カラダノートみんなの役立つ予防法や対処法
  1. カラダノートTOP >
  2. 生活習慣病 >
  3. 脳卒中 >
  4. リハビリ(脳卒中) >
  5. 脳卒中の回復期のリハビリ『床上移動訓練』『日常生活動作訓練』

生活習慣病

脳卒中の回復期のリハビリ『床上移動訓練』『日常生活動作訓練』

脳卒中の症状が安定してきたらベッド上で少しずつ寝がえり動作訓練や座位での訓練を開始します。

 

座位が30分程度取れるようになれば訓練室でのリハビリも始めます。

症状にもよりますが、おおむね一ヶ月以内には開始できます。

訓練の量としては、翌日に疲労を持ちこさない程度が良いとされています。 

 

床上移動訓練

・マット訓練

まずはマット訓練を行います。

マット訓練では、寝返り置き上がりといったベッド上で必要な動作の訓練、座位・膝立ちなどの歩行訓練の準備、四つん這いでの移動動作などを行います。 

 

※寝返り動作訓練の際は患側上肢を引っ張らないようにしましょう。肩関節の脱臼を起こす危険があります。

 

・座位の訓練

半座位→長座→端坐と動かします。この際出来るだけ低いベッドで行います。

これは端坐の時に足が床に着くと足裏が刺激されて、麻痺側に身体が倒れようとするのを防止することが出来るからです。 

 

・起き上がりの訓練

1、麻痺足の脚の下へ健側の脚を入れ、両腕をお腹の上で組みます。

2、健側が下になるように寝返りを打ちます。

3、両足をベッドの下におろします。

4、ベッドに健側の肘をつき、上体を押し上げます。

5、健側の手をベッドについて上体を支え、座位を保ちます。  

 

神経生理学的アプローチ

マット訓練の際には神経生理学的アプローチを行います。

これは筋肉や関節にある固有受容器に様々な刺激を加えて、脊髄前角細胞(運動神経が出る)を介して運動を引き出す方法です。

例えば、主働筋と拮抗筋に交互にすばやく等尺性収縮運動を行わせるリズミックスタビリゼーションなどのテクニックが用いられます。この他にも多数のテクニックが使われます。

 

脳卒中のリハビリ~作業療法~

作業療法とは、仕事や遊びといった作業を通じて健康を増進しようと言うものです。

食事や更衣といった作業自体の習得だけが目的ではなく、身体機能の改善やリハビリテーションへの動機づけと言った心理的な支援も行います。 

 

麻痺肢へのアプローチ

機能的作業療法により麻痺の回復を目指します。

 

弛緩性麻痺の時は筋緊張を促します。

痙性麻痺で共同運動が出現している場合には一つ一つの動作の分離を図ります。

 

※共同運動→本人の意思とは違う動きが出ることです。例えば、右手を動かそうとすると右手だけでなく首も一緒に動いたりします。

  

日常生活動作訓練

まずはベッド上での動作の自立、移動動作、トイレ動作の自立を目指します。

 

失行・失認がある場合には積極的にアプローチしていきます。

着衣失行があれば衣服に分かりやすい印をつける、右側失認があれば右に注意が向く様な作業を行わせる、といったことがあります。

 

・食事動作

日常生活動作の中では比較的早く自立が可能になります。食器に工夫をすることも必要です。

 

・入浴動作

自立が最も困難だと言われています。動作は健側から行うようにしましょう。

 

・着替え

着る時は患側から、脱ぐ時は健側から行います。ボタンを留める自助具(ボタンエイド)などを利用しましょう。

 

・利き手交換訓練・片手動作訓練

脳卒中によって片麻痺になり、上肢の使用に不自由が生じると行います。 

  

まとめ

作業療法は作業療法士と共に行います。作業療法士は患者さんの状態や性格、好みなどに合わせて作業を組み立てて行きます。

作業療法士さんとよく話し合って自分に最適な作業療法を選んでもらいましょう。

 

脳卒中の急性期のリハビリテーションってどんなもの?

