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流すときに注意が必要!トイレで感染が拡大する?! ノロウイルスの感染の仕方 食品汚染や飛沫感染

近年、毎年冬に流行するノロウイルスですが、トイレで感染することが多いことがわかってきました。

 

糞便中のウイルスがトイレで飛散

ノロウイルスは、便の中に大量にいます。吐瀉物中にも多くいます。

これらを排泄するトイレは、ノロウイルスが大量に投入されるので、感染者が使用した場合には、トイレにノロウイルスがいると考えていいでしょう。

特に、排便後にフタを開けたまま流すと、ウイルスが飛沫となって空気中に飛散することがわかってきました。

 

洋式トイレであれば、フタをして流すことでウイルスの飛散がだいぶ押さえられることが研究で確認されています。

 

和式トイレは足元に要注意

和式トイレの場合、多くがフタがなく、便器が浅いため、飛散が大きいという調査結果が出ています。また、流す位置がズボンの裾に近く、ズボンなどに飛沫がついてウイルスを運ぶことになりやすいと考えられます。

 

水様便はトイレットペーパーと手にも

ノロウイルスの下痢がひどい場合、水のような便になります。

水様便は粘度が低く、広範囲にはねることもあり、排便後のおしりをトイレットペーパーでしっかり拭き取る必要があります。

しかし、この際にペーパーホルダーや手など、触っていないと思っていてもウイルスは広がっていることが多く、トイレ内にはウイルスが拡散していると考えた方がよいでしょう。

 

こまめにトイレの消毒を

ノロウイルスの感染拡大を防ぐためにも、次のことに気をつけましょう。

・トイレはフタをして流す(洋式トイレの場合)

・使用後は、適切な消毒薬で除菌をこまめにする

 (便器のフタの裏側、ペーパーホルダーやトイレの壁、ドアノブなど)

・和式トイレに行く場合には、ズボンの裾をあげる。

・使用後、足首などを除菌する。

・上着を着てトイレを使用しない。

 

高齢者や乳幼児がいる場合には、ぜひ心がけてください。

 

2016年以降のノロウイルス流行状況は?食品汚染や飛沫感染に注意を

近年(2016年第3週(1/18~1/24)時点)の国立感染症研究所が発表した情報によると、急性胃腸炎を引き起こすノロウイルスの現在患者数は再び増加傾向にあると報告されています。

 

今年に入って以降一度感染者数の減少傾向が見られたものの、第3週に入ってから前週を上回り、再び千人程度の割合で感染者の増加が見られたということで、引き続き注意が必要です。

 

ノロウイルスの感染予防のためには、毎日の手洗い励行やその他家庭内に感染者がいる場合、嘔吐物などの処理には十分気をつけることが重要となります。

 

ノロウイルス感染状況の詳細

IIJ感染症データランキングによると(国立感染症研究所の情報を元したデータ)、ノロウイルス感染者数の推移は以下のように、やや増加傾向となっています。

 

■2015年51週(12月14~20日)

患者数合計:33709人、都市別最大感染者数:3957人(東京都)

 

■2015年52週(12月21~27日)

患者数合計:31861人 都市別最大感染者数:3375人(東京都)

 

■2016年01週(1月4~10日)

患者数合計:24300人 都市別最大感染者数:2142人(東京都)

 

■2016年02週(1月11~17日)

患者数合計:24349人 都市別最大感染者数:2253人(東京都)

 

■2016年03週(1月18~24日)

患者数合計:25524人 都市別最大感染者数:2258人(東京都)

 

(1580人以上:東京都・神奈川県、790人以上:千葉・埼玉・静岡・愛知・大阪・兵庫・福岡、1人以上:その他の都道府県すべて)

 

ノロウイルスとは?

ここでは、ノロウイルスに関する特徴・感染予防方など、基本的な情報を見て行きたいと思います。ノロウイルスは一本鎖RNAの遺伝子を持つ、エンベロープを持たないタイプのウイルスで、大きさは直径30-38nmと小さい部類に属します。

 

症状

ノロウイルスが感染・増殖する部位は、十二指腸から小腸上部であり、腸内にある繊毛を萎縮させ上皮細胞を脱落させることで、特有の症状(下痢・嘔吐)を生じさせます。

また、感染から発病に至るまでの潜伏期間は半日~3日間程度(12時間~72時間)ですが、発病後の症状が収まった後でも体内にウイルスが残っているため注意が必要です。(便からのウイルスの排出は1~3週間程度続く)

 

感染経路

感染経路は、主に汚染された飲食物や飛沫感染によるものが多いとされています。

■飲食物からの感染(感染型食中毒)

・食中毒:ウイルスに汚染された食材などの摂取

・水系感染:ウイルスに汚染された水道水など

 

■ヒトからヒト

・接触感染(感染者の糞便や嘔吐物の付着した便器、またドアノブなど)

・飛沫感染(嘔吐物などからウイルスが飛散したもの:塵埃感染)

・食品汚染による感染(洗浄が不十分である場合など)

 

感染予防の方法

感染予防の方法としては、感染者に接触しない、汚染食品を避けるのが基本となりますが、その他感染予防で見落としがちなのが「効果のある消毒を行うこと」です。

 

ノロウイルスは、通常の消毒剤(エタノールや逆性石鹸)には耐性があるため、次亜塩素酸ナトリウムなどでウイルスの付着した部分(床やドアノブなど)の消毒を行うことが重要です。

 

■室内の消毒

・感染者の吐物や糞便の処理

マスクと手袋を着用した上で、次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度200ppm)で消毒し、その後拭いた物をビニール袋に入れてさらに次亜塩素酸ナトリウムで消毒します。

 

