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頭痛

『眼をえぐられるような痛み』を伴う、群発性頭痛の実際について

 

群発性頭痛とはどんな病気か?

 

群発性頭痛という病気をご存知でしょうか?

この病気は、主に内頚動脈(心臓から脳へ上行し、眼にも枝分かれし栄養している)に拡張や炎症が生じることが原因で、「釘で眼の奥を打たれるような、陣痛にも匹敵するような、くも膜下出血と間違うほどの」と表現されるほどの眼の周辺に激しい痛み症状が出現する病気です。


この病気を患っている患者さんが書かれていたブログを拝見させて頂くと、発作が始まった際はじっと寝ていられず「壁に頭を打ち付けずにはいられないほど」の激しい痛みで夜中じゅうのた打ち回り、この症状が数週間~数ヶ月に渡って毎日数回続く、と言うことを述べられていました。「頭痛」という病名や明らかな身体障害が無いことから、職場や学校などでは病気の深刻さに対して周囲の理解を得られず、また完治は現在のところ出来ないとされていますが、出来る病気であるという誤解に困難さを感じる患者さんも多いと聞きます。ここでは、この群発性頭痛に関する正しい理解を広めるための情報についてご説明してきたいと思います。

 

群発性頭痛はどれくらいの発症率か?

 

群発性頭痛は一般的な頭痛と比べると、非常に稀ともいえる発症率で、約10万人に10人が発症すると言われています。病院で診断を受ける際も、医師に群発性頭痛に関する認知が低い場合があり、正確な診断名が付くまでに数年以上の期間がかかった例もあるようです。

発症する年齢は主に20代と言われており、年齢を追うごとに再発する周期が長くなると言われています(20代では、通常半年~2年40代では、3年~5年程度と長くなる)。

 

発症の原因とは何か?

 

群発性頭痛についてあまり研究が進んでいない以前では、発症原因は不明とされていたようですが、現在では「内頚動脈」が何らかの原因で拡張したり、血管壁が浮腫などを起こすことによってその周囲の交感神経が圧迫されて痛みを生じ、またホルネル症候群瞳孔収縮、眼瞼下垂)と言われる症状も生じるとされています。また、遺伝的要素も関係している場合があると言われており、家族内に群発性頭痛の方がいる場合は、通常より約5~18倍の確率で発症率が上昇する言われています。

その他の原因には、アルコールや喫煙も深く関係していると言われているので、発作の予兆がある場合には、これらの摂取を控えることが必要です。

 

具体的な症状について

 

具体的な症状の起こり方については、以下のものであるとされています。

 

◆痛みの生じる部位
片側の眼、眼の上、こめかみの周辺に生じる。


◆痛みの程度
痛みの表現として、「目玉をえぐり取られるような」「アイロンを眼の奥に突っ込まれているような」「頭を抱えて転げ回るほどの強さ」「痛みが酷いときは紛らわすため、頭をハンマーで叩き血だらけになった事もある」などの激痛であると言われている。


◆1日の発症回数
1回~8回程度(持続時間15分~3時間


◆痛みの生じる時間帯
主に就寝後の夜間~早朝にかけて起こることが多い


◆その他の随伴症状
眼の充血、流涙、鼻汁、鼻閉、瞳孔収縮、眼瞼下垂、胃潰瘍など。

 

治療法について

 

治療法には、発作が起こった際の治療法と、予防的療法の2種類があります。

 

◆発作が起こった際の治療法
1)スマトリプタン(皮下注射薬・点鼻薬)
血管収縮作用があり、群発頭痛(発作時)の第一選択薬である。(※但し、狭心症、心筋梗塞や末梢血管障害のある方には使用不可。)


2)酸素吸入
通常7リットル以上の吸入により効果が認められています。(※保険適用外)

 

◆発作の予防的療法
1)エルゴタミン製剤
就寝前など頭痛が起こる前に服用すると有効とされていますが、効果は限定的であるようです。


2)カルシウム拮抗薬(ベラパミル)
予防的療法の中では最も効果的であるとされています。

 

3)副腎皮質ステロイドホルモン
4)抗てんかん薬
5)抗うつ薬

 

◆その他の予防薬
鼻炎薬リドカインが含有されているものに限る。)
※一般的に治療薬として認められていませんが、患者さんが考案された療法で、局所麻酔効果があります。スマトリプタンと併用すると非常に効果的であるとされています。

 

最後に

 

この病気の患者さんが書かれていたブログの中で、次のような一文が書かれていたのが非常に印象的でした。

 

「頭痛という病名である限り、周囲から大変な病気だという理解を得ることが難しいと分かったので、そのような期待は捨てて、自分に最善と思える方法で治療することだけを考える。」

 

現在では、上記のような薬物や酸素吸引などによるいくつか有効とされている治療法がありますが、これらを全て試しても、痛みが治まらないので、過ぎ去るまで耐えるしかない、という患者さんも多くおられます。この病気に限らず、多くの目に見えない病気に悩む患者さんがよく話されることが、「周囲の理解があれば病気の辛さが軽減される」といった事です。もし、この記事をご拝読頂けたら、出来るだけご家族やどなたかにこの病気について話し合って頂き、今よりもっと患者さんの理解が得られるような環境を作っていくことが出来ればと思います。


(photo by://pixabay.com/ja/%E5%8D%98%E7%8B%AC-%E4%B8%80%E4%BA%BA%E3%81%A7%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82-%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%83%88-%E3%81%86%E3%81%A4%E7%97%85-%E8%A7%A3%E9%87%88-%E5%8A%87%E7%9A%84%E3%81%A7%E3%81%99-%E9%97%87-96856/)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-31掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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