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脱力症状が続く時CIDP(慢性炎症性脱髄性多発神経炎)を疑う

CIDP(慢性炎症性脱髄性多発神経炎)という病気をご存知でしょうか?この病気は、自己免疫疾患の一種で免疫細胞が自分の神経(末梢神経)を外敵であると誤認をし、攻撃してしまうことで、神経の軸である軸索を覆っている髄鞘が損傷を受け(脱髄)、神経の電気信号の伝達が遅くなったり、遮断されてしまうと言う病気です。

 

以前、27時間テレビの中でもこのCIDPをテーマとしたドラマ、「みゅうの足パパにあげる」が放送され、松本潤さんが主演をされたことでもこのCIDPに対する認知度が高まりました。

 

この病気の患者数は、日本において2005年時点の調査では10万人中約2人と稀な病気で、現在は根本的な治療法は無いとして難病指定されております。

 

しかし、ステロイド治療を受けるうちに再燃が無くなった方や、時間の経過とともに自然に治まった方などの症例もあり、現在この記事を書かせて頂いている著者も、この病気の患者の一人ですが、治療を継続するうちに症状が徐々に緩やかになってきたこともあり、前向きに治療に取り組むことが重要であると考えています。

 

CIDPの発症の原因と症状について

<発症の原因について>

CIDPの正確な発症原因については不明とされていますが、多くの自己免疫疾患と同じく発症のきっかけとして、風邪などの上気道感染症などに対する免疫作用が誤作動(自分の末梢神経の髄鞘を外敵と認識して攻撃する)を起こした結果であると言われています。

 

またストレスなども増悪や発症のきっかけに繋がるようです。

 

<症状について>

症状については、ギランバレー症候群と類似していますが、異なる点は

 

◆ギランバレー症候群のように一度発症すると再発がないものとは異なり、CIDPは再発と寛解を繰り返します。

◆ギランバレー症候群は、1週間で急速に病態が進行し、その後は徐々に回復していきますが、CIDPは数ヶ月にわたって機能低下します。

 

末梢神経系の神経伝達が脱髄によって阻害されるので、運動と感覚に関わる神経機能が著しく低下します。症状の程度は患者一人一人によって異なりますが、重症であれば自力で立ち上がったり呼吸をすることが出来ず、呼吸器を装着し寝たきりになるケースもあれば、もっと軽度で時間が経過するにしたがっていつの間にか再燃が無くなった(完治はないとされていますが)という方がいるという話も聞きます。

 

主な症状としては手足の運動障害と感覚障害です。また、進行の度合いによって2種類に分けられ、1)再発寛解型と2)慢性進行型が存在します。

 

<具体的な症状>

・脱力で体に力が入らず、自由に動かすことが出来ない(脱力)

・平坦な道でも坂道を歩いているような重量感と足が上がらない為転倒しやすくなる(歩行障害)

・軽いものでも非常に重さを感じ持てなくなる(筋力低下)

・自己の体の感覚が無くなる、対象物との位置関係が認識出来ない(感覚鈍麻)

・感覚入力が無くなることで脳への刺激が減り、文章を理解・記憶できない、思い出せないなど(認知低下)

などがあります。

 

<診断について>

診断される必要項目には以下のものがあります。

 

1)2ヶ月以上にわたり四肢の筋力低下などの症状が進行している。

2)腱反射の低下(ハンマーで膝を叩いて反射を調べる)もしくは消失が見られる。

3)神経伝導速度検査で、脱髄があることを示す神経伝導速度の遅延や伝導ブロックが見られる。

4)腰椎穿刺(髄液検査)による、細胞数増加を伴わない髄液中の蛋白の増加が見られる。

 

<治療法について>

治療法には以下の5種類のものがあります。

 

1)免疫グロブリン静注療法

2)ステロイド療法(プレドニゾロン)

3)血液浄化療法

4)免疫抑制剤

5)ビタミンB12(メコバラミン)

 

などです。

 

5)のメコバラミンに関しては、ビタミンB12の作用で末梢神経の再生を促進効果を期待しますが、効果は限定的であるとされています。

 

CIDP発症初期の頃に、症状がギランバレー症候群に似ているため、この病気ではないかと疑われる方が多いようです。

 

ギランバレー症候群の症状が治まるとされている数ヶ月の期間が経過しても、再発したり、悪化したりする場合はこの病気を疑うべきであると思います。この病気の診断には、腰椎穿刺など非常に患者にとって辛い検査などがあり、受診をためらってしまう場合もありますが、治療が遅れると後遺症が残ったりする可能性もあります。

 

CIDPと診断されるには医師などの中でも認知が低いため、時間も非常に要しますが、めげずにじっくりと病気と向き合うことが必要ではないだろうかと思います。 

 

(photo by://pixabay.com/

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-02掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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