・塩素濃度200ppm消毒液の作り方

水500mlに塩素系漂白剤濃度5%液2mlを混ぜる。

希釈した液は次亜塩素酸ナトリウムが分解されやすくなってるので、長期間の保管にはむきません。使う分だけつくるようにしましょう。

 

■食品の加熱

熱にも比較的耐性があるため、食品汚染の失活には「85℃・1分以上」の加熱が必要です。

 

またノロウイルスは生存力が強く、室温では(乾燥状態で)1ヵ月程度生存できるとされていますので、できる限り完全な消毒を心がけましょう。

 

二次感染にも注意!ノロウイルスの感染の仕方

ノロウイルスの感染源として最も有名なのは、生ガキです。生ガキの他にもノロウイルスに汚染された食品を口から摂取することで、食中毒にかかったり、ノロウイルスを含んだ飛沫物を体内に取り込んでしまうことによって、食中毒にかかります。

 

経口感染

ノロウイルスは様々な形で、原因となるノロウイルスが口から体内に侵入することによって感染します。特に経口感染というと、ノロウイルスによって汚染された飲料水や食べ物を摂取することによって食中毒を発症する場合のことを言います。冒頭の生ガキの例は有名ですが、それは日本で二枚貝を生で食べる習慣があるのはカキが主なものだからであって、他の二枚貝でも生で食べれば同じような食中毒が起こる可能性があります。

 

二次感染

最近注目されているのは、上記のように食べ物そのものに含まれるウイルスを摂取してしまう場合とは異なり、ノロウイルスに感染している患者からの二次感染です。

 

・接触感染

接触感染とは、何らかの経緯でノロウイルスに汚染された手などで、ドアノブ、調理器具、食品、衣類などを触ることによって他の人に感染が広がることがあります。最終的にはそのウイルスが何らかの形で口に入ることで、食中毒を発症するのですが、ノロウイルスはわずかな量でも感染してしまうため、こうした経路でも広がりやすいのです。

 

・飛沫感染

飛沫感染とは、ノロウイルス感染症を発症している状態の患者の吐しゃ物や、下痢便などが飛び散ることによって感染することです。ノロウイルスはごく小さな水滴になって1mから2mほど飛散することができます。この飛沫を吸い込むことで、体内にノロウイルスを取り込むこととなり感染します。適切に吐しゃ物や下痢便などを処理しなければ、飛沫が広がり、集団感染になることもあります。

 

ノロウイルスは、最初に経口感染、その後に二次感染として感染が広がっていく場合が非常に多いようです。

 

ノロウイルス対策に「次亜塩素酸水」、その安全性は?!

夏場は気温や湿度の上昇により、ノロウイルスやロタウイルスなどのウイルスが増殖しやすい環境となるため、食中毒感染症への対策が必要となります。

 

これらのウイルスは、通常のウイルスとは異なる性質(「エンベロープ」という脂質被膜を持っていない)であるため、アルコール消毒剤が効きません。

 

ですので、例えば家庭内に抵抗力の弱い赤ちゃんと感染者がいる場合、感染者の触れたものや嘔吐物の処理などには「次亜塩素酸水」という塩素系(弱酸性にpH調整したもの)の消毒剤を使うことが必要となります。

 

以下では、この次亜塩素酸水の安全性についても見ていきましょう。

 

次亜塩素酸水(カンファ水)とは?

エンベロープを持たないウイルスは、「カプシド」という外殻のタンパク質のみにおおわれており、これを破壊(=消毒)するためには「次亜塩素酸分子」がもっとも有効であるといわれています。

 

次亜塩素酸はpHの値によって、イオンや分子の存在比率が変わります。

pHを弱酸性に調整することで次亜塩素酸分子の比率が高まり、消毒力が高まるとされています。

 

・次亜塩素酸分子

細胞膜を通過し、直接内部の栄養素やエネルギー源を変性させ、死滅させる作用があります。

 

・次亜塩素酸イオン

細胞膜を透過することができないため、外側から作用し、時間をかけて細胞膜を破壊するメカニズムを持つとされています。

 

⇒次亜塩素酸の形態により、殺菌反応速度にちがいが出る。

⇒安全性に関しては、殺菌反応速度が速いほど残留性がなく、安全性が高い(反応速度が遅いほど、体内にとり込んだあとの反応となるため、安全性は低くなる)。

 

「次亜塩素酸水(カンファ水)」と「漂白剤を薄めたもの」の安全性のちがいは?

カンファ水と家庭用漂白剤を水で薄めた「次亜塩素酸ナトリウム水溶液」との殺菌効果、安全性の違いについては、以下となります。

 

・殺菌効果

カンファ水:次亜塩素酸の存在率が高いことから短時間で効果を発揮。

次亜塩素酸ナトリウム水溶液:次亜塩素酸の存在率が低いことから、短時間での殺菌効果は発揮できない。

 

・残留性

カンファ水:使用後の速やかに消失することから、残留性がほとんどない。

次亜塩素酸ナトリウム水溶液:反応速度が遅いことから、使用後速やかな消失はできず反応までは残留する。

また、強アルカリのため肌に対しての影響もある。

 

・反応性

カンファ水:有機物との接触(反応)、紫外線の直接照射、温度と水温との温度差が極端な差がない状況下では、変化はほとんどなく安定。

次亜塩素酸ナトリウム水溶液:強アルカリであることから漂白作用が強い為、 生鮮食材や衣類等に影響をおよぼす。

 

最後に

カンファ水は、安全性試験では人体の皮膚に対しての刺激性が認められず、毒性はないとされていますが、今後さらなる長期の臨床試験によって安全性が確認されることが求められています。

(Photo by: http://www.ashinari.com/2010/03/03-034339.php)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-03-31掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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