カラダノートみんなの役立つ予防法や対処法
  1. カラダノートTOP >
  2. 気になる病気・症状 >
  3. 全身 >
  4. 膠原病 >
  5. 神経線維腫症Ⅰ型(レックリングハウゼン病)を知る

気になる病気・症状

神経線維腫症Ⅰ型(レックリングハウゼン病)を知る

 

神経線維腫症Ⅰ型(レックリングハウゼン病)を知る

 

レックリングハウゼン病という病気をご存知でしょうか?この病気は、1万人に3~4人がこの症状を持つとされる、頻度の高い優性遺伝性(両親の片方どちらかがこの病気の遺伝子を持っていれば遺伝する)の病気で、その症状は主に皮膚上、また神経や内臓、骨の間など体の至る所に病変(多くは良性の腫瘍)が出るという病気です。

この病気は年齢を重ねるに従って徐々に症状が重くなっていくのが特徴で、乳幼児期にはカフェオレ班と言われる、薄いミルクコーヒー色をした色素斑(しきそはん)だけが出現しますが、10歳代後半には、数cm程度の大きさの柔らかい皮膚腫瘍が数多く見られるようになります。さらに年齢を重ねると、皮膚腫瘍の数は増え、また大きさも様々なものが生じます。時には数百個程度生じるケースや数十cm程度の腫瘍に成長し、皮膚から垂れ下がってしまうようなケースもあると言われています。

 

また、出現部位に関しては、皮膚だけに限らず臓器や神経に生じる場合もあり、これによる圧迫で臓器や四肢、脊柱、中枢神経の機能障害や変形に繋がるケースも多いとされています。中枢神経に腫瘍が生じた場合、てんかんなどの脳疾患発症に繋がる場合もあるとされています。

 

この病気の種類にはⅠ型とⅡ型が存在しますが、割合としてはⅠ型の方が多く、生じる病変については、Ⅰ型の場合は、皮膚症状を主とし、Ⅱ型の場合は聴神経の腫瘍が主体で皮膚症状は少ないとされています。ここでは主に患者数の多いⅠ型についてご説明していきたいと思います。

 

発症の原因と診断について

 

<発症の原因について>
この病気が発症する原因の約半分は遺伝にあります。17番染色体の異常によるものであると言われています。また、優性遺伝によって遺伝するので、子供に遺伝する確立は2分の1になります。遺伝によらない発症原因の半分は突然変異によるものであると言われています。

 

<診断について>
以下の症状があれば、レックリングハウゼン病の疑いがあります。

1)皮膚に6個以上のカフェオレ斑が見られる。

(子供の場合は0.5cm以上、大人は1.5cm以上)
2)皮膚に2個以上の神経線維腫又はびまん性神経線維腫が見られる。
3)わきの下や股の部分の小さな色素斑が見られる。
4)目に小さな腫瘍 (虹彩小結節)が生じている。
5)特徴的な骨の病変側湾など)が生じている。
6)家系内に同じ病気の方がいる。

 

治療法に関して

 

治療法に関しては、現在根本的な治療法は無いとされ、それぞれの症状に応じた対処療法が行われます。Ⅰ型の治療の場合外科手術によってカフェオレ班や線維腫(腫瘍)を取り除いたり、「側湾症」と呼ばれるS字型に骨が曲がる病気の治療を行います。ただ側湾症の手術にはリスクがあり、この手術が原因による下半身麻痺が発症されたケースを持つ患者さんのお話をブログにて拝見したことがあります。手術を行う際には医師との話し合いによって十分検討される必要があるようです。

 

<側湾症の治療について>

側湾症の治療法には2種類あり、背骨の曲がりが1つのカーブに付き30度までの場合は装具による矯正法が用いられるようです。40度~50度の場合は手術療法の適応となります。


側湾症手術の具体的な方法としては、曲がりの見られる背骨を正常な角度にさせるために、全ての椎骨をボルトで打ちロッドと呼ばれる金具棒で徐々に矯正していくという方法です。しかしボルトの挿入部が脊髄や神経根、大動脈の付近であるため、これらの組織を損傷させてしまう可能性があることも指摘されています。手術には出血を伴うので、あらかじめ1ヶ月前くらいから自己の血液を採取しておき、手術に備える必要があるようです。

 

医療費助成について

 

この病気は難病であるため、医療費の助成が行われます。認定基準は、ステージ5まで存在し、ステージ4と5の場合のみ認定が行われます。認定されると、医療費の自己負担は無料になります(但し1年ごとの更新が必要です)。


<Ⅰ型の認定基準>
ステージ1:色素班と少数の線維腫が存在する学習能力の低下やてんかん、骨症状がない。
ステージ2:色素班と比較的多数の線維腫が存在する。学習能力の低下やてんかん、骨症状がない。
ステージ3:顔面を含めて極めて多数の神経線維腫があるが学習能力の低下やてんかん、骨症状がない。
ステージ4:次のすべてに当てはまる必要がある。顔面を含めて極めて多数の神経線維腫が存在する。軽度または中軽度の骨病変あり。
ステージ5:いずれかのうちひとつでも当てはまる場合認定される。
びまん性神経線維腫などによる機能障害や著しい身体的苦痛又は悪性末梢神経鞘腫瘍の併発あり。
高度あるいは進行性の神経症状や異常所見あり。
高度の学習能力低下あり。
進行性や多発性の中枢神経系腫瘍がある。
高度の骨病変あり。

 

(参考ウェブページ:神経線維腫症(レックリングハウゼン病)について)

 

最後に

 

この病気によって生じる腫瘤は通常良性のもので、一定以上の大きさにならない限りは、健康に害を与えることは無いとされています。しかし、中には皮膚に数百個の腫瘤が生じてしまう場合もあり、全てを切除しなければならなかったり、切除しても何度も再発したり、と言ったことが起こると患者の方が書かれたブログに綴られていました。中には、会う人ごとに「感染症ではない」ことを説明しなければならなかったり、病気の認知度が低いことによって困難を感じられている方は多くおられるようです。もしこの病気を知られたなら、一度ご家族の間などで話し合ってもらいたいテーマであるように感じました。

 

(photo by://pixabay.com/ja/%E7%9B%AE-%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%89%E3%82%A6-%E5%85%89-%E9%A1%94-%E5%A5%B3%E6%80%A7-%E5%A5%B3%E3%81%AE%E5%AD%90-%E9%BC%BB-%E5%8F%A3%E3%81%AE%E4%B8%AD-117043/)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-01掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


通報する

膠原病に関する記事

リハビリは早期に行うことが重要~ギランバレー症候群について

リハビリは早期が重要~ギランバレー症候群のリハビリ療法~ ギランバレー症候群と...

シェーグレン症候群とは

  ドライアイという症状、よく話題に上りますよね。 コンタクトレンズの常...


白血球減少に朗報!『フィトケミカルスープ』で白血球値は増える

    『フィトケミカル』は第6栄養素として非常に注目されている   ...

弱いステロイドのような効果?「ジインドリルメタン(DIM)」とは

抗炎症剤の中でも最も強力に炎症を抑えることのできるものといえば「ステロイド剤...

カラダノートひろば

膠原病の関連カテゴリ

ブックマークは20件まで登録可能です
トップへ戻る