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高齢者に多い「関節疾患」とは?「変形性関節症」の代表的な症状!

関節疾患は、高齢者に多い病気です。特徴と原因、高齢者にみられる傾向をまとめました。

 

関節疾患とは

関節が損傷・変形するのが、関節疾患です。悪化すると痛みや運動障害をもたらします。全身の関節に起こり得る疾患です。老化・外傷・病気・先天的疾患が主な原因です。

 

変形関節症・関節リウマチ・顎関節症・膝関節症・頸椎症・肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)・変形股関節症・変形脊椎症・化膿性関節炎・痛風といった病気が、関節疾患に含まれます。

 

高齢者の関節疾患にみられる特徴

病気やケガではなく、老化によっておこるものがほとんどです。主な患部は、膝・脊椎(背中・腰)・ひじ・指先です。

 

特に、体重の負荷がかかる下半身が好発部位です。病名としては「変形性関節症」「変形性脊椎症」が多くなっています。

 

高齢者が要支援認定を受ける最大の要因が関節疾患です。要介護認定を受ける要因でも1~2割を占め、生活の自立を妨げる疾患といえます。

 

症状

立ち座り・歩行・階段の昇降・荷物を持ち上げる際などに、痛みや違和感を覚えるのが初期症状です。やがて関節の動きが悪くなり、外見からも変形が分かるようになると、日常生活にも支障が出ます。

 

関節に存在する軟骨は治癒のスピードが遅く、1度損傷すると簡単には治りません。痛みが強いと関節を動かすのを避けるようになり、安静状態が長期化します。

 

その結果、関節が拘縮してさらに動かしづらくなり、患部周辺の筋肉も衰えるという悪影響が生じます。

 

ひと口に関節疾患と言っても、さまざまな病気があります。どんな関節疾患かによって必要な対処方法が異なるので、関節に異常を感じたら早目に受診して病名を明らかにしましょう。

 

痛みにも種類があります! 高齢者の関節痛

腰痛・肩痛・ひざ痛・股関節痛など、患部によっていろいろな関節痛があります。さらに、痛みの現れ方もさまざまです。どんな場面で痛みが出現するのかをまとめました。

  

自発痛

関節の曲げ伸ばし、負荷がかかった際などに傷むのが大部分の関節痛ですが、全く動かさなくても痛みを感じることがあります。

炎症反応が主な原因で、関節リウマチの患者に目立つ特徴です。

安静にしていても痛むため、投薬による疼痛緩和が欠かせません。 

 

寒冷痛

体が冷えると痛みを感じます。高齢者の関節痛が冬に悪化するのは、寒冷痛がひどくなるからだと考えられます。

冷えで血流が悪化し、固くなった筋肉が神経を圧迫するのが一因です。 

 

運動痛

関節を動かすと生じる痛みです。ほとんどの関節疾患では、運動痛を伴います。特に立ち上がり、歩きはじめなど、動作の最初に痛みを感じる「始動痛」があります。

  

荷重痛

骨と骨の間でクッションの役割を果たす軟骨がすり減り、その部分に負荷がかかると骨同士が直接こすれて痛みます。

股関節痛、膝関節痛に多い症状です。体重をかける角度によって痛みの度合いが異なります。

荷重痛の緩和には、関節回りの筋肉を鍛えたり、装具を用います。 

 

圧迫痛

患部を押すと痛みが生じます。炎症がひどいと圧迫痛も強くなります。捻挫や骨折など外傷が原因になるケースも目立ちます。

  

◆阻血痛

血管が狭くなるなどして血流が悪化し、血液内の酸素濃度が低下して痛みにつながります。適度な運動や温熱療法で血流を改善すると良いでしょう。

 

 

心因痛

明らかな病因、外傷がないのに痛みを感じます。

常に強い痛みにさらされるストレスなどが原因の場合もあります。ストレスの原因を取り除く必要があります。 

 

関節疾患によって、痛みの出現に特徴があります。病気の発見、治療、疼痛緩和に役立ててください。

 

