カラダノート家族の健康を支え笑顔をふやす
  1. カラダノートTOP >
  2. 介護・認知症 >
  3. 認知症 >
  4. 気を付けたい認知症の随伴症状と対処法とは?

介護・認知症

気を付けたい認知症の随伴症状と対処法とは?

rabit001.jpg
認知機能の低下に伴い、欲求の制御が難しくなることがあります。欲求には様々なものがありますが、性欲もその1つです。
 
認知症の人の中にはパートナーや周囲の人間に性的な行動を示すことがあります。

 

対処法

・他の興味のあるものへ意識を向けさせる
・婉曲な表現で断る
・一旦距離を置く
・性的でない軽いスキンシップをする

 

注意すべき対応

・どなったり大声を出す
・プライドを傷つけるような言葉をかける
・叩いたり、手を振り払う

 

原因

誤解したくないのは、これが「認知症によって性欲が高まっているというわけではない」ことです。
 
一般的に性欲は年を取ると共に減少しますが、無くなることはありません。通常ではそれを理性的にコントロールして、みだりに表に出ないようにしているだけなのです。
 
認知症の人はそのコントロールがうまくいかず、直接的な表現方法になってしまうだけなのです。また単に欲求を満たしたいというのではなく、人とのコミュニケーションを願っての行動という一面もある場合があります。
 
直接的な性的行動に、周囲は驚きとまどうことでしょうが、こういった背景があることを理解した上で対応しましょう。
 
まずは優しく手を握って、落ち着かせてあげると良いでしょう。それだけで行動がおさまる場合もあります。 

 

長期記憶と短期記憶を理解しましょう

認知症高齢者を知る上で理解しておいた方が良いのが、記憶についてです。
記憶には、長期記憶と短期記憶があります。

 

短期記憶とは

数秒から数時間という短い保持期間の記憶で、高齢者が苦手な記憶です。日常のちょっとしたことの瞬間的な記憶がこれにあたります。
たとえば、昨日の朝ご飯のメニューや電話番号、昨日会ったばかりの人の名前など。
 
なかなか新しい記憶は年を取るにつれ覚えづらくなりますね。
身に覚えがある方も多いのではないでしょうか?

 

長期記憶とは

昔から記憶してきたことを長期間覚えていること。その内容からいくつかに分類されます。

 

①エピソード記憶

経験や思い出として記憶される。例えばその人の育ってきた環境や家族にまつわること、旅行など経験したこと。
 

②意味記憶

本や学習によって知識として獲得した記憶。例えば動物の名前、季節の名前、歴史上の人物など。
 

③手続き記憶

いわゆる体で覚えてしまっている記憶のこと。反復することで身についていること。例えば料理、自転車に乗る、楽器を弾くなど
 
認知症の高齢者は短期記憶は苦手です。
昨日の夕ご飯はなんだったかしら、デイサービス行ったけど何をしたか覚えてない、などと最近のことは特に覚えることができません。
 
認知症でなくても高齢になると、「同じことを何度も聞く」「さっき聞いたことを忘れる」等の症状は個人差があるものの増えていきます。
 
また、長期記憶の中でも、エピソード記憶(例えばどこで生まれ育ったか、戦争中の記憶など)は認知症の高齢者でも、消えずに残っていることが多くあります。
 
手続き記憶も比較的残りやすく、例えば歯みがきをしたり、台所の洗い物をしたりすることは認知症になってもできたりします。
 
意味記憶は特にアルツハイマー病とピック病では早期に障害されます。認知症の判定に用いる長谷川式スケールでも、ものの名前などで診断することで認知症の早期発見につながっています。
 
認知症だからといってすべてわからないわけではありません
認知症の高齢者がすべてわからなくなっていると思うのは間違いです。
 
コミュニケーションが取りづらいと思ったら、

 

・エピソード記憶を元にじっくりと話をしてみる
・手続き記憶を利用して、役割を持ってもらったりする

 

以上のことで、認知症の進行を遅らせたり、意思の疎通ができたりということにつながります。
 
まずは一人一人のうしろにある、その人が獲得してきた記憶の背景に目を向けることが、大切です。
失ったことを嘆くのではなく、残っている記憶をもとにその人らしい生活を送ることが人間の尊厳を守ることにつながります。

 

実行機能障害とは

認知症の症状の1つに「実行機能障害」と言われるものがあります。
これは「目標の設定やその計画・実行・効率化」といったことができなくなることを言います。
通常では無意識の間に行っていることですが、認知機能の低下によってこの実行機能を果たすのが難しくなっていきます。

 

具体的な例では次のようなものが挙げられます。

 

・いつもの料理が作れなくなる
・仕事のミスが増える、ミスしたあとのフォローができなくなる
・普段使っている家電製品の操作がわからなくなる

 

こういった失敗がたまたま1回や2回起こるのでは心配ありませんが、何回も続くようだったり失敗してどうしていいのかわからなくなるようだと実行機能障害であることが疑われます。

 

この実行機能障害は認知症(特にアルツハイマー型)の初期症状として起こります。
認知症の早期発見のためにもそれらしい状態が見受けられたらすぐに医療機関で診察を受けましょう(家族などであれば診察を促しましょう)。

 

認知症は日々その解明が進み、あらゆる治療がなされていますがまずは早期発見することが重要です。
早期の治療によって改善したり、場合によっては治ることもあるのです。
実行機能障害を知り、早期発見に役立てましょう!

 

気を付けたい認知症の随伴症状とは?

認知症の症状は「中核症状」と「随伴症状」に大分されます。
中核症状とは記憶障害や判断の障害など認知機能の低下そのものの症状であり、随伴症状はそれら中核症状によって引き起こされる心理面・行動面での障害です。

 

具体的には、

 

心理面

・不安、情緒不安などの感情障害
・妄想、幻覚
・無関心

 

行動面

・焦燥、徘徊など活動の障害
・摂食障害
・睡眠障害
・言語的、身体的攻撃性

 

などが挙げられます。

 

また随伴症状は中核症状からの要因だけでなく、あらゆる要因によって発症したり悪化する事があります。

 

・身体的要因

発熱や脱水、貧血などで体が弱ると随伴症状が起きたり悪化する事があります

 

・精神的要因

うつ状態や元々の性格によって引き起こされる随伴症状があります

 

・周囲の環境

介護者とのコミュニケーションや居住空間によって随伴症状の改善もしくは悪化がみられます。

 

・薬物の投与

向精神薬のなかには副作用があるものもあり、幻覚や妄想といった随伴症状となる場合があります

 

随伴症状は2次的に起こる症状ではありますが、深刻な問題です。
しかし、中核症状に比べて随伴症状は適切に対応すれば改善したり症状を抑えやすいという点もあります。
諦めずに随伴症状の原因を見つけ出し、対処法を変えてみるのが解決への第一歩です。

 

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-01掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


通報する

認知症に関する記事

アルツハイマー型認知症になりやすい人の性格と特徴は?どうやって予防するの?

近年、米国神経学会の発表で、『ビタミンD摂取量が不足している高齢者は、認知症...

脳血管性認知症には4タイプある!脳血管性認知症を知ろう

  身近な人が認知症になったとなれば、病気のことはもちろんですが介護や普段...


カラダノートひろば

認知症の関連カテゴリ

ブックマークは20件まで登録可能です
トップへ戻る