3%81%82%E3%81%98%E3%81%95%E3%81%84&c_id=4)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-02掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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