関節疾患のリハビリ~拘縮を予防しよう

高齢者の関節疾患では、拘縮に対するリハビリが大きなポイントになります。拘縮は、高齢者の生活動作を著しく阻害し、生活の質を低下させます。拘縮の基礎知識とリハビリの意義について説明します。

  

拘縮が起こる仕組み

関節の可動域が狭くなり、思うように関節の曲げ伸ばしができない状態が拘縮です。麻痺や安静を要する関節疾患などで動かすことができない場合、痛みから意識的に動かさない状態が長く続くと、拘縮が起こります。

 

体には、使わない部位の機能が低下する傾向があります。関節を長期間動かさないと、潤滑液の役割を果たす関節液の量が減り、関節の滑りが悪くなります。さらに、関節回りの筋肉が使われないため、筋弱くなり弾力性も低下してこわばります。

 

筋肉を動かさないことによる血流の悪化も起こり、関節周辺の細胞に酸素と栄養がいきわたりません。その結果、浮腫も発生して、ますます関節を動かしづらくなります。

このような悪循環から、関節の拘縮が進みます。

 

リハビリの方法と意義

関節は、3週間動かさないと拘縮にいたるといわれます。

そのため、リハビリは可能な範囲で定期的に関節を動かすということにつきます。

 

拘縮は「関節を使わないことによる機能低下」のため、こまめに関節を動かすことで予防、改善できます。

 

自力で動かせるなら、痛みを伴わない範囲で曲げ伸ばしをしましょう。自力で動かせないなら、介護者による他動運動を行います。

体位変換や排せつ時など、タイミングを決めて1日に何度も少しずつ動かすのが効果的です。

 

拘縮が改善し、関節の可動域が広がれば、おのずと日常動作もスムーズになり、体全体の運動量が増えます。

拘縮のリハビリは、全身状態の改善につながります。

  

拘縮のリハビリは、無理に行うと腱を傷める危険があります。医師や理学療法士の指導に従い、無理のない範囲で地道に進めましょう。

 

高齢者に多い!変形性関節症の代表的な症状

高齢者に多い、変形性関節症の主な症状をまとめました。関節に異常を感じた際の、病院へ行く目安にしてください。

 

初めは痛みから

大部分の変形性関節症の初期症状は、痛みから始まります。

動かしたり、負荷がかかった時に痛みを感じ、関節の異常に気付く高齢者が多いようです。

足・膝の関節では立ち上がる、歩くといった動作で痛みを生じます。

 

肩を上げる、腰をひねる、寝返りを打つ、物をつまむ、肘を伸ばす時に痛む関節も、変形性関節症の初期症状である可能性が高いでしょう。

軟骨の摩耗、骨の変形によって骨同士がぶつかり、関節周辺の組織に炎症が起こっているのが、痛みの主な原因です。

「年をとれば、誰でも関節が痛むものだ」と考えず、早い段階で検査を受けてください。

 

腫れ

一般的に「水が溜まる」状態です。

関節を包む滑膜に炎症が起こり、関節の潤滑液の役割をする関節液が過剰に溜まります。膝や肘の変形性関節症に目立つ症状です。

 

異音

変形性関節症を起こしている部分を動かすなどして負荷がかかると、関節から異音がすることがあります。

特に膝では異音が生じやすく、ゴリゴリ、ゴッゴッ、ググッというような、くぐもった音が鳴ります。

手指や顎では、カクッ、パキパキのように乾いた音もします。

 

変形

症状がかなり進んでしまうと、外見からもハッキリ見て取れるほど、関節が変形しています。

不自然な方向に反ったり、湾曲するなど特有の変形が出ます。

 

運動障害

変形が生じるころには、関節の曲げ伸ばしができない、ほとんど動かせない、つまんだりまっすぐ歩くことができないといった運動障害も表れます。

  

変形性関節症は、ある日突然に動けなくなるほど症状が悪化するものではなく、多くの場合で段階的に進行します。

変形や運動障害に至る前に気づき、治療を始めましょう。

 

