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野生のげっ歯類から感染する「野兎病」実は怖い病気

 

野兎病ー「のうさぎびょう」ではなく「やとびょう」です。

かわいい名前のようですが、適切な治療を施さないと致死率の高い感染症です。

ペットとして人気があるハムスターやプレーリードッグからの感染が、海外で報告されています。

 

野生動物から接触感染する「野兎病」

野兎病は、日本の医師、大原八郎が野うさぎから原因菌を分離した、細菌(野兎病菌)による感染症です。

日本では、野兎との接触による発症が多かったため、この名があります。

海外では「ツラレミア」とも呼ばれています。

野生のげっ歯類と接触したり、その肉をさばいたりして感染することが多く、野兎の血を吸ったノミやダニからの感染、また飲み水などからも感染した例も報告されています。

とくに、北米の野兎病菌は毒性が強く、重篤化しやすいため、カナダなどでは最も危険な菌の一つとされています。

 

 

数個の菌でも感染する

野兎病は、感染力が強く、目の粘膜や小さな傷口だけでなく、健康な皮膚からでも感染することがわかっています。そのため、野生の兎を食した場合には、加熱が不足していると食べた肉からも感染します。

 

 

潜伏期間と症状

感染すると、3日から7日以内に発症します。

突然の非常に高い熱と、悪寒・戦慄、激しい頭痛、筋肉痛や関節痛など全身に激しい痛みが生じ、非常に苦しい症状になります。

野兎病だと診断され、早期に適切な治療(抗生物質の筋肉内投与)を受ければほとんど回復しますが、治療しないと3割以上が死に至ります

 

 

農業従事者などに多い感染

日本では、野生の兎を食べる習慣が古くからあり、農村地域では兎を狩って自宅でさばいて食してきました。その際に、野生の兎が野兎病菌に感染していた場合、家族中が感染、発症ということが過去にしばしばありました。

大原八郎医師によって菌が発見された1925年以降、海外でも病原菌が特定され、大原医師らの見つけたものと同種だと分かりました。

1999年に千葉県で報告があって以来、日本では発生していませんでしたが、2008年から再び5例の発症が報告され、まだ過去のものではないことがわかりました。

 

 

輸入ペットは大丈夫か?

北米の毒性の強い野兎病菌は、野生のうさぎやリス、プレーリードッグといったげっ歯類から感染します。

ヒトからヒトへの感染はないと言われていますが、ノミやダニを介する可能性や、接触したものすべてからの感染が疑われるため、非常に警戒されています。

カナダでは、ペットのハムスターからの感染が報告されたため、2004年に国内でも動物を取り扱っている業者などに注意が呼びかけられました

現在日本では、動物を輸入する際の届け出制度があり、基本的には感染の可能性があるプレーリードッグや、汚染が疑われる地域のハムスターなどは入ってこられないようになっています。

 

海外からの輸入動物は、現地の衛生環境がわからないものも多数います。どのような環境で飼育されていたか、その地域でどのような人獣共通感染症があるか、まではペット購入時には考えないものです。しかし、海外からのペット用動物の持ち込みによる感染症は確実に起きています。

信頼できるペットショップ選びが大切です。

 

 

(Photo by://www.ashinari.com/2012/07/29-366202.php)

著者: rosyさん

本記事は、2016-07-31掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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