脳卒中の急性期におけるリハビリはベッドサイドおよびベッド上で行われます。 

 

ポジショニング

基本的には筋緊張が少なく機能的にも優れた良肢位を取ります。

 

手指:軽度屈曲位とします。屈曲が強くなり過ぎないように大きめのものを握らせます。 

肩関節:肩は無い点が強くなりがちなので外転を保持し、肩甲骨を前方に出します。 

股関節:仰向けで軽度屈曲位を取ります。屈曲拘縮を起こしやすいので、ときどきうつ伏せにします。 

足関節:0°を保持します。

 

体位変換

関節拘縮の予防、褥瘡予防、沈下性肺炎予防のために行います。

腸管機能や排尿機能改善にも役立ち、体位変換によって中枢神経系へ刺激も与えることが出来ます。

 

うつ伏せ、側臥位、半座位を2~3時間後事に変換します。

 

正常人なら圧迫→疼痛→除圧しようとしますが、高齢者では皮膚が角質化して痛みを感じにくくなっているので、圧迫から褥瘡を筆記起こす事があります。 

  

関節可動域訓練

意識があれば介助しながら自分で動かしてもらいます。意識が無くても他動的に関節可動域訓練を行います。

一日2回、可動域の範囲内で患者が痛がらないように気をつけながら行います。

 

脳卒中で特に拘縮が起こりやすいのは肩内転、手指屈曲、股・膝関節屈曲、尖足なので、これを伸ばすストレッチを重点的に行います。

 

作業療法

ベッドサイド治療が長引く場合は、ベッド上で食事動作や更衣動作を行えるように援助します。

 

まとめ

関節拘縮や骨粗しょう症、褥瘡などの二次的な障害を防ぐためにも早期からリハビリテーションを開始した方が良いと言われています。

 

回復期のリハビリ~移動・歩行訓練~

 症状が安定してくると訓練室でのリハビリを開始します。

リハビリも進み身体を少し動かせるようになると、ベッドと車いすの移乗訓練を行います。 

 

車椅子への移乗

1、車椅子のブレーキがかかっているかを確認します。 

2、片麻痺患者さんは健側に動けます。車椅子を健側に斜め45°に置きます。 

3、健側の上肢でベッドから遠いほうのアームレストを掴みます。 

4、その腕で体を支えながら、一旦立ち上がります。 

5、健側の脚で踏ん張って、体の向きを少しずつ車椅子の方へ向けていきます。 

6、車椅子に座ります。

 

車椅子からベッドへ移動する際もこの順序で行います。車椅子の位置が健側に来るように位置してブレーキをかけます。

 

車椅子で自走する際は健側の足と手を使って行うようにしましょう。

 

意欲が上がる

自力で車椅子と洋式便器への移乗が出来るようになると、トイレに自分で行くことができるようになります。

そうすると心理的にも安定し、訓練に対する意欲も湧いてきます。 

 

立ちあがりと歩行訓練

立ちあがり訓練と歩行訓練は並行して行います。

 

健側が動くので、基本的には脳卒中で歩行できなくなる事はありません。 

高齢者の場合は筋力が衰えて歩行できなくなる可能性がありますが、ベッド上で患側の脚を上げることが出きれば歩けるようになります。 

 

また、立ち上がりには介助が必要でも、一旦立ち上がってしまえば歩ける人は多くいます。

 

歩行訓練は平行棒内訓練から行います。

平行棒は強く握らずに手を上からあてがうような感じです。

慣れてくれば手すりを使った歩行訓練→杖を使った3動作歩行→杖を使った2動作歩行とステップアップしていきます。

 

(Photo by: //www.ashinari.com/2012/06/20-363638.php)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-03-14掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


通報する

リハビリ(脳卒中)に関する記事

脳卒中の急性期のリハビリテーションってどんなもの?

     脳卒中の急性期におけるリハビリはベッドサイドおよびベッド上で行われ...

脳卒中のリハビリ~作業療法~

  作業療法とは、仕事や遊びといった作業を通じて健康を増進しようと言うもの...


回復期のリハビリ~移動・歩行訓練~

     症状が安定してくると訓練室でのリハビリを開始します。 リハビリも...

カラダノートひろば

リハビリ(脳卒中)の関連カテゴリ

ブックマークは20件まで登録可能です
トップへ戻る