高齢者に多い関節疾患の原因を知って予防しよう

高齢者の関節疾患は、主な原因を知ることが予防と治療の第一歩です。関節疾患の原因と、罹患しやすい部位・人をまとめました。

 

老化

関節でクッションのような役割を果たす軟骨は、老化によって弾力性を失い、すり減っていきます。

すると骨同士がこすれ合ったり、すり減った軟骨や骨の破片で炎症を起こします。老化によって筋肉も衰えます。

筋肉が衰えると姿勢の維持やスムーズな動作が難しくなり、関節にかかる負担が増えるために関節疾患が起こりやすくなります。

老化による関節疾患は、高齢になるほど増加します。平均寿命が長く、閉経によって骨がもろくなりがちで、筋力が弱い女性に多い原因です。

 

長年にわたる酷使

同じ姿勢を長時間保つ、大きな負荷をかけ続けていると、関節疾患の危険が高まります。

膝・腰を深く曲げる農作業をはじめ、重い荷物の運搬、階段や坂道の上り下り、長時間の立ち仕事を長年続けていた人は、老化も加わって関節疾患を患いやすくなります。

テニス・ゴルフなど腕や肩を酷使するスポーツも同様です。

 

肥満

体重が増えると、下半身の関節にかかる負担が大きくなります。姿勢の悪化から、腰や背中に負荷がかかることもあります。

長年にわたる肥満、急激な肥満が関節疾患の原因になります。

 

疾病・けが

関節リウマチは、自己免疫の異常で起きる膠原病のひとつに数えられます。

30~50代の女性に多い病気で、若いころに発症した関節リウマチの影響で関節疾患になる場合と、60歳以上で症状が出る高齢発症があります。

高齢発症リウマチは、短期間で症状が進行することが多いので、要注意です。

疾病による関節疾患には、風邪や風疹などのウィルスが原因で発症するウィルス性関節炎もあります。

けがによる関節の損傷、その後遺症からも関節疾患が起こります。 

 

以上の原因に該当し、関節の違和感・痛みがあるなら、関節疾患を疑ってください。

 

高齢者に多い関節疾患!変形性関節症と好発部位

高齢者の関節疾患で多いのは、「変形性関節症」です。

これは「変形性肘関節症」や「変形性腰椎症」のように、さまざまな部位で起こりうる疾患です。

ここでは、高齢者が発症しやすい変形性関節症の部位について説明します。 

 

変形性関節症の概要

文字通り、関節が変形する病気です。多くの場合、痛みと運動障害をともないます。

老化・酷使が原因の1次性関節症、ケガ・病気が原因の2次性関節症と、発症原因で分けられます。高齢者は1次性関節症がほとんどです。 

 

高齢者に目立つ部位

変形性関節症の発症が多いのは、肩・肘・手・手指・脊椎・膝・股です。

体重の負荷がかかる下半身、中でも膝関節と股関節は好発部位です。

 

◆変形性膝関節症

膝の痛みを訴える高齢者に、最も多いのが変形性膝関節症です。ひざの軟骨がすり減ったり、半月板が損傷するなどして膝関節が変形します。

痛み、炎症によって関節液が滞留する(いわゆる『膝に水が溜まる』状態)といった症状が出ます。

加齢のほか、筋力の低下、肥満も原因になります。

男女比は1:4で、女性の発症率が高いのが特徴です。

 

◆変形股関節症

脚の付け根に痛みを感じます。加齢で軟骨がすり減るほか、股関節脱臼や大腿骨頸部骨折といったケガをきっかけに発症するケースもあります。

女性は骨盤が広くて筋力が弱く、関節が緩い傾向にあるため、男性よりも発症しやすくなっています。

動かすと痛む「運動痛」があるので、動かすのを避けるようになり、そのために関節が硬くなる拘縮を起こしがちです。 

 

変形性関節疾患は、高齢者の関節痛の大きな原因です。

「高齢だから関節が痛むのは当たり前」と思わず、早目の受診と治療で症状の進行を防ぎましょう。

 

(Photo by:http://www.ashinari.com/

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-03-